【ドラゴンボールZ 偉大なる孫悟空伝説】PCエンジン スーパーCDROM2 1994年発売

【ドラゴンボールZ 偉大なる孫悟空伝説】PCエンジン スーパーCDROM2 1994年発売
機種PCエンジン
発売元バンダイ
発売日1994年11月18日
価格9,680円
ジャンルアクション

当時のドラゴンボールのゲーム

1994年前後に発売されたドラゴンボールのゲームは、豊富なバリエーションでファンを楽しませました。

1993年には、スーパーファミコンでリリースされた『ドラゴンボールZ 超武闘伝2』と『ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画』が対戦格闘ゲームとカードバトルRPGとして登場します。

その後の1994年には、メガドライブで発売された対戦格闘ゲーム『ドラゴンボールZ 武勇烈伝』、PCエンジンで展開された『ドラゴンボールZ 偉大なる孫悟空伝説』、プレイディアで発売された『ドラゴンボールZ 真サイヤ人絶滅計画地球編』と『ドラゴンボールZ 真サイヤ人絶滅計画宇宙編』、ゲームボーイで遊べる『ドラゴンボールZ 悟空飛翔伝』が登場。これらのゲームは、様々なハードやジャンルを駆使して、ドラゴンボールの世界を独自の視点で描いていました。

1995年には、スーパーファミコンで『ドラゴンボールZ 超悟空伝 -突激編-』と『ドラゴンボールZ 超悟空伝 -覚醒編-』、プレイステーションでの『ドラゴンボールZ アルティメットバトル2』、そしてゲームボーイで楽しめる『ドラゴンボールZ 悟空激闘伝』が登場。これらのゲームも原作やアニメのストーリーやキャラクターを忠実に再現し、ドラゴンボールファンには喜ばれヒットした作品と言えます。

その中でもPCエンジンで発売された『ドラゴンボールZ 偉大なる孫悟空伝説』は、突出した存在感がありました。
この作品はPCエンジンでのプレイ、そしてCD-ROMの採用により、オープニングの再現やアニメと同じ声優陣による完全フルボイスが実現され、ゲーム中もスプライトとBGを使用したプログラムによるアニメーションデモで原作の名シーンが見事に再現されています。これにより、プレイヤーは臨場感あふれる孫悟空の冒険に没頭することができました。

ゲーム概要

『ドラゴンボールZ 偉大なる孫悟空伝説』は、原作やアニメのストーリーや名シーンを再現したアクションゲームです。

プレイヤーは、孫悟空、孫悟飯を操作して、レッドリボン軍やピッコロ大魔王、サイヤ人やフリーザ、セルなどの強敵と戦います。

ゲームは半オートで戦う「オートバトル画面」と、必殺技で攻撃する「チェーンヒット画面」の2つに分かれています。

オートバトル画面は『ドラゴンボールZ 偉大なる孫悟空伝説』のゲームプレイの中心であり、重要な要素が大きく以下の3つに挙げられます。

  • 体力ゲージはキャラクターの体力を示し、全体で32目盛があります。表示は16目盛の二段構造で、黄色の16目盛がなくなると、赤色の16目盛が減少します。これがゼロになると、キャラクターはダメージを受けます。
  • 気ゲージはキャラクターの気力を表し、攻撃や防御を行うと徐々に消費されます。気が尽きると、攻撃でパワーバランスで押し負ける可能性がありますが、気を溜めることで回復可能です。また、気ゲージはチェーンヒット画面でも使用され技の強さに影響されます。
  • パワーバランスゲージはプレイヤーと敵キャラクターの力関係を示し、スタート時は双方の力が中央で均衡しています。
    画面上の攻撃や防御等の戦闘内容によって変動し、相手側へゲージを振り切った方がチェーンヒット画面で必殺技を出し攻撃が可能となります。

プレイヤーは各ボタンに振り分けられた「コントロールパターン」を切り替え、敵を追いかける「追尾」、敵から離れる「間合」、攻撃、防御、気の回復などの指示を行います。悟空はボタンの指示を反映した形で半自動的に行動します。

「攻撃」と「防御」を押している間は「気」を消費しますが、消費率は4種類の「コントロールパターン」により変わります。
「ブロー」「シュート」「ガード」「キープ」の選択によって戦闘が展開され、パワーバランスゲージを振り切ると「チェーンヒット画面」へと移ります。

「チェーンヒット画面」では、パワーバランスゲージを振り切った側が攻撃し、相手側は防御します。必殺技は「行動タイプ」「技タイプ」「気ゲージの量」の組み合わせによって変わり、時間内に必殺技を選択し、相手にダメージを与えるか回避するかを決めます。
悟空が出せる必殺技は選択した章によって技は異なります。

そして、チェーンヒット画面の後は、再びオートバトル画面に戻り、綿密な戦略と臨機応変な判断が必要とされるサイクルが続きます。この独自のゲームプレイが、プレイヤーに戦略性とスリリングな体験を提供します。

ストーリー構成

レッドリボン軍の戦いからセルとの戦いまでの孫悟空としての戦いを簡潔にまとめているのが特徴的なストーリーとなっています。

第1章では、主人公が勇敢にもレッドリボン軍との激しい戦いに立ち向かい、そこで桃白白との白熱のバトルが繰り広げられる物語から始まります。
第1章ではブルマが物語のナレーションを務めています。

第2章では、物語は第22回天下一武道会にシフトし、天津飯との激戦を繰り広げる様を、亀仙人が解説しています。

第3章では、ピッコロ大魔王の陰謀が明らかになり、ピッコロ大魔王との激しい戦いに挑むこととなります。

第4章では、再び武道会が開催。
孫悟空は天津飯やピッコロとの壮絶な対戦に臨み、その様子をチチが解説。戦いの中でのドラマが鮮やかに描かれました。

第5章では、サイヤ人の脅威が迫り、主人公はベジータとの激しいバトルに挑みます。ピッコロが戦況を解説し、物語に緊迫感をもたらしました。

第6章では、ナメック星での壮絶な激闘を再現。
フリーザとの死闘を繰り広げる状況を、ベジータが解説し物語に深みを与えています。

第7章では、物語は最終決戦となるセルゲームへ突入します。
孫悟空はセルとの激戦に挑み、途中で原作通り悟空から息子の孫悟飯へと切り替わり、そのあらすじを孫悟飯が戦況を解説していきまうす。
ビーデルやミスター・サタンの登場が、物語に意外性と興奮をもたらしています。

ゲームのゲームグラフィック・ビジュアルグラフィック

『ドラゴンボールZ 偉大なる孫悟空伝説』は、CD-ROMを採用したことにより、従来のカセット式のゲームでは不可能だった高品質な音声や映像を実現しています。

テレビアニメ版の主題歌「CHA-LA HEAD-CHA-LA」を使用したオープニングの再現は、ファンにとって感動的なものでした。
また、アニメと同じ声優陣による完全フルボイスは、ゲームのキャラクターに命を吹き込み、原作のストーリーや感情を忠実に表現しています。

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ゲーム中も、スプライトとBG(バックグラウンド)を使用したプログラムによるアニメーションデモが、原作の名シーンを見事に再現しています。
スプライトとは、画面上に表示されるキャラクターやオブジェクトのことで、BGとは背景のことです。これらを組み合わせて、原作のコマやアニメのカットを模した動きや表情を作り出しています。

例えば、悟空がかめはめ波を放つシーンや、悟飯がセルに怒りを爆発させるシーンなどは、原作やアニメの迫力をそのまま再現しており、プレイヤーは臨場感あふれるバトルを楽しむことができます。これによって、ゲーム内での戦闘がよりリアルで感動的なものになっています。

アニメーションデモは、物語の進行に合わせて展開され、プレイヤーに感動的な瞬間を提供します。特に、原作ファンにとっては懐かしさと興奮が交錯し、ゲームとしての没入感を一層高めています。プレイヤーは自らが主人公となり、原作の世界に没頭することができるでしょう。

これによって、ゲームは単なるバトルだけでなく、原作の魅力や感動を余すことなく伝えることができるようになっています。プレイヤーは悟空や仲間たちと共に冒険し、名シーンの再現に胸躍らされながら、物語の深みにどんどん引き込まれていくことでしょう。

まとめ

『ドラゴンボールZ 偉大なる孫悟空伝説』は、原作やアニメのストーリーや名シーンを再現したアクションゲームです。
このゲームの評価は、様々なゲーム誌やユーザーのレビューによって異なりますが、一般的には高い評価を得ているのが特徴です。

特に、ゲーム内での名シーン再現やアニメーションデモに対する称賛が多く、原作のファンだけでなく、新規プレイヤーにも魅力的な体験を提供しています。
戦闘システムの斬新さやプレイヤーの操作感に対する好意的な意見も多く、そのバラエティ豊かな要素が幅広い層に受け入れられています。

これにより、『ドラゴンボールZ 偉大なる孫悟空伝説』は成功裏に原作の世界をゲームに昇華させ、ファンの期待に応えるとともに、新たなファンを引き込む一翼を担っていることがうかがえます。ゲームは、ドラゴンボールの魅力を余すことなく伝え、プレイヤーに感動と興奮を与え続けています。

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