【スレイヤーズろいやる】セガサターン 1997年発売

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【スレイヤーズろいやる】セガサターン 1997年発売

1990年代を代表するライトノベル&アニメ「スレイヤーズ」を題材にしたセガサターン用ソフト『スレイヤーズ ろいやる』は、1997年7月25日に発売され大ヒットした作品です。

原作者・神坂一氏監修のオリジナルストーリーや、アニメ声優陣による豪華フルボイス、新規制作のアニメーションムービーなど、当時のファンを熱狂させました。

ゲームシステムは初心者にも遊びやすい工夫がありつつ、原作知識のあるマニアにはニヤリとできる深いネタも満載です。

以下では、本作のゲームシステムやストーリーの特徴、地域や移植版での違い、さらに続編との比較まで、『スレイヤーズ ろいやる』を徹底解説します。

機種セガサターン
発売元角川書店
発売日1997年7月25日
価格6,930円
ジャンルRPG
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ゲームシステムはどんな特徴があるのか?

  • ADV+SRPGのハイブリッド:本作はストーリー進行部分がアドベンチャーゲーム(ADV)形式、戦闘部分がシミュレーションRPG(戦略RPG)形式という二部構成になっています。町やフィールドは行き先を選択する方式で自由移動は無く、会話やイベントは静止画背景上で選択肢を選ぶADVパートで展開します。一方、戦闘は見下ろし型のマップ上でキャラクターを移動・攻撃させるSRPGパートで、これを交互に繰り返して物語が進みます。
  • セミリアルタイム戦闘:戦闘システムは一風変わっており、コマンド選択後にリアルタイムで行動が進行する「セミリアルタイム」方式を採用しています。プレイヤーはキャラごとに行動指示を出した後、一時停止を解除すると自軍・敵軍が同時に行動開始し、再度ポーズをかけて次の指示を出す…という流れです。行動順が来たキャラから随時コマンド入力する独特なテンポで、魔法詠唱の待ち時間などリアルタイム要素が組み合わさっています。
  • レベル制廃止と成長システム:一般的なRPGとは異なり、本作には経験値やレベルアップの概念がありません。キャラクター強化は、敵撃破時にドロップするアイテム取得によるステータス上昇のみで行われます(例:赤アイテム=攻撃力アップ、黄=防御力アップ、青=速度アップ)。初期から強力な魔法も使用可能で、レベル上げの手間なくサクサク進める設計です。
  • 魔法と必殺技の再現:魔法は原作さながらの多彩な種類が登場し、一部は発動時に呪文の詠唱演出がランダムで入ります。魔法使用後は一定時間そのキャラが魔法を使えなくなるクールタイムが発生し(吹き出しアイコンで表示)、被ダメージによっても詠唱中断・再待機となるため、 魔法のタイミングと陣形 が攻略のカギになります。攻撃魔法には味方を巻き込むものもあり、例えばリナ愛用の「ドラグ・スレイブ(竜破斬)」のような広範囲呪文は敵味方構わず建物ごと吹き飛ばすため使用場所に注意が必要です。また各キャラ固有の必殺技も実装されており(例:リナの「スリッパ」で仲間の気絶回復、ナーガの高笑いで物理無効化など)、原作ファンならニヤリとする演出が満載です。
  • AI操作と戦略:戦闘中、キャラクターを個別に自動AI行動に切り替えることもできます。全員AI任せでリアルタイム進行させることも可能ですが、AIは魔法タイミング等は心得ているものの肉弾戦はあまり賢くなく、特にナーガをAIにすると無駄行動が多い傾向があります。適宜ポーズを活用して手動入力しつつ、状況に応じてAIも使うといった戦略が求められます。戦闘難度自体は高すぎず、強力な魔法を駆使すれば爽快に進められますが、敵が多い場面では処理落ちでカーソル移動が重くなることもあり、戦闘テンポに若干のストレスがあるとの指摘もあります。
  • ボイス&アニメ演出:ストーリー本編の会話シーンは主要キャラクターに豪華声優陣のフルボイスが当てられており、イベントの盛り上がりどころでは新規制作のアニメーション映像も挿入されます。CD-ROMという大容量メディアの利点を活かし、アニメ版キャストによる肉声と映像で『スレイヤーズ』の世界観が存分に表現されており、原作ファンにはたまらない臨場感です。特にオープニングでは主題歌付きのアニメPVが流れる演出があり(林原めぐみさん歌唱のテーマソング「Touch Yourself」)、ゲームとアニメが融合した贅沢な仕上がりになっています。
  • ミニゲーム・おまけ要素:ADVパート中に楽しめる寄り道要素としてミニゲームも収録されています。中でも「スレイヤーズクイズ」は原作に関するマニアックな問題が全100問登場し、ファン度が試される熱い内容です。他にも街ではスロットマシン風のミニゲームやチェス風のゲーム(「モンスター捕獲」)が遊べる場面もあります。エンディング後にはお楽しみ要素として、CGイラストやムービー、BGMを鑑賞できるギャラリーモードやミニゲームへのアクセスが開放されるなど、クリア後もファンがコンプリート欲を満たせる仕掛けが用意されています。

参考文献:

ストーリーは原作と違う?そのあらすじと魅力

  • 原作キャラ夢の共演:『スレイヤーズ ろいやる』の物語は完全オリジナルですが、本編キャラと外伝キャラのクロスオーバーが実現している点が大きな魅力です。主人公リナ=インバースと相棒ガウリイ=ガブリエフのお馴染みコンビに加え、原作小説外伝で人気の白蛇のナーガ(ネームレス・ナーガ)が共に旅をするという、原作では見られない夢のパーティーが結成されます。アニメでリナとナーガの掛け合いが好きだったファンには嬉しい展開であり、この掛け合いはゲーム内でもフルボイスで再現されています。
  • ゲームオリジナルストーリー:ストーリー序盤、旅を続けるリナとガウリイの前に突如ナーガが現れ、3人で行動を共にすることになります。旅の途中、魔族に襲われていた一人のエルフの少年ラークを助け出したことから物語は動き始めます。彼の持っていたエルフの秘宝(古代の護符)を狙い魔族たちが暗躍していることが判明し、一行は魔族の企みを阻止すべく立ち上がります。原作者監修だけあってストーリーは原作小説さながらの冒険譚となっており、コミカルな掛け合いとシリアスな展開のバランスも秀逸です。
  • 原作設定とのリンク:ゲーム中には原作に登場した設定や用語が数多く織り込まれています。物語の鍵となる護符は、実は魔王シャブラニグドゥの復活に関わる危険な代物であり、リナたちは世界破滅級の陰謀に巻き込まれていきます。こうしたスケールの大きなストーリー展開はまさにスレイヤーズらしく、原作ファンならニヤリとできる要素でしょう。また、劇中ではリナが「ドラグ・スレイブ」を放てば山が吹き飛ぶ、といった原作設定どおりの描写があり、ゲームの演出としてもしっかり反映されています。
  • おなじみのキャラクターたち:リナ、ガウリイ、ナーガ以外にも、原作の人気キャラクターが声のみやゲスト出演で登場します。アメリアやゼルガディスといったテレビシリーズの仲間たちもゲーム中のある場面で姿を見せ、声付きの掛け合いが用意されています(豪華声優陣は林原めぐみさん、松本保典さん、川村万梨阿さん、鈴木真仁さん、緑川光さん等が担当)。こうしたファンサービス的な演出も盛り込まれているため、シリーズ未経験者には主要キャラの雰囲気を知る入門となり、既存ファンには「この組み合わせが見たかった!」という夢の共演が楽しめます。
  • マルチシナリオ&エンディング:物語中の選択肢によってシナリオの分岐が存在し、エンディングも複数パターン用意されています。例えば道中の行動次第で特定キャラクターとのイベントが発生したり、クライマックスの展開が変化したりします。エンディングにはアニメさながらのエピローグムービーも用意され、結末ごとに異なる映像が流れる凝った演出です。そのため、一度クリアした後も「別ルートでもう一度遊んでみよう」と周回プレイしたくなる内容で、隠しイベントやエンディングを全て見るには最低3周は必要とも言われています。ボリューム自体はRPGとしてやや短めながら、周回要素により遊びごたえを持たせている点は評価できます。

参考文献:

発売地域ごとの相違点 – 日本と海外で違いはある?

地域発売日発売元言語難易度・表現規制セーブ方式
日本 (JP)セガサターン版: 1997年7月25日プレイステーション版: 1998年6月25日角川書店 / ESP (SS版)角川書店 (PS版)日本語(音声・テキスト)難易度: 中程度(選択肢による分岐あり)表現規制: なし(CERO黎明期前、国内オリジナル版)SS版: 内蔵メモリ/バックアップカート対応PS版: メモリーカードに対応
北米 (NA)未発売該当なし英語版なし– (公式リリースなし)
欧州 (EU)未発売該当なし各国語版なし– (公式リリースなし)

日本国内ではセガサターン版のみならず翌年にPS版も発売されましたが、北米・欧州では公式に発売されていません。したがって海外向けローカライズ版は存在せず、言語は日本語版のみとなります。内容面の違い(難易度調整や表現の変更など)も地域間では発生していません。日本版においても暴力・セクシー描写は控えめで、もともとオールエイジ向けのライトな作品であるため表現規制は不要でした。

一方、ハードごとの相違としてセーブ機能があります。セガサターン版は本体内蔵メモリまたはバックアップカートリッジにセーブ可能ですが、セーブデータ容量が比較的大きめなのでバックアップカートの使用が推奨されました(当時のプレイヤーから「PSのメモリーカードより容量を食う?」との声も)。PS版は標準的なメモリーカード対応で、1ブロックにセーブできます。

また、本作は海外で発売されなかったものの、原作アニメ「スレイヤーズ」は欧米でも放映され人気を博していたため、英語圏のファンからは長らくプレイしたいとの要望がありました。近年では有志による非公式英語翻訳プロジェクトも進められており、一部メニューやストーリーを英語化したファンパッチが公開されています(完全版は未完成)※。とはいえ公式に北米版が存在しない以上、プレイするには日本版ソフトを入手して日本語で楽しむ必要がある点は押さえておきましょう。

参考文献:

プレイステーション版との比較 – 違いはあるの?

  • 内容はほぼ同一:PS版『スレイヤーズ ろいやる』はセガサターン版の約1年後に移植されたものですが、ゲーム内容に大きな差異はありません。ストーリー展開、ゲームシステム、登場イベントやミニゲームに至るまで基本的にSS版と同じです。同タイトルの移植であるため、追加シナリオやキャラクターなどの新要素は特にありません。そのため、どちらのハードで遊んでも攻略情報や体験できる内容は共通です。
  • 技術的な違い:強いて言えば、ハード性能やメディアの仕様に伴う細部の違いがわずかに存在します。例えばロード時間はSSDの搭載できない当時の環境ではどちらもそれなりにありますが、PS版の方がディスク読み込み最適化によりロードが若干短縮されているとの報告があります(戦闘開始前後の待ち時間がSS版より僅かに短い程度)。一方でグラフィック表示についてはSS版が2D処理に優れていたこともあり両機種で大差なく、ドット絵キャラやエフェクト表示も遜色ありません。FMVアニメシーンの画質も両者同等です。
  • サウンド周り:サウンド面では、PS版移植にあたりBGM音源の再調整が行われていますが、これも注意深く聞き比べてわかる程度の細かな違いです。声優陣のボイスはどちらの版でもクリアに収録されており、セリフ量・内容も変わりません。ただしPS版はポリゴン描画機能の関係で、戦闘中の一部効果音の鳴り方(ステレオ感や響き方)がSS版と微妙に異なるという指摘もありますが、ゲーム体験に影響を与えるレベルではありません。
  • 操作性・UI:コントローラ操作は、SS版が6ボタン+L/Rというレイアウトに対しPS版は○×□△+L/Rという違いがあります。ボタン配置の違い以外、ユーザーインターフェースやメニュー操作体系は両版とも同じです。画面レイアウトやフォントも大きな変更はなく、強いて言えばPS版ではセーブ/ロード画面がメモリーカード仕様になった程度です。
  • 総評:総じて、PS版は「プラットフォームが変わっただけの忠実な移植版」と言えます。そのため当時すでにSSを持っていなかったプレイヤーでもPSで名作を遊べるようになった点に意義があり、販売元も異なるハードへの供給でユーザー層を広げました(実際PS版発売時には角川書店単独で発売)。なお販売本数はSS版ほど伸びなかったものの※、現在では両ハード版ともプレミア価格が付くこともあるコレクターズアイテムとなっています。どちらでプレイする場合もゲーム内容の差異は気にせず、『スレイヤーズ ろいやる』の世界に没頭できるでしょう。

参考文献:

次作『スレイヤーズ ろいやる2』との違い – システムや雰囲気はどう変化?

1998年に発売された続編**『スレイヤーズ ろいやる2』**(セガサターン版: 1998年9月3日発売/PS版: 1999年7月1日発売)は、タイトルこそ「ろいやる2」となっていますが物語上の直接の続編ではありません。世界観や登場人物は共通しつつ、独立した新ストーリーが展開する作品です。ここでは前作(ろいやる1)との主な違いをポイントごとにまとめます。

  • ストーリー設定:『ろいやる2』は前作の後の時系列に当たりますが、舞台は「伝説の国」と呼ばれるレイナード王国へ移り、6つの封印塔の謎に挑むオリジナルストーリーとなっています。前作で助けたエルフの少年ラークが再登場するものの物語上の繋がりは薄く、基本的には新規の物語として楽しめます。ストーリーの雰囲気は複数の謎や伏線が絡む重厚な展開で、派手さよりも原作小説に近い落ち着いた冒険劇となりました。
  • 戦闘システム刷新:前作の戦闘はリアルタイム進行でしたが、続編では一般的なターン制SRPG方式に変更されました。行動順が来たキャラから個別にコマンド入力していく方式になり、操作性が向上しています。魔法システムも見直され、前作にあった「アレンジ版魔法」(同系統で効果範囲が違う魔法など)は削除され種類を整理、強力魔法一極化だったバランスに戦術性を持たせています。さらに敵として新種の魔物「ガーディアン」が登場し、それぞれ有効な精霊魔法が異なるため魔法の使い分けが重要になるなど、戦略性が強化されました。
  • 成長・ステータス要素:基本的なノーレベル制+アイテム強化の概念は同じですが、『2』ではキャラクターに「空腹度・満腹度」と「スタミナ(体力)」といったコンディション要素が追加されています。食事や宿泊による回復に加え、干し肉・ハーブといった消費アイテムでこまめに回復管理できるようになりました。空腹や疲労が溜まると能力値が大きく下がるため、前作以上に継戦管理が求められます。ただしこのシステムは煩雑との意見もあり、特に「最強呪文ドラグ・スレイブが雑魚盗賊に避けられる(命中率ダウン)なんて…」と難易度面で不評な点もありました。
  • イベント分岐とボリューム:前作がほぼ一本道だったのに対し、『2』では本筋に関係ないサブイベントが増加しました。プレイヤーの行動次第で寄り道イベントが発生し、ゲーム全体のボリュームが増しています。また、前作では序盤とラストバトルにしか登場しなかったナーガが『2』では物語に深く関わり、出番が大幅増となりました(とはいえ敵対する場面の方が多いのですが…)。そのほか、リナたち主要メンバーは続投しつつ新キャラクターや新規魔法も追加され、物語に厚みが増しています。
  • 演出・グラフィック:実は演出面では前作の方が豪華との声もあります。『2』では予算や開発期間の影響か、前作よりもアニメーションムービーの挿入数が大きく減少しており、特に物語中盤以降はほとんど新規アニメがありません。またキャラクターの顔グラフィックについても、前作があらいずみるい氏のアニメ調描き下ろしイラストだったのに対し、『2』ではドット絵風に簡略化され質が落ちたとの指摘があります。UIアイコン類にも低解像度の粗いものが目立ち、総じてビジュアル面のクオリティは前作に劣る部分が散見されました。
  • 評価の違い:『スレイヤーズ ろいやる2』は前作を踏襲しつつ新要素を盛り込んだ意欲作でしたが、ゲーム評価としては賛否が分かれる結果となりました。戦闘システムの改善やシナリオの深みは好評だった一方、前述のコンディション管理の煩雑さや地味になった演出がマイナス点とされ、総合すると「前作ほどの爽快感はないが遊びごたえは増した中堅作」といった評価に落ち着いています。販売本数は前作ほど伸びなかったものの大きな話題となり、結果的に本作(ろいやる2)がスレイヤーズゲームシリーズ最後の作品となりました。前作ファンなら続編で強化・変更された点を確認し、好みに合うかどうか試してみる価値はあるでしょう。

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スレイヤーズシリーズ

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