【SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語】ファミコン 1990年発売

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【SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語】ファミコン 1990年発売

『SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語』は、1990年にバンダイからファミリーコンピュータ向けに発売されたロールプレイングゲームで、SDガンダムシリーズの一部として人気を博しました。
この作品は、活躍する「スダ・ドアカ・ワールド」を舞台に騎士ガンダムとその仲間達が、騎士や魔法が存在するファンタジーの世界観とガンダムのメカ要素を融合させた独自のストーリーが展開されるストーリーで人気を博しました。

この世界では、悪の魔王サタンガンダムが出現し、それに対抗するために騎士ガンダムが立ち上がるという、剣と魔法のファンタジー要素が強調された物語が展開されます。

ゲームは、カードダスシリーズ『SDガンダム外伝 ジークジオン編』をベースにしており、特に「ラクロアの勇者編」や「伝説の巨人編」を題材にしていますが、ゲームオリジナルの要素も多く取り入れられています。

機種ファミコン
発売元バンダイ
発売日1990年8月11日
価格7,480円
ジャンルRPG

ゲーム概要

玩具『カードダス』を商品展開していたバンダイは大人気シリーズとなっていた『SDガンダム外伝(騎士ガンダム)』を、ファミコンにてテレビゲームとして初めてリリースします。
このゲームはカードダスの第1・2弾を基にしており、更にその世界観を拡張しています。

カードダス『SDガンダム外伝 ジークジオン編』(1989年 – 1990年)の前半である『ラクロアの勇者編』と『伝説の巨人』までの物語が題材となっており、本作では一部の展開や地名などにゲームオリジナルの要素が見られ、シリーズファンに新たな驚きと楽しみを提供しています。

ロールプレイングゲームとなっている今作では、プレイヤーは騎士ガンダムたちを操作し、戦略的なゲームプレイを楽しむことができます。
ファミコンの画面の中で、騎士ガンダムたちの活躍を体験することは、当時のファンにとって非常に貴重な体験となりました。

戦闘はランダムエンカウントによるコマンド式戦闘となっていて当時流行していたドラゴンクエストⅢに似たシステム。
敵を倒すと経験値、G(ゴールド)がもらえ、経験値が一定の値になるとレベルが上がり、
経験値はメンバーの数だけ分配される仕組みとなっています。
また戦闘ではパーティメンバーではない控えキャラが、ランダムで救援に現れるなどの要素がありました。

『SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語』は、当時の人気漫画雑誌「コミックボンボン」などとも連動し、人気だったカードダスファンにとって待望の一作であり、その独自のストーリー展開とゲームプレイが楽しまれます。
その新たな要素がシリーズ全体をより魅力的にしています。

攻略チャート
【ナイトガンダム物語】ファミコン 攻略チャート

ストーリー概要

ゲームの舞台は、機械的な要素が強い『機動戦士ガンダム』シリーズとは異なり、中世ファンタジー風の世界観が特徴的です。
プレイヤーは、「騎士ガンダム」として、悪の帝王「魔王サタンガンダム」に支配された世界を救うため、仲間たちと共に冒険を繰り広げます。

物語の大筋は、勇者である騎士ガンダムが、各地の敵と戦いながら成長していくというものです。

プレイヤーはガンダムにちなんだキャラクターたちを集め、パーティを編成し、魔物や敵キャラクターと戦いながら進めていきます。仲間には他のガンダム作品に登場するMS(モビルスーツ)をベースにしたキャラクターが多数登場し、それぞれが独自のスキルや装備を持っています。

登場キャラクター

キャラクター特徴・能力
騎士ガンダム主人公。
三種の神器が装備可能。一部の魔法使用可。他のキャラよりレベルアップがやや遅い。
戦士ガンキャノン(キャノン)ラクロア王国の戦士。魔法は不可。攻撃力が強いが防御力が低い。第2部からブラックドラゴンの影響でメンバーから外せない場面がある。
僧侶ガンタンク(タンク)ラクロア王国の僧侶。魔法のエキスパートで攻撃、回復、補助まで魔法ならなんでも使いこなす
騎士アムロユニオンの騎士。力と魔法のバランスが良いが、似たタイプのナイトガンダムにスピード以外は劣る
騎士セイラユニオンの女騎士。攻撃・回復魔法をバランスよく覚える。勇者の涙で仲間に。
戦士スレッガー(スレッガー、スレッガ)戦士でありバズ系魔法も使える魔法戦士系。ムンゾの村で仲間になる。
武闘家ネモラクロア王国の武闘家。素早さが高く、会心の一撃を出す確率が高い。

ゲームプレイの特徴

『ナイトガンダム物語』は、従来のファミコンRPGと同様に、フィールド移動、戦闘、レベルアップ、装備品の強化といった基本要素が盛り込まれていますが、SDガンダムならではのデフォルメされたキャラクターと、ファンタジー要素を強調した設定が魅力となっています。以下に、このゲームのいくつかの重要な特徴を挙げます。

1. ターン制バトルシステム

戦闘はターン制で、プレイヤーは各キャラクターに対して攻撃、防御、魔法(特殊能力)を選択します。
敵との戦闘中には、敵の弱点や耐性を把握しながら戦略を組み立てることが重要です。また、ボス戦では特定のアイテムや魔法が効果を発揮する場面も多く、単純な力押しだけでは攻略できない場面が多々あります。

バトルシステムの詳細

「ナイトガンダム物語」は、オーソドックスなコマンド選択によるターン制バトルを採用しています。このシステムにはいくつかの戦略的要素が組み込まれており、単なる攻撃の繰り返しでは勝てない設計になっています。

  • コマンドの種類: 基本的なコマンドには「攻撃」「防御」「魔法」「アイテム」があります。敵の特性を見極め、魔法や特殊技を駆使して戦う必要があるため、適切なタイミングでの選択が勝利の鍵となります。
  • 攻撃: 各キャラクターには異なる武器が装備されており、敵に応じて有効な攻撃を選択します。
  • 魔法: 騎士ガンダムをはじめとする特定のキャラクターは「魔法」を使うことができ、回復や攻撃を効果的に行えます。魔法にはMP(マジックポイント)を消費するため、残量を管理する戦略が求められます。
  • 前列と後列の違い: 前列にいるキャラクターは攻撃力が高くなる一方で、敵からの攻撃も受けやすくなります。逆に、後列にいるキャラクターは物理攻撃の被ダメージが軽減されますが、通常攻撃の威力が減少します。このため、パーティメンバーの役割をしっかり考慮した配置が求められます。

2. 仲間システム

ゲームを進めていくと、さまざまな仲間を加えることができます。
これにより、パーティの戦略の幅が広がり、プレイヤーは自分のプレイスタイルに合わせた編成を考えることが可能です。仲間キャラクターにはそれぞれ特徴的な能力があり、どのキャラクターをメインにするかでゲームの難易度や進行方法も変わってきます。

仲間の加入と成長

物語が進むにつれて、新しい仲間がパーティに加わります。各仲間は、騎士ガンダムの冒険に必要不可欠な役割を果たしており、それぞれ独自の能力や特性を持っています。

  • 固定加入の仲間: 例えば、物語の序盤で仲間になるガンキャノンやガンタンクは、プレイヤーをサポートする重要な存在です。ガンキャノンは攻撃力が高く、打たれ強い前衛キャラクターとして機能し、ガンタンクは防御と支援に長けたキャラクターで、後列から仲間を守ったり、回復アイテムを使用する役割を担っています。
  • ストーリー進行での加入: 仲間たちはストーリーの特定の段階で自動的に加入するため、プレイヤーが新しいキャラクターの特性を理解し、パーティをどのように組み立てるかが求められます。仲間それぞれが独自のスキルを持っており、特定の戦闘やシナリオで有利な役割を果たします。

役割の明確化とパーティ編成

「ナイトガンダム物語」では、各仲間に特有の役割が割り振られています。これにより、戦闘中にどのキャラクターをどの位置に配置するか、どのように活用するかがゲーム進行上の重要な戦略となります。

前衛と後衛の配置: 仲間キャラクターを前衛と後衛に配置することで、戦闘の戦略が大きく変わります。攻撃力が高く、敵を倒すことに特化したキャラクターを前衛に配置し、回復や補助を得意とするキャラクターを後衛に置くことで、バトルをより効率的に進められます。

  • 前衛キャラクター: 騎士ガンダムやガンキャノンなど、物理攻撃や防御に優れた仲間を前衛に配置することで、敵の攻撃を受け止めつつ強力な反撃を行います。
  • 後衛キャラクター: ガンタンクやその他の支援キャラクターを後衛に配置することで、敵からの攻撃を回避しつつ、回復アイテムや補助魔法を効果的に使うことが可能です。

仲間ごとのスキルと能力

仲間システムのもう一つの魅力は、各キャラクターが持つ独自のスキルや魔法です。これらのスキルは、敵の弱点に応じて選択し、戦略的に使用することが求められます。

  • ガンキャノンの特性: ガンキャノンは高い攻撃力と耐久力を持ち、火力の中心として機能します。また、一部のボスキャラにはガンキャノンの特殊攻撃が有効であるため、特定のシーンでは不可欠な存在です。
  • ガンタンクの支援能力: ガンタンクは回復系のアイテムを使用するのに適しており、回復魔法も覚えます。これにより、仲間がダメージを受けた際に迅速に回復でき、長期戦に対応可能です。

3. 多様な装備と魔法

『ナイトガンダム物語』では、武器、防具、アクセサリーなどの装備品を集めて強化する要素が重要です。
また、魔法や特殊能力もゲーム進行上で非常に重要な役割を果たします。装備品には、特定のステータスを向上させる効果や、特定の敵に対して有利になるものが存在し、これらを適切に選択することで、戦闘が有利に進められます。

4. 中世ファンタジーの世界観

従来のガンダムシリーズとは異なる中世ファンタジーの設定が特徴的です。剣や魔法といったファンタジーRPGの要素を取り入れ、騎士やモンスターが登場するストーリー展開が行われます。この独特の世界観が、ガンダムファンだけでなく、ファンタジーRPGファンにも受け入れられました。

評価と影響

『ナイトガンダム物語』は、ファミコン時代のRPGとしては比較的高い評価を受けており、特にガンダムシリーズのファンにとっては新鮮な体験となりました。
RPGとしてはオーソドックスなシステムを採用しているものの、ガンダムキャラクターを中世ファンタジー風にアレンジしたユニークさが好評を博しました。

特に評価されたポイントは以下の通りです。

  • ファンタジーとガンダムの融合: それまでのガンダム作品は宇宙戦争やメカバトルに焦点を当てていたのに対し、「ナイトガンダム物語」では中世ファンタジーの世界観にガンダムキャラクターを取り入れたことで、ファンに新鮮な驚きを提供しました。この斬新なアプローチは、シリーズファンから非常に好意的に受け入れられ、ガンダムの多様な表現方法の一例として高く評価されました。
  • キャラクターデザインとストーリー: キャラクターがSD(スーパーデフォルメ)化され、可愛らしいビジュアルとなったことも大きな魅力でした。特に「騎士ガンダム」や他の仲間キャラクターのデザインはファンタジー世界に馴染んでおり、親しみやすさがありました。また、物語がしっかりと練られており、プレイヤーを引き込む展開が用意されていることから、ストーリー重視のRPGファンからも高評価を得ています。
  • ゲームプレイと戦略性: 戦闘における仲間の配置や装備、魔法の使い方など、戦略性のあるシステムも評価されました。プレイヤーが自分なりの戦略を考えてパーティを編成し、敵を攻略していく過程にやりがいがあり、単調な戦闘にならない工夫がなされていました。

また、この作品は後にシリーズ化され、『ナイトガンダム物語2 光の騎士』(1991年)、『ナイトガンダム物語3 伝説の騎士団』(1992年)といった続編もリリースされ、SDガンダムの世界観をさらに広げていきました。これらのシリーズ作品も、ガンダムファンやRPGファンの間で根強い人気を誇っており、後のSDガンダムシリーズの礎となりました。

後の展開

『ナイトガンダム物語』シリーズは、ファミコン時代におけるSDガンダムゲームの代表作のひとつとして語り継がれています。さらに、ゲームのみならず、SDガンダムシリーズ全体はプラモデルやアニメ、漫画などさまざまなメディアで展開され、1980年代から1990年代にかけての一大ムーブメントを形成しました。

また、ナイトガンダムシリーズは、その後の「ガシャポン戦士」シリーズやカードゲームなどのメディアミックス展開でも人気を博し、ガンダムシリーズにおける一つの柱となりました。このファミコン版ゲームは、こうした一連のSDガンダムブームの中で、特にそのシナリオとキャラクター造形が高く評価され、現在もレトロゲームとしてプレイされ続けています。

『ナイトガンダム物語』は、ガンダムシリーズをベースにした中世ファンタジーRPGとして、ファミコン時代において高い評価を得た作品です。ガンダムシリーズのキャラクターをファンタジー世界に登場させ、魅力的なストーリーとバランスの取れたゲームシステムで、多くのプレイヤーに支持されました。その独自性と人気から続編が作られ、SDガンダムシリーズ全体の人気を支える重要なタイトルとなっています。

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