【エメラルドドラゴン】PCエンジン スーパーCDROM2 1994年発売
2024.02.02投稿
機種 | PCエンジン |
発売元 | NECホームエレクトロニクス |
発売日 | 1994年1月28日 |
価格 | 8,580円 |
ジャンル | RPG |
エメラルドドラゴンとは?
『エメラルドドラゴン』は、グローディアとバショウハウスがPC-88版として発売したRPGゲームです。
グローディアが開発した『サバッシュ』のシステムを受け継いでおり、広大なマップや滑らかな画面スクロール、AI戦闘などの当時の先端技術をふんだんに使用されたのが特徴です。
このゲームは、人間とドラゴンが共存する世界で、少女と少年の冒険を描いた感動的なストーリーや、AIを使った戦闘システムなど、斬新な要素が満載で話題となります。
ゲームの舞台は、人間とドラゴンが共存する世界で、人間の少女タムリンとドラゴンの少年アトルシャンの冒険を描いています。
タムリンは、幼い頃にドラゴンの国である「ドラグリア」に難波船と共に漂着します。
ドラグリアで育てられたタムリンはアトルシャン同じ年頃の彼と友情を育みタムリンが人間の世界に帰る所から物語は始まっていきます。
『エメラルドドラゴン』の魅力とは?
『エメラルドドラゴン』には、多くの魅力がありますが、ここでは主に以下の4つを挙げてみます。
- ストーリー:人間とドラゴンの友情と愛を描いた感動的な物語
- キャラクター:主人公を含めた個性豊かなキャラクター達
- 戦闘システム:AIを使って自動で行動する仲間や敵、自由に動けるマップなど、当時としては画期的なシステム
- サウンド:移植された機種によって異なるサウンドトラックや効果音が楽しめる
ストーリー
ストーリーは、人間とドラゴンの友情と愛を描いた感動的な物語です。
アトルシャンとタムリンの出会いから別れから物語が始まることにより、二人の関係や成長が丁寧に描かれています。
また、二人の仲間や敵も、それぞれに背景や動機があり、単純な善悪ではなく、複雑な感情や思想が交錯しています。
ゲームの途中には、アニメ絵のビジュアルシーンが何回か入り、重要な場面や感情の表現を盛り上げています。ゲームの最後には、ゲームの最後には、プレイヤーの心に深い感銘を残します。
アトルシャンとタムリンの冒険が結末に向かう中で、プレイヤーは二人の成長や友情を共に感じ、物語のクライマックスではプレイヤー自身が物語の一部となるような感覚を味わえる感動的な瞬間が待っています。
キャラクター
主人公である「アトルシャン(声優:関俊彦)」と、ヒロインである兄妹のように育てられた「タムリン(声優:笠原弘子)」を筆頭に人間が暮らすと共に冒険を続ける。アトルシャンは最終的にドラゴン小国に戻ることなく、人間としてイシュ・バーンの地を個性的な仲間達と冒険していきます。
仲間たちはハスラム、ファルナ、バルソム、バギン、ホスロウ、ヤマン、カルシュワル、サオシュヤントなど多岐にわたり、それぞれの個性や過去を持ちながらも共に戦い、成長していきます。
ハスラムは高貴な王子でありながらも率先して戦い、その侍女でもあるファルナとの結びつきは深まりストーリーを盛り上げていきます。バギンは魔道士で過去の過ちを償おうとする姿勢が感動的であり、ヤマンは父の制約から解放されて自分の道を見つけ出します。また、カルシュワルはジュリアスの息子としての運命と戦い、最期においても仲間を庇いながら戦い抜きます。
登場する仲間たちは、それぞれの背景や使命を抱えつつ、主人公とともに深い絆を築いていきます。
対立する魔軍も一癖あるキャラクターが多く、冷酷非道な魔将軍として登場する「オストラコン」は人間だったが、自ら魔軍に加わり残虐行為でガルシアの信任を勝ち得て魔将軍の地位に就くといった背景があったり、また、パラゴ、エルム、バシタといったオストラコンの部下も巧妙な戦術や悪魔の力を駆使して立ちはだかります。
魔王ガルシアは魔軍の最高指導者であり、イシュ・バーンにある人物から召喚されて魔軍を率いて聖地を戦火に包みました。
物語は人間と魔軍の対立だけでなく、ホルスといった「古代神」との対立も浮かび上がり、さらに複雑な構図を描いていきます。
ホルスは古代神として、神秘的で強大な力を持つ存在として描かれます。彼らは人間と魔軍との戦いに介入し、戦局に影響を与えます。
こうした古代神との対立が物語に緻密な深みを与え、キャラクターたちが信仰や使命に翻弄されながら成長していく様子が描かれます。物語は徐々に神話的な側面を帯び、登場人物たちは神秘的な力や運命に導かれる中で、自らの信念を見つけ、新たなる冒険に挑むこととなります。これにより、物語に深い哲学的な要素や神話の要素が組み込まれ、プレイヤーはより奥深い世界へと引き込まれていきます。
戦闘システム
戦闘システムは、AIを使って自動で行動する仲間や敵を、当時では最新の技術でリアルなバトルを展開していくのが特徴です。AIによって制御される仲間や敵は、戦局の変化に応じて戦術を立て、状況によっては連携して強力な技を繰り出します。
これにより、プレイヤーは臨機応変に戦略を練り、バトルの結末を左右することになります。
戦闘は、ターン制ではなく、時間経過によって行動順が決まります。
プレイヤーは、アトルシャンとタムリンの二人のみを操作でき、他の仲間はAIによって自動で行動し、仲間のAIは、レベルや装備によって変化し、回復魔法や特攻などの戦術を使います。
しかし、当時のAI技術では思考パターンに欠点が多く、回復魔法を使わない、無謀な特攻をする、矢が当たらないなどの欠点もあります。
これらの欠点は、ゲームの難易度を上げる要因にもなります。
サウンド
サウンドは、移植された機種によって異なるサウンドトラックや効果音が楽しめます。
サウンドトラックは、PC88版やPC98版ではFM音源、X68k版ではMIDI音源、MSX2版ではMSX-MUSIC音源、FM TOWNS版ではCD-DA音源、PCエンジン版ではCD-DA音源とHuC6280音源のハイブリッドとなっています。
サウンドの特徴は、壮大でメロディアスな曲調がゲームの世界観やストーリーに合わせて、感動的なオーケストラ風の曲や、疾走感のあるロック風の曲、神秘的な民族風の曲などが多く用いられています。
音色は、機種によって音源の性能や特徴が異なるため、同じ曲でも聞こえ方が変わっており、機種ごとのゲームの雰囲気に合わせて、様々な曲調があります。
壮大なストーリーを彩るようにサウンドのテーマがゲームにおいて重要な役割を果たしています。
『エメラルドドラゴン』は、サウンドが臨場感や感情の表現に一役買っており、例えば、特定の場面で使われるメインテーマは、オープニングやエンディング、そして重要なイベントなどで流れ、そのアレンジやバリエーションが機種によって微妙に変化しています。この手法は、プレイヤーに異なる感覚や雰囲気を提供し、ゲーム体験を一層深化させます。
これらのアプローチは、サウンドがゲームの魅力を高め、プレイヤーとの一体感を生み出す手段となっています。特に、参考にした『エメラルドドラゴン』のようなゲームでは、サウンドが物語やキャラクターの感情と密接に結びついており、プレイヤーに深い没入感を提供しています。
『エメラルドドラゴン』のおすすめのプレイ方法は?
『エメラルドドラゴン』は、様々な機種で販売されていますが、それぞれに特徴や魅力があります。自分の好みやプレイスタイルに合わせて、ぜひプレイしてみてください。以下に、各機種の特徴とおすすめのプレイ方法を紹介します。
- PC-8801mkIISR版:オリジナル版。グラフィックやサウンドは最も原作に忠実ですが、操作性やバランスはやはり他の機種よりは劣ります。クリア不能になるバグがあったりと遊ぶ際には注意が必要です。
スペシャルディスクでBGMと未使用CGが楽しめるため原作にこだわる方におすすめ。 - PC-9801VM/UV版:グラフィックやサウンドが向上し、操作性やバランスも改善されている。こちらにもPC-88版と同じくクリア不能になるバグに注意。
PCスペシャルディスクでBGMと未使用CGが楽しめる。こちらもオリジナルの雰囲気を楽しみたい方におすすめ。 - X68000版:グラフィックが差し替えられたバージョン。しかし、バグがほとんどなくスムーズに進むことができます。
今までのグラフィックやサウンドの違いにこだわる方におすすめ。 - MSX2版:ストーリーやシステムも一部変更されており、スクロールが遅い。
MSXファンにおすすめ。 - FM TOWNS版:CD-ROMを活かしたボイスが追加されている。
ビジュアルシーンの絵柄がオリジナルに戻っている。ボイスを聞きたい方におすすめ。 - PCエンジン版:グラフィックやサウンドが大幅に変更されたバージョン。ストーリーやシステムも一部変更されており、ビジュアルシーンは全面描き下ろしとなっている。
AIが改善され、難易度が低くなっておりかなり遊びやすくなっている。
FM TOWNS版とは違う声優が声を当てているのも特徴。ビジュアルシーンが全面描き下ろしになった。別物として楽しむ方におすすめ。 - スーパーファミコン版:ROMの容量もありかなり簡素化されてしまった印象のSFC版。しかしボイスが付いているのは当時のスーファミとしてはかなり豪華な内容となった作品。
追加のシステムとして戦闘中にドラゴンに変身する「ドラゴンチェンジ」が追加された作品
関連書籍
エメラルドドラゴンの関連本は、攻略本やドラマCD、記念本が発売されています。
本のタイトル | 内容 | 当時の価格 | 駿河屋商品ページ | |
エメラルドドラゴン 公式ガイド1 世界編 | スーパーファミコン版のゲームの世界観やキャラクター、アイテムなどを紹介した攻略本 | 796円 | 詳細を見る | |
エメラルドドラゴン 公式ガイド2 攻略編 | スーパーファミコン版のゲームの攻略情報やマップ、モンスターなどを紹介した攻略本 | 748円 | 詳細を見る | |
エメラルドドラゴン パーフェクトガイドブック | PCエンジン版のゲームの攻略情報や設定資料などを収録した攻略本 | 950円 | 詳細を見る | |
エメラルドドラゴン ガイドブック 改訂版 | PC-8801mkIISR版とPC-9801VM/UV以降版のゲームの情報や設定資料 | 1,100円 | 詳細を見る | |
エメラルドドラゴン30周年記念本「MEMORIALBOOK」 | 2019年12月22日に原宿クエストホールで開催された「『エメラルドドラゴン』30周年記念イベント『VariousMore』」にて販売された書籍 | 2,200円 | 詳細を見る | |
エメラルドドラゴン ドラマシリーズ Vol.1 | ゲームの世界を舞台にしたオリジナルのドラマCD | 2,990円 | 詳細を見る | |
エメラルドドラゴン ドラマシリーズ Vol.2 | ゲームの世界を舞台にしたオリジナルのドラマCD | 2,990円 | 詳細を見る | |
エメラルドドラゴン ドラマシリーズ Vol.3 | ゲームの世界を舞台にしたオリジナルのドラマCD | 2,990円 | 詳細を見る | |
エメラルドドラゴン ドラマシリーズ Vol.4 | ゲームの世界を舞台にしたオリジナルのドラマCD | 2,990円 | 詳細を見る | |
エメラルドドラゴン ドラマシリーズ Vol.5 | ゲームの世界を舞台にしたオリジナルのドラマCD | 2,990円 | 詳細を見る |