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『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』は、シリーズ30周年を記念してスクウェア・エニックスが手がけた正統派コマンドRPGです。2017年7月29日にPlayStation 4版とニンテンドー3DS版が同時発売され、両機種の特性を活かした表現が高く評価されました。
- PS4版ではUnreal Engine 4(3Dゲーム開発に必要なライブラリとツールが充実したソフトウェア)を採用し、広大な3Dフィールドを美麗なグラフィックで再現。壁登りや段差を飛び越えるアクション要素も加わり、臨場感あふれる冒険が楽しめます。
- 3DS版は上下画面を活用した「3Dモード」と、ドット絵風の懐かしい「2Dモード」を切り替え可能。どちらも独自の演出でシリーズ伝統の味わいを保ちつつ、新旧両方のファンに配慮した設計です。
冒険は、故郷イシの村を旅立った勇者が「悪魔の子」の烙印を押されながらも、世界各地に散らばる六つの魔法のオーブを集める壮大な旅へと発展。従来の「たたかう」「じゅもん」コマンドに加え、本作では「ゾーン」や「れんけい」といった新システムを導入し、戦略性と爽快感を両立しています。絶妙なバランスの戦闘と重厚なシナリオが紡ぎ出す物語は、シリーズファンはもちろん、はじめてのRPGプレイヤーにも安心しておすすめできる完成度を誇ります。
ゲームシステム

ゲーム内容はコマンド選択式RPGで、シリーズおなじみの「たたかう」「じゅもん」といったコマンドで行動を決定するオーソドックスなシステムです。しかし本作では新たに「ゾーン」と「れんけい」という要素が加わり、戦闘や冒険の奥深さが増しています。ゾーンとはキャラクターが一定のダメージを受けるなどの条件で突入することがある特殊な状態で、この間キャラクターの能力が一時的に大幅アップします(いわばハイテンション状態です)。
更に仲間がゾーンに入っている時には、対応するメンバーで協力して強力な「れんけい」技を発動できます。れんけい技は組み合わせるキャラクターや習得済み特技によって多彩に変化し、例えば主人公とシルビアの連携「爆炎斬り」や、主人公・ロウ・シルビアの3人による「ローズハリケーン」など、ド派手な必殺技で手ごわいモンスターを撃破できるのです。これら新システムによって昔ながらのコマンドバトルがより戦略的で爽快な体験へと進化しています。
「ドラゴンクエストXI」はキャラクター成長要素も充実しています。本作ではレベルアップによる自動成長に加え、獲得したスキルポイントを好きな能力に割り振る「スキルパネル」制度を採用しています。各キャラクターごとに盤面状のパネルが用意され、好きなマスを開放して新しい呪文・特技を習得可能です。パネルの配置には隣接するマスの連動要素もあり、戦略的な育成が楽しめます(※従来シリーズの「スキルポイント制」と「熟練度パネル」を組み合わせたようなシステムです)。
また、冒険の合間にはキャンプで休息したり、専用の鍛冶セットを使って武器防具を作成・強化する「ふしぎな鍛冶」が行えます。材料とレシピがあればどこでも挑戦できるミニゲームで、タイミングよくハンマーを打ち付けて装備品を作る過程もユニークに描かれています。
さらにフィールド上の特定モンスターに乗ると新たなルートに行ける乗り物システムも存在します。魔物を倒してモンスター乗騎できるようになると、空を飛んだり崖を登ったりと探索の幅が大きく広がるのも本作の特徴です。PS4版では高精細なグラフィックでこれら要素を楽しめ、3DS版でも上下2画面やドット絵表示を活かした演出で臨場感が演出されています。
最後に、他機種間の連動要素として「復活の呪文(ふっかつのじゅもん)」システムにも触れておきます。これは初代『DQ』などにあったパスワードによる冒険再開を再現した仕組みで、PS4版と3DS版の間で物語の進行を引き継ぐ用途にも使われました。例えばPS4版で取得した復活の呪文を3DS版に入力すると、対応する物語の箇所から冒険を始められます(逆も可能)。このように現代のゲームでありながら懐かしさも感じられるユニークな連動要素が盛り込まれている点も、シリーズファンには嬉しいポイントでしょう。
ストーリー

本作の物語は、主人公が自分の出自と運命を知る壮大な序章から始まります。主人公は穏やかなイシの村で育った16歳の青年です。村の伝統である成人の儀式の日、彼は自らがかつて世界を救ったと言われる“勇者”の生まれ変わりであることを知らされます。勇者として大いなる使命を背負った主人公は、その真実を確かめるため故郷イシの村を旅立ち、王国デルカダールを目指します。
しかし、旅の初途から物語は波乱の展開を見せます。デルカダール城で王に謁見した主人公を待っていたのは、「勇者」とは本来人々を救う存在のはずが、王の口から語られた「勇者」の正体は“悪魔の子”だという信じがたい言葉でした。突然の王の命により主人公は捕らわれの身となり、命からがら城からの脱出を図ることになります。故郷を襲う危機、迫り来る王国軍の追手……次々と主人公に試練が降りかかり、序盤から手に汗握るドラマが展開します。
こうした序章を経て、主人公は旅の中で様々な個性豊かな仲間たちと出会い、世界各地を巡る冒険へと踏み出します。物語の中核となる目的は、世界各地に点在する六つの魔法のオーブを集めることです。主人公一行は各地の王国や町を訪れ、時に人々を悩ます事件を解決しながらオーブを探索していきます。その道中では、古代から伝わる勇者の伝説や世界を覆う邪悪な影の存在など、様々な謎に直面します。物語が進むにつれて明らかになる勇者誕生の秘密や、世界に迫る脅威の正体――物語は中盤からクライマックスにかけて予想外の展開を迎え、タイトルにある「過ぎ去りし時を求めて」の意味が明かされる場面ではプレイヤーに大きな驚きと感動を与えます。物語終盤にはシリーズファンならニヤリとする仕掛けも用意されており、クリア後には思わず「もう一度最初から冒険したい」と感じさせるような深みを持ったストーリーとなっています。
ストーリー全体のトーンは、勇者と仲間たちの友情、世界を救う冒険、そして失われた時を巡る壮大な旅といった王道ファンタジーです。重厚なシナリオの中にもユーモアや涙を誘うイベントがバランス良く織り交ぜられており、「これぞドラゴンクエスト」と呼べる安心感と新鮮な驚きが両立しています。シリーズ未プレイの初心者でも十分楽しめるよう物語上の前提知識は不要ですが、歴代シリーズへのオマージュも随所に散りばめられており(例:「オーブ集め」の旅は『DQIII』へのオマージュ、闘技場イベントは『DQIV』を想起させるなど、シリーズファンなら思わずニヤリとする演出も多数存在します。こうした二層構造の魅力が、本作のストーリーを幅広い層にアピールしているポイントと言えるでしょう。
なお、物語の核心部分(黒幕の正体や終盤の展開など)についてはここでは伏せますが、主人公が“勇者”として真の闇に立ち向かうクライマックスは非常にドラマチックで、エンディングでは長い冒険が終わる達成感と一抹の切なさが味わえる構成になっています。エンディング後も「まだ物語が続くのでは?」と思わせる余韻が残されており、実際にクリア後にはさらなる挑戦(いわゆる裏ボス討伐や隠しエピソード)が用意されている点もシリーズらしい要素です。
キャラクター紹介

『ドラゴンクエストXI』には魅力あふれる仲間キャラクターが多数登場し、主人公を含め8人のパーティメンバーが物語を彩ります。それぞれ性格も役割も異なり、戦闘では各自が固有の能力を発揮します。以下に主要キャラクターのプロフィールと、物語上で仲間に加わるタイミングを一覧表でまとめます。初心者にも分かりやすいよう、キャラクターの職業的な特徴も併せて補足しています。
- 主人公 – 本作の主人公。イシの村で育った穏やかな青年で、本編開始時は16歳。実は古の勇者の生まれ変わりであり、大いなる使命を背負って旅立つことになります。寡黙なタイプですが正義感が強く、仲間と共に困難に立ち向かいます。戦闘では剣を扱った攻撃と「デイン系」呪文(雷の魔法)など勇者ならではの技を得意とします。 (職業:勇者)
- カミュ – 青い髪がトレードマークの盗賊の青年。ぶっきらぼうで粗野な口調ながら義理人情に厚く、仲間思いの性格です。旅の途中で主人公が最初に出会う相棒的存在で、逃亡中の主人公を助けて行動を共にします。戦闘では短剣・ブーメラン・片手剣を使いこなし、高い器用さを活かしたトリッキーな技で敵を翻弄します。「会心必中の構え」からの強力な一撃や、盗賊らしく敵からアイテムを盗む特技も持ち合わせ、序盤から主人公を支えて導いてくれる頼もしい存在です。 (職業:盗賊)
- ベロニカ – 強力な攻撃魔法を操る天才魔法使いの少女。外見は幼いですが実年齢は主人公と同年代で、負けん気の強いおてんば娘です。妹のセーニャと共に旅をしており、中盤で主人公たちと出会って仲間に加わります。ベロニカは両手杖とムチを装備でき、「メラゾーマ」「イオナズン」など上級呪文で敵を殲滅します。小柄な見た目とは裏腹に魔力は抜群で、魔法攻撃の火力はパーティ随一です。大人びた言動で子供扱いを嫌がる一面も彼女の可愛らしさと言えるでしょう。 (職業:魔法使い)
- セーニャ – ベロニカの双子の妹で、癒やしの力を司る少女。おっとりとして心優しい性格で、マイペースな天然気質です。姉のベロニカからはよく世話を焼かれています。戦闘ではスティック(杖)やヤリを扱い、「ホイミ」「ベホマラー」といった回復呪文や補助呪文で仲間を支援します。ピンチ時にはパーティを立て直す頼れる存在ですが、自身も攻撃呪文「バギクロス」などを習得し、ヤリ装備時には攻撃参加も可能です。物静かで敬語口調ながら芯の強さを持ち、危機では勇敢に仲間を守ろうと奮闘します。 (職業:僧侶)
- シルビア – 世界中を旅する旅芸人(エンターテイナー)。本名は判明していない謎多き人物で、陽気で情熱的な性格から仲間内のムードメーカーです。「みんなを笑顔にすることがあたしの使命!」が口癖で、困っている人を見ると放っておけません。派手な見た目と言動で場を盛り上げ、戦闘では多彩な武器(片手剣・ムチ・短剣)と曲芸で敵を翻弄します。味方全体の攻撃力を上げる「バイキルト」や、パーティ全体を回復できる「ハッスルダンス」など芸人ならではの特殊技も駆使し、攻守に活躍します。物語中盤、サーカス団に紛れて登場し、その後自ら志願して主人公一行に加わります。常に明るく前向きなシルビアは、旅の雰囲気を華やかにしてくれる欠かせない存在です。 (職業:旅芸人)
- マルティナ – 武闘家の技を極めた女性格闘家。高貴な雰囲気をまとっていますが豪胆で面倒見の良い姉御肌です。実はある王国の王女でしたが幼い頃に故国を失い、放浪の末にロウと行動を共にしています。妖魔軍に襲撃された際に主人公たちとは一度すれ違いますが、中盤以降のストーリーで再登場し正式に仲間になります。戦闘では槍や爪による近接攻撃を主体とし、「サミダレ突き」や「ピンクタイフーン」など華麗かつ強力な特技で敵陣に切り込みます。身体能力が高く素早い攻撃が得意で、単体・全体どちらの火力役もこなせる頼もしい存在です。スタイル抜群で美しい容姿ながら、食いしん坊な一面や可愛いもの好きな素顔もあり、物語に彩りを添えてくれます。 (職業:武闘家)
- ロウ – 初老の男性で、各地を放浪する賢者然とした老人。悠然とした振る舞いと博識さでパーティの良き師匠的存在です。その正体はかつてある王国の王であり中盤である事実が判明します。長年世界を旅しながら主人公を陰ながら見守っており、ある出来事をきっかけに再会して仲間に加わります。戦闘では両手杖やツメを装備し、攻撃呪文(ドルマ系統)から回復呪文まで幅広く使いこなす万能タイプです。「ふしぎな霧」で味方のMP消費を0に抑える補助や、高威力の「陣」呪文などテクニカルな技も修めており、攻撃・回復双方でパーティを支えます。お茶目な性格で冗談を飛ばすこともありますが、ここぞという時に発する言葉は重みがあり、物語の鍵を握る重要人物でもあります。 (職業:賢者)
- グレイグ – デルカダール王国に仕える誇り高き騎士。逞しい肉体と真面目一本槍の性格で、王国最強と謳われる将軍です。物語前半では王命に忠実で、「悪魔の子」とされた主人公の宿敵として執拗に追跡してきます。しかし物語後半、世界の真実と魔王の邪悪に気付いた彼は騎士道精神に則り、それまで敵対していた主人公と和解して力を貸すことになります。仲間入り後は頼もしき守護役としてパーティに加わり、その堅牢な守りと剣技で活躍します。グレイグは片手剣+盾や両手剣を扱い、守備力・HPが高く「かばう」「におうだち」で仲間を庇護する盾役として優秀です。同時に「渾身斬り」など攻撃面でも高い火力を発揮し、攻守バランスの取れた重戦士としてパーティ最後の砦となります。一貫して生真面目で融通が利かない一面もありますが、仲間となった後は不器用ながらも皆を気遣う姿が描かれ、物語を通じて宿敵が真の仲間になる胸熱展開を体現する人物です。 (職業:騎士)
以上が主要なプレイヤーキャラクターです。プレイヤーはこの8名から戦闘メンバーを選び(戦闘参加は最大4人まで)、状況に応じて入れ替えながら冒険を進めます。それぞれのキャラに役割と見せ場が用意されており、ストーリー中で各自の過去や秘密が明かされるにつれて一層愛着が湧くことでしょう。主人公を中心とした仲間たちの物語は本作の大きな魅力であり、彼らの成長と絆も物語の軸として丁寧に描かれています。
キャラクター加入時期と特徴(職業)一覧
| キャラクター | 役割(職業) | 仲間になる時期・条件 |
|---|---|---|
| 主人公 | 勇者(主人公) | 最初から旅の仲間。成人の儀式後、故郷イシの村を旅立つ。 |
| カミュ | 盗賊 | 序盤で出会い加入。デルカダール城下町で主人公を助け、脱獄後にパーティ参加。 |
| ベロニカ | 魔法使い | 中盤で加入。妹セーニャと出会い、双頭の鬼(ボス)討伐後に合流する。 |
| セーニャ | 僧侶 | 中盤で加入。姉ベロニカと共に旅に同行し、ベロニカ加入時に同時加入。 |
| シルビア | 旅芸人 | 中盤で加入。サマディー地方のイベントを経て、自ら一行に加わる。 |
| マルティナ | 武闘家 | 終盤で再合流。一度は行方不明になるが、異変後の世界で主人公と再会し仲間入り。 |
| ロウ | 賢者 | 終盤で再合流。異変後の世界でマルティナと共に主人公を救い、以降行動を共にする。 |
| グレイグ | 騎士(将軍) | 終盤で加入。異変後、敵対関係を経て和解し、魔王討伐のため正式にパーティ参加。 |
※上記の“異変後”とは物語中盤の大事件(世界が闇に覆われた後の後半ストーリー)を指します。このように本作では物語の進行に応じて仲間が増えていき、最終的に心強い8人パーティが結成されます。各キャラクターには専用装備やスキルラインも用意されており、育成方針によって得意な戦闘スタイルが分かれるため、プレイヤーごとに個性的なパーティを編成できるのも醍醐味です。
戦闘システムの特徴
ターン制のコマンドバトルが本作戦闘の基本です。プレイヤーは「たたかう」「じゅもん」「どうぐ」などのコマンドを選択してキャラクターに行動を指示し、素早さ順にターンが回って戦闘が進行します。この方式は初代から続く伝統的なドラクエの戦闘スタイルであり、シリーズファンには馴染み深く、初心者でもシンプルな操作ですぐ理解できます。
一方で本作ではPS4版と3DS版で視点演出に違いがあります。PS4版ではオートカメラバトルとフリー移動バトルの2種類の戦闘モードを切替可能です。オートカメラでは従来通り固定視点で敵味方が対峙しつつ、攻撃のたびに迫力あるカメラワークが自動で入ります。フリー移動ではプレイヤーがキャラクターを任意に動かしながら戦えるため、一見アクションゲームのようにも見えます(※ただし位置移動による有利不利は発生せず、あくまで演出上の違いです)。この二つのモードにより、臨場感を取るか従来のテンポを取るか好みに応じて戦闘演出を楽しめます。3DS版では上下2画面を活かし、戦闘コマンドと戦況描写を分けて表示することで視認性を高めています。さらに3DS版の2Dモードでは敵味方がドット絵で表現される懐かしい戦闘画面となり、エンカウント方式もランダムエンカウント(一定歩数ごとに画面切替でバトル突入)に変化します。3Dモード時はシンボルエンカウント(フィールド上に見える魔物と接触するとバトル)となるため、同じ3DS版でもモードによって戦闘突入の仕組みが異なる点はユニークです。
戦闘難易度は基本的にシリーズ従来通り適度なバランスで、通常プレイではレベル上げを極端にしなくてもストーリーを進められるよう調整されています。敵との戦闘では属性攻撃や状態異常攻撃への耐性装備など準備も重要で、ボス戦ではキャラクターの特性を活かした戦略が求められます。中でも本作の戦闘で鍵を握る新システムが前述した「ゾーン」と「れんけい」です。ゾーンはキャラクターが敵からダメージを受けたりピンチに陥ったりすると稀に発動し、体が青白いオーラに包まれて一定ターン能力が上昇する状態です。攻撃力・守備力・素早さなどが底上げされるためチャンスとなりますが、モンスター側もゾーンに入ることがあるため注意が必要です。ゾーン発動中はキャラクターごとに固有のゾーン技(固有必殺技)も使用可能になり、例えば主人公なら自分を鉄壁状態にする「アストロン」をゾーン中のみ発動できます。
さらに、複数の仲間がゾーン状態になることで繰り出せるのが「れんけい技」です。れんけい技とは該当キャラ同士で発動する強力な合体必殺技で、参加する仲間の組み合わせと習得済み特技によって発動できる技が変化します。例えば攻撃系では、主人公+カミュで繰り出す「シャドウアタック」(カミュの分身と二人がかりで攻撃)などがあり、補助系ではセーニャ+ロウで発動する「聖賢の祈り」(味方全体のMP大回復)など多彩です。れんけい技は通常のコマンドよりも強力無比ですが、一度使うと関与した全員のゾーンが解除されるため使いどころが肝心です。しかしボス戦などでは形勢逆転の切り札となり得るでしょう。このようにゾーン&れんけいは戦況に劇的な変化をもたらす本作ならではのシステムであり、強敵とのバトルをよりドラマチックに演出します。
戦闘関連の細かな改良点として作戦設定やAI戦闘の利便性向上も挙げられます。従来シリーズ同様、仲間の作戦(例:「ガンガンいこうぜ」「いのちだいじに」等)を設定しておけばAIが自動で行動してくれるため、雑魚戦ではオートバトルでテンポ良く進められます。インターフェースも洗練されており、呪文・特技の効果や敵の耐性などもゲーム内で確認しやすく初心者に親切です。さらに本作ならではの要素として、一部のこだわり派プレイヤー向けに「しばりプレイ」と総称される追加ルールを有効化できます。これは任意でゲーム開始時に設定できる高難度オプションで、たとえば「敵が強い(全敵攻撃力アップ)」「買い物禁止(店での購入不可)」などゲーム進行を意図的に厳しくする縛り要素です。これらを組み合わせることで歯応えのある冒険**を楽しむことも可能で、クリア後のやり込みとして評価する声もあります(※3DS版ではVer.1.1アップデートで対応)。総じて本作の戦闘システムは、初心者には遊びやすく上級者にはやり応えも提供する懐の深い設計となっています。
売上・評価
国内売上:日本ではの発売直後から空前のヒットとなり、まず発売2日間(7/29~7/30)で推定208万本を販売しました。内訳は3DS版が約113万本、PS4版が約95万本で、これはダウンロード版を含まないパッケージ実売本数です。この勢いで初週(発売から1週間)の累計販売本数は約300万本に達し、スクウェア・エニックス公式発表によれば同期間の出荷+DL販売総数も300万本を突破しました。またソフトの好調に伴いハードも売れ、発売週の3DS本体販売台数は前週比4.4倍(約12.7万台)、PS4本体も3.4倍(約9.4万台)に跳ね上がっています。これは本作発売に合わせてPS4や2DS LLの限定版ハード(ロトエディションやはぐれメタルエディション)が発売されたことも後押ししました。最終的に国内累計販売本数はパッケージだけで約365万本(PS4版約134万本・3DS版約232万本、ファミ通調べ)に上り、シリーズ屈指のメガヒットとなりました。
海外売上:本作は当初日本のみで発売され、その約1年後にローカライズ版『Dragon Quest XI: Echoes of an Elusive Age』が北米・欧州地域で発売されました。日本国内ほどの爆発的ヒットにはならなかったものの、特に北米では発売月の売上がシリーズ史上最高を記録し、旧作『DQIX』の同月売上(北米累計約50万本と言われる)を金額ベースで倍以上上回る好調な出足となりました。正確な販売本数は公表されていませんが、アメリカ市場では発売初月にNPD売上チャートで全ソフト中11位(PS4部門では7位)にランクインするなど、健闘が伝えられています。欧州でもイギリスの週間チャートで初登場2位を記録するなど上々の滑り出しで、欧米を中心にシリーズの知名度向上に繋がりました。2019年末までの全世界累計販売本数は550万本を突破しており(スクエニ決算発表より)、その後も各プラットフォーム向けの版を含めロングセールスを続けています。
評価・受賞:批評面では国内外で非常に高い評価を受けました。日本では週刊ファミ通のクロスレビューにて、PS4版・3DS版ともに満点の40点を獲得しています。ドラゴンクエストシリーズでの満点評価は『DQIX』以来2作目で、特に本作は「ストーリーがシリーズ最高峰」との声がレビュアーから挙がりました。またゲーム誌主催の読者投票による賞も受賞しており、ファミ通アワード2017では本作が他作品と並んでゲーム・オブ・ザ・イヤー大賞に選ばれました。生みの親である堀井雄二氏も同アワードでMVPを受賞しており、まさに国民的RPGとして改めて評価された形です。ユーザーからも「シリーズ原点回帰と新規性の両立」「キャラクター描写とシナリオ展開が素晴らしい」といった声が多く、発売年のユーザー満足度調査でも軒並み上位にランクインしました。
一方、海外のレビューでも本作は高く評価されています。レビュー集積サイトMetacriticのスコアは86点(PS4版)を記録し、GameSpotなど各媒体が「伝統を守りつつ現代的進化を遂げたJRPG」と絶賛しました。欧米のゲームアワードではRPG部門でのノミネートこそあったものの受賞には至りませんでしたが、シリーズ未経験の海外ゲーマーにも好意的に受け入れられています。特に英語音声の追加やグラフィック強化などが奏功し、「歴代ドラゴンクエストの中で海外で最も成功した作品」とも評されました。これらの成果により、本作発売以降、海外市場におけるDragon Questブランドの存在感が飛躍的に高まったことは特筆すべきでしょう。
総じて『DQXI』は商業的成功と批評的称賛の双方を勝ち取り、シリーズ30周年記念作品に相応しい結果を残しました。その後発売された強化版『ドラゴンクエストXI S』も含めた評価では、「完成度の高い集大成的作品」として国内外のRPGファンから愛される一作となっています。
発売地域ごとの相違点
『ドラゴンクエストXI』はまず日本国内で発売され、その後海外版(英語版)がリリースされました。その過程で生じた地域ごとの違いについて、発売日・プラットフォーム・仕様変更・規制表現・販売実績の観点から整理します。以下の表に主要な相違点をまとめました。
| 項目 \ 地域 | 日本 (DQXI) | 北米 (DQXI: Echoes of an Elusive Age) | 欧州 (同上) |
|---|---|---|---|
| 発売日 | 2017年7月29日 (PS4版・3DS版 同日発売) | 2018年9月4日 (PS4版・Steam版 同日発売) | 2018年9月4日 (PS4版・Steam版 同日発売) |
| 音声 | ボイス無し(戦闘掛け声等のみ) | 英語音声を新規収録 ※主人公以外フルボイス | 英語音声(基本的に北米版と共通) |
| テキスト表示 | 日本語表示(漢字かな混じり) | 英語表示(キャラ名や地名が変更:例「グレイグ」→Hendrik) | 欧州各国語版(英語・仏語・独語など字幕対応) |
| UIデザイン | 従来型メニュー(黒背景に白文字) | 西洋風デザインに変更(背景に紋様入り) | 北米版と同様 |
| 視点モード | PS4版:オート/フリーカメラ選択可 3DS版:2Dモード対応 | PS4版:日本版と同様+一人称視点追加 | 同左(PS4版基準) |
| 移動機能 | 通常歩行(ダッシュ不可) | ダッシュ機能を追加 | 北米版と同様 |
| 難易度設定 | なし(通常のみ) ※後日アップデートで一部しばり追加 | Draconian Quest選択可 (高難度モード:例「強い敵」「買物禁止」等) | 北米版と同様 |
| 表現規制 | CERO:A(全年齢向け)基準に準拠 | 基本的に日本版と同内容 ※一部表現は各国のレーティングに合わせ調整 | 同左(PEGIやUSK基準に準拠) |
| 特典・限定版 | 初回特典: アイテムコード同梱 限定版: 「勇者のつるぎボックス」(PS4+3DSセット) 限定ハード: PS4ロトエディション、New2DS LLはぐれメタルエディション 等 | 初回特典: “Edition of Light” (特典DLC付き) 限定版: “Edition of Lost Time” (書籍・音楽CD・マップ同梱コレクターズ版) | 基本的に北米版と共通 (各国での限定特典は販売元により多少差異あり) |
| 売上傾向 | 初週208万本・国内累計365万本超 社会現象的ヒット | 北米累計はシリーズ最高を記録 初月NPD11位と好調 | 欧州でもシリーズ過去最高レベル (UK初登場2位など) |
(※Switch向け強化版『DQXI S』は2019年9月に全世界同日発売。日本版にもボイス実装)
上記のように、日本版と海外版では発売時期や仕様にいくつかの違いが見られます。とりわけ大きな相違点はボイスの有無と追加機能でした。日本のオリジナル版は当初キャラクターボイスがなくテキスト主体でしたが、海外版ではフルボイス化が図られ、イベントシーンの没入感が向上しました。例えば序盤のデルカダール王の台詞も英語音声付きで迫力が増しており、日本のファンからも「ボイスが新鮮」と評判になりました。またダッシュ移動の追加は探索のストレス軽減に大きく貢献しています(日本版でも後発のSwitch版『XI S』で実装)。さらに難易度調整に関して、海外版は『買い物』禁止などの縛りプレイが追加されているのも特徴的です。日本版発売当初には無かった要素で、熟練プレイヤー向けに自主縛りをゲーム内設定できる画期的な試みでした。これも日本では後にアップデートや『XI S』で反映されています。
表現の違いについては、暴力・宗教・セクシャル表現などにおいて各地域のレーティング基準に沿った微調整が行われています。しかし本作はもともと全年齢向けで過激なシーンが少ないため、大幅な修正はありません。強いて挙げれば、欧米版では教会のシンボル(十字架)が若干デザイン変更されたり、カジノ関連の表記が控えめになる程度です。キャラクター名や地名の変更はシリーズ恒例で、例えば主人公の幼なじみ「エマ」は“Gemma”に、魔王ウルノーガは“Mordegon”にといった具合に英語圏向けの名称が使用されています。テキストローカライズにも力が入れられ、各国の文化に合わせた言い回しやアクセント(方言)の表現など翻訳の質も高い評価を受けました。
発売スケジュールに関して、日本国内では真夏の発売となり品薄が心配されましたが潤沢に出荷され、多くのファンが熱中する夏休みとなりました。海外版は日本版から1年以上遅れての発売でしたが、これはローカライズ作業に加えて上記の各種新要素の実装・調整に時間を要したためです(開発陣によれば、海外展開にあたり単なる字幕翻訳に留まらず実質的な改良版としてリリースしたとのこと)。このため結果的に北米・欧州では改良を先取りした形になり、その後日本でもSwitch版『XI S』(2019年)としてボイス追加・新機能追加・追加シナリオ収録などを施した“完全版”が発売されました。PS4版についても2020年に『XI S』相当の内容を収めた新価格版が出ており、現在では日本国内でも当初の無印版より充実した版が遊べるようになっています。
売上面の地域差を見ると、やはり日本が桁違いに大きいものの、前述のように海外でのシリーズ認知度を飛躍的に高めた作品となりました。開発者の堀井雄二氏も「海外の皆さんにも勇者の物語を楽しんでもらえて嬉しい」とコメントしており、事実本作の成功を受けて以降のシリーズタイトル(『DQXII』など)は最初から世界同時展開を視野に入れた計画が進められています。以上のように、『ドラゴンクエストXI』は地域ごとの違いこそあれど、各地で愛されたRPGとしてシリーズの新たな金字塔を打ち立てました。



