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「第3次スーパーロボット大戦α」(終焉の銀河へ)は、2005年7月28日にバンプレストから発売されたPlayStation 2用シミュレーションRPGです。同社の人気ゲームシリーズ「スーパーロボット大戦(スパロボ)」の一作であり、外伝含め全4部作にわたる「α(アルファ)シリーズ」の完結編に位置付けられています。
前作『第2次スーパーロボット大戦α』までで積み上げてきた物語の集大成として、銀河規模の壮大なクロスオーバーが描かれ、スパロボファンにはシリーズ屈指の熱い展開と評されます。一方で、本作からシリーズに触れる初心者でも楽しめるよう、ゲームシステムの改良や丁寧なチュートリアルが盛り込まれており、ファンだけでなく新規プレイヤーにも配慮された作品となっています。本記事では、ゲームシステムやストーリー、登場ユニット、難易度バランス、開発・販売情報、そして発売地域ごとの相違点について、シリーズ未経験者にも分かりやすく解説します。
ゲームシステム

多彩なシステム – 『第3次スーパーロボット大戦α』のゲームシステムは、基本的に前作『第2次α』の路線を踏襲しつつ各所で改良が施されています。戦略マップ上でロボットユニットとパイロットを編成し、戦闘シーンではアニメさながらの迫力ある戦闘デモが展開するシミュレーションRPGとしての骨子は共通です。特に今作ではプレイヤーの利便性向上と初心者への配慮が強化されており、シリーズファンには遊びやすく、新規プレイヤーにはとっつきやすい仕上がりになっています。
- 小隊システムの改良: 3ユニット+戦艦でチームを組む前作の「小隊システム」をさらに改良し、小隊の自動編成や自動再編成機能が追加されました。これにより、能力バランスに応じた小隊をワンボタンで編成したり、一度編成した小隊のメンバーを記録・再利用したりできます。部隊分岐の際に小隊がリセットされる仕様は残りましたが(※複数回の部隊分割があるため編成し直しの手間は発生します)、編成保存機能のおかげで再編は容易になりました。
- ユーザーインターフェースの改善: シナリオ間にはクリア済みマップのシナリオチャートが閲覧可能となり、自分の進行状況や分岐をひと目で確認できます。また、会話デモの履歴ログを読み返せるメッセージ閲覧機能、戦闘アニメ演出を高速化する戦闘デモ早送り、そして複数パイロットの精神コマンドをまとめて指定・発動できる一括使用機能など、細かな快適化が図られています。特に精神コマンドの一括使用は「全軍に一斉指令を出す」ような演出で便利な反面、強力すぎてゲーム難易度を下げた要因との指摘もあるほどです。
- BGMカスタマイズ: 戦闘BGM選択システムも進化しました。パイロットや機体ごとに戦闘時の曲を自由に変更できる機能が搭載され、他作品の名曲も含め好きな曲を設定できます。このアイデアはアニソン歌手の水木一郎氏(本作ではなんとラスボスの声優も担当)による提案が発端であり、彼との対談から実現した裏話も公式ブログで語られています。必殺技発動時のみ専用曲に固定される一部例外はあるものの、BGMカスタムはシリーズ恒例の楽しみとして以後の作品にも受け継がれました。
- サブシナリオと用語辞典: 本編60話の合間に、キャラクターの掘り下げや他作品フォローを目的とした**「サブシナリオ」が挿入されます。全9話のサブシナリオは本編には資金等の影響を与えませんが、αシリーズ復帰組(『トップをねらえ!』『ダンクーガ』など)やオリジナルキャラの裏側を補完し、本筋を深く理解できる内容になっています。さらに、ゲームクリア後には登場人物の詳細解説が閲覧できるキャラクター事典が開放されるなど、ファン向けサービスも充実しています。初心者向けにはガイダンスシナリオ(チュートリアル)や攻略Q&A、シリーズ用語を解説した用語辞典も用意されており、原作アニメを知らなくても物語を追いやすい親切設計です。
- 原作再現の特殊システム: 参戦作品固有の要素もゲームシステムに反映されています。例えば『伝説巨神イデオン』のイデオンゲージが再登場し、ゲージ最大時に暴走しないよう緩和されつつ健在です。『マクロス7』の歌システムも引き続き搭載され、熱気バサラの歌で敵軍の士気(気力)を下げ撤退させることが可能になっています(敵ゼントラン兵だけでなくバロータ軍兵士にも有効化)。ただし歌による味方強化は重ねがけ不可になるなど調整が入り、リアル系作品とスーパー系作品の世界観を両立させる工夫が随所に見られます。
以上のように、本作のゲームシステムはシリーズ経験者には遊びやすく進化し、初心者には手厚いサポートがなされています。戦闘演出のクオリティも当時最高峰で、2Dドットで描かれたロボット達が生き生きと動き回る様子はファンから絶賛されました(戦闘アニメの評価点については後述)。
ストーリー概要

銀河規模のクロスオーバー – 『第3次α』の物語は、前作までの戦い(人造神「ガン=エデン」との封印戦争終結)からわずか数週間後、新たな危機の兆しが訪れるところから始まります。プレイヤー部隊である連邦独立部隊「αナンバーズ」のメンバーが世界各地に散っていた中、複数の異変が同時多発するのです。以下に、物語序盤の主な流れを追いながらストーリー概要を紹介します(※シリーズ未経験の方にも伝わるよう、原作アニメの知らなくても理解できる範囲で説明します)。
- 新たな侵略者の出現: 地球圏ではまず、日本のGGG基地(『勇者王ガオガイガー』の組織)が謎の機械生命体の襲撃を受け、勇者ロボ・ガオガイガーが破壊される惨事が発生します。襲撃者はかつてαナンバーズが封印戦争で戦った異星生命体ゾンダーの親玉「機界31原種」の一部でした。原種たちは全部で31体、次々と宇宙から地球へ降下を開始します。αナンバーズは急遽集結し、原種の地球侵入を阻止すべく小惑星帯で迎撃しますが、その強大な力を前に全てを食い止めるには至りませんでした。
- 人類同士の戦争勃発: 同じ頃、地球軌道上では核ミサイルテロが発生し、本来なら空虚な宙域だった座標に向けて核が発射されます。しかしその座標には実はコーディネイター(新人類)が暮らす宇宙コロニー群「プラント」が存在し、隠蔽されていただけでした。核攻撃によりプラントのユニウスセブンが壊滅すると、コーディネイター勢力であるザフト(『機動戦士ガンダムSEED』)は地球連邦に宣戦布告。こうして人類同士の大規模戦争「コズミック・イラの戦争」が勃発し、地球圏は混迷を極めます。
- 異星帝国の再来: 更に宇宙では、かつて人類を脅かしたゼ・バルマリィ帝国(バルマー帝国)の残党勢力が突如出現し、SRXチーム(スパロボオリジナル部隊)が襲撃を受けます。バルマー側の指揮官ハザル・ゴッツォによってSRXは撃破され、超技術トロニウムを強奪されてしまいました。その報を受け駆け付けたαナンバーズでしたが、目前でSRXが大破する様を見届ける他なく、事態は悪化の一途を辿ります。
- 複数戦線への対応: 原種軍団、ザフト軍、バルマー帝国残党――三正面の脅威に対し、地球連邦軍は防衛線を張るも各地で突破を許し、占領下に置かれる地域も出てきます。αナンバーズは戦力を分割し、各方面で決死の抗戦を開始しました。日本では『鋼鉄ジーグ』の邪魔大王国が復活し暴れますが、これを迎え撃つスーパー系ヒーローたちの活躍が描かれます。一方、北米では星間連合(バルマー支配下から独立した異星諸勢力の連合軍)が侵攻してきたものの、リアル系部隊の奮戦で何とか撃退に成功します。宇宙では最新鋭機ストライクガンダム(『ガンダムSEED』主人公機)が起動してαナンバーズに加勢し、さらにエヴァンゲリオン部隊やYF-19&21(『マクロスプラス』)も順次合流しました。各作品の主人公たちが続々と集結するオールスター展開は、本作の見どころの一つです。
以上がストーリーのおおまかな流れです。複数のロボットアニメ作品のシナリオが巧みに絡み合い、「異星文明との戦い」と「人類同士の争い」という二重のクライマックスが用意されている点が特徴です。各作品の名シーン再現も豊富で、例えば『伝説巨神イデオン』の人類滅亡エンドに絡めたイベントや、『新世紀エヴァンゲリオン劇場版』の補完計画などもスパロボ流にアレンジされて登場します(ただしシンジの急激な心情変化など再現に苦心した部分もあり、そこはif世界として割り切った展開になっています)。最終的に、プレイヤーの選択した主人公たちとオールスター部隊の活躍によって銀河規模の危機は去り、人類は新たな夜明けを迎える――というのが物語の結末です。シリーズ長年の伏線を回収し、かつ希望あるエンディングを迎える結末は、多くのファンから「綺麗な終わり方だった」と評価されました。
登場ユニット・キャラクター

シリーズ最多の参戦作品 – 『第3次α』には、過去最多 31作品 のロボットアニメ・ゲーム作品が参戦しています。往年のスーパーロボットからリアルロボット、平成以降の作品まで幅広く網羅されており、αシリーズの総決算にふさわしいオールスターラインナップです。
初参戦となったのは『勇者王ガオガイガーFINAL』『機動戦士ガンダムSEED』『電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム』『同 マーズ』の4作品で、据置機(家庭用据置ハード)では初となる参戦が『マクロス7』でした。また『伝説巨神イデオン』はαシリーズ初登場となり、圧倒的破壊力を持つロボとして存在感を放っています。一方で、前作まで登場していた『機動戦士ガンダムF91』『クロスボーン・ガンダム』『ブレンパワード』等はいったん不参加となりましたが、その穴を埋めるべく「過去作キャラ総出演」の勢いでメイン級ユニットが集結しています。
参戦作品を表にまとめました(◯は今作初参戦)
| 参戦作品 | 備考 |
| 超獣機神ダンクーガー | |
| 戦国魔神ゴーショーグン | |
| 新世紀エヴァンゲリオン | |
| 新世紀エヴァンゲリオン 劇場版 | |
| α伝説巨神イデオン | |
| 勇者王ガオガイガー | |
| 勇者王ガオガイガーFINAL | ◯ |
| 電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム | ◯ |
| 電脳戦機バーチャロン マーズ | ◯ |
| 機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY | |
| 機動戦士Ζガンダム | |
| 機動戦士ガンダムΖΖ | |
| 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア | |
| 新機動戦記ガンダムW Endless Waltz | |
| 機動戦士ガンダムSEED | ◯ |
| 無敵鋼人ダイターン3 | |
| マジンガーZ | |
| グレートマジンガー | |
| ゲッターロボ | |
| ゲッターロボG | |
| 真・ゲッターロボ(原作漫画版) | |
| 鋼鉄ジーグ | |
| 超電磁ロボ コン・バトラーV | |
| 超電磁マシーン ボルテスV | |
| 闘将ダイモス | |
| 大空魔竜ガイキング | |
| 勇者ライディーン | |
| トップをねらえ! | |
| 超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか | |
| マクロスプラス | |
| マクロス7 | |
| バンプレストオリジナル |
※パッケージイラストにも、各シリーズの主人公機(マジンガーZやエヴァ初号機、ライディーン、イデオン、フリーダムガンダム、スターガオガイガー※)が勢揃いして描かれていましす。まさに「スーパーロボット大戦オールスター」とも言える顔ぶれで、どの作品のファンでもお気に入りの機体で戦える魅力があります。
(※スターガオガイガー: 『ガオガイガーFINAL』でガオガイガーがパワーアップした最終形態。劇中ではジェネシック・ガオガイガーと呼称)

オリジナルキャラクター陣 – スパロボシリーズ恒例の「バンプレストオリジナル(バンプレストオリジナルキャラクター)」も物語の中核を担います。本作では4人の主人公キャラクターをゲーム開始時に選択可能で、それぞれ異なる視点・ルートのストーリーが展開します。前作から連続出演のクスハ・ミズハ(女性パイロット)に加え、新主人公としてトウマ・カノウ(熱血系青年)、クォヴレー・ゴードン(記憶喪失の少年)、セレーナ・レシタール(元傭兵の女性)が登場しました。彼らの乗機(オリジナルロボット)も雷鳳(らいほう)、ベルグバウなど個性的で、物語後半には強化形態や新機体へ乗り換えます。例えばトウマ機は和風の武装を持つ「大雷鳳」へ、クスハ機は龍虎王から進化した「真・龍虎王」へとパワーアップし、いずれも他の版権作品に負けない活躍を見せます。また、前作主人公だったゼンガー・ゾンボルト(悪を断つ侍ソードマン!)やクスハの恋人ブリットなども引き続き登場し、αシリーズのオリジナルキャラ総出演で最終決戦に挑みます。
このように、『第3次α』は参戦作品・オリジナルキャラ双方の充実ぶりが特筆されます。新規参戦の『ガンダムSEED』は当時ファンから参戦要望が突出して高かった作品であり、本作での実現がシリーズ最高の初週売上に繋がったとも言われています。また『電脳戦機バーチャロン』シリーズのゲスト参戦はゲーム作品同士のクロスオーバーとして話題を呼びました(ストーリー本筋には絡まず隠し要素的な立ち位置ですが、コラボに肯定的だったセガ側プロデューサー亙重郎氏の協力で実現したものです)。ファンディスク的なサービス精神と、物語としてのまとまりを両立させた点が本作の凄みであり、自分の好きなロボットが夢の共演を果たす興奮を誰もが味わえる内容になっています。
難易度とゲームバランス

難易度は易しめ?しかし序盤に要注意 – 『第3次α』の難易度については、シリーズの中でも比較的易しめとの声が多くあります。前作『第2次α』や同世代作品『MX』に続いてゲームバランスは甘めとも言われ、熟練のスパロボプレイヤーにとっては総じてストレスなくクリアできる調整でした。その背景には前述した精神コマンド一括仕様の便利さや、後半加入する自軍ユニットのインフレ的強さがあります。例えば、終盤に仲間になるイデオンは「イデオンガン」「イデオンソード」といった全体攻撃級の必殺技が健在で、攻撃力こそ表示上9999ですが実際はそれを遥かに上回る威力を誇り、しかも従来の「スーパーロボット大戦F」のように暴走する心配もなく使い放題です。このため*イデオン無双」とも揶揄されるほど圧倒的な強さを見せます(ただし今作のボス敵HPは10万超えがザラで、さすがのイデオンでも一撃では倒しきれない調整がなされています)。同様に『ガオガイガーFINAL』のジェネシック・ガオガイガーもHP・ENが飛び抜けたうえに「ジェネシックアーマー(防御バリア)」と「プロテクトシェード(攻撃無効)」を併せ持ち、さらに一度しか使えないとはいえ1発の攻撃力が1万を超える**究極奥義「ゴルディオンクラッシャー」まで装備しています。これら最強クラスのユニットを駆使すれば、たいていのステージは容易に攻略できてしまうのです。
しかし、一方で序盤~中盤のバランスには緩急があります。本作序盤はむしろ歴代でも屈指の高難度という指摘もあり、気を抜くと痛い目を見る場面がいくつか存在します。具体的には、第1話から登場する機界原種の一体(ゾンダー原種)には「気力110以上でこちらの攻撃(威力2500以下)を完全無効化するバリア」が搭載されており、火力不足だとダメージを与えられません。また序盤ルートによってはラウ・ル・クルーゼ(『ガンダムSEED』の強敵エースパイロット)が初期量産機に乗っていながら驚異的な命中・回避性能を発揮し、きちんと精神コマンドで命中補正をかけないと攻撃が当たらないよう設定されています。こうした序盤の「強敵演出」に初見プレイヤーは面食らいますが、チュートリアル等で学んだ精神コマンド活用や戦術を駆使することで乗り越えられるようデザインされています。この序盤の歯ごたえ**については賛否両論点として語られ、緊張感があって良いという意見と、序盤からキツすぎてバランスが悪いという意見の双方が見られました。

ユニット間バランスに目を向けると、本作ならではの特徴もあります。上述したようにイデオンやジェネシックGGGなど突出した強さのユニットが存在する一方、一部ユニットは性能控えめです。特にゲスト参戦のバーチャロン勢(フェイ・イェンやテムジン等)は、他の主役級ロボットに比べると火力や特殊能力で見劣りし、「話題性はあるが実用面ではおとなしい」ポジションになっています。たとえばテムジン747Jはバリア貫通効果のある強力な武器を持たず、一線級ユニットに比べるとどうしても物足りない性能です。もっとも、こうした差はプレイヤーの愛でカバー可能なのがスパロボの良いところで、好きな機体に強化改造を注ぎ込めば最後まで活躍させることも十分できます。
総じて『第3次α』の難易度曲線は序盤で山場があり、以降は緩やかになる傾向と言えます。シリーズ熟練者からは「もう少し歯応えが欲しい」との声もありましたが、一方では**「爽快感のあるお祭りゲームだからこのくらいで良い」との肯定的な意見もありました。スパロボの魅力であるお気に入りロボットの大活躍**を楽しむには適度な難易度とも言え、新規プレイヤーでもクリアしやすいバランスは敷居を下げる役割を果たしました。実際、本作発売当時のレビューでも「原作を知らなくてもストーリーはなんとなく理解でき、難易度も低めで遊びやすい」と紹介されています。
余談ですが、開発スタッフも後年インタビューで「難易度設定には気を遣った」と述べており、本作をもって一区切りとなるαシリーズを多くの人に楽しんでほしいという意図がうかがえます。なお、やり込み派向けには隠し要素として高難度ステージ(全シナリオ埋めて出現するスペシャルステージ)も用意されているので、物足りない人はチャレンジすると良いでしょう。
開発・販売情報
開発体制と発売形態 – 本作の開発は前作に引き続きバンプレスト内製(バンプレソフト、現B.B.スタジオ)が担当し、プロデューサー寺田貴信氏のもと制作されました。それまでのシリーズを支えたウィンキーソフトから離れ、αシリーズは一貫して自社開発チームで作られてきた経緯があります。グラフィックやシナリオ演出のクオリティ向上はこの内製路線の賜物であり、戦闘アニメ演出の大幅強化やシナリオ分岐の大胆な実装など、新機軸に積極的な姿勢が見られました。
『第3次α』は当初2005年7月14日の発売予定でしたが、「さらなるクオリティアップのため」として同年7月28日に延期となり、無事その日に発売されました。価格は税別7,980円(税込8,379円)で、通常版の他にシリーズファン向け豪華企画として「スーパーロボット大戦α PREMIUM EDITION」も同時発売されています。PREMIUM EDITIONは本作と併せて『スパロボα』『α外伝』『第2次α』の前作3本を同梱した特製ボックスで、αシリーズを一気に遊べるコレクターズアイテムでした。さらに約1年後の2006年6月8日には、お求めやすいPlayStation 2 the Best(廉価版)がリリースされており、こちらは定価3,800円と半額以下の価格設定でした。廉価版パッケージではCEROレーティングが12歳以上対象(B)で表記されていますが、内容に変更はなく単に安価に提供されたものです。
売上と評価 – 日本国内における『第3次α』の売上本数は約60万本を記録し、出荷本数ベースでは64.1万本に上りました。これはシリーズ全体でもトップクラスのヒットであり、据置機スパロボとしては当時最高の初週販売本数を樹立したとも報じられています。人気作『ガンダムSEED』参戦の効果や、αシリーズ完結編への期待感がセールスを押し上げたと考えられます。またその功績が認められ、2006年のPlayStation Awardsでゴールドプライズ(国内出荷50万本以上)を受賞しました。

ゲームメディアでの評価も概ね高く、「シリーズ集大成にふさわしい内容」「圧巻のクロスオーバーと演出」といった好評が目立ちました。特に戦闘シーンのド派手さ・作り込みはファミ通などでも取り上げられ、ユーザーレビューでも「歴代でも最高峰の戦闘アニメ」という声があります。実際、マジンガーZやエヴァンゲリオン初号機の必殺技カットイン、ガンバスターの「スーパーイナズマキック」演出など、ファン感涙ものの演出が多数盛り込まれていました。シリーズ未経験者にとっても「ロボットアニメのお祭り」として純粋に楽しめる仕上がりで、「原作愛に溢れつつゲームとしての遊びやすさも両立した良作」との総評がなされています。一部、シナリオ面で前作までとの矛盾や強引な展開(※例えばバルマー帝国関連の扱い)が指摘される点もありましたが、それでも「シリーズの締めくくりとしては満足できる結末」と受け止めたファンが多かったようです。
なお、本作のキャッチコピーは「さらば、スーパーロボット大戦α。」でした。αナンバーズの戦いに一区切りつくことを示唆するこのコピーに違わず、エンディングでは各キャラクターのその後が丁寧に描かれ、後味の良いフィナーレを迎えます。スタッフもインタビューで「過去作で死亡したキャラが多く蘇らなかったのは反省点。後のシリーズでは極力ハッピーエンドを採り入れていく」と語っており、それほど本作の結末はプレイヤーに強い印象を残したと言えます。
関連商品など: 攻略本としては発売直後に「第3次スーパーロボット大戦α プレイヤーズバイブル」、少し遅れて「パーフェクトバイブル」等がエンターブレインやメディアワークスから刊行されました。プレイヤーズバイブルは初心者向け解説本で、パーフェクトバイブルは全125話のマップ攻略やデータ集を網羅した大ボリューム本です。また、主題歌としてJAM Projectの熱血ソング「GONG」がゲームOPに使用され、サウンドトラックCDやボーカルアルバムも発売されています。限定特典DVD「FOREVER α」にはαシリーズの軌跡を振り返る映像が収録され、長年のファンには感慨深い内容でした。
発売地域ごとの相違点

日本国内向け作品、海外では未発売 – 『第3次スーパーロボット大戦α』は日本の国内市場を主眼に企画・発売されており、北米・欧州を含む海外地域では公式には発売されていません。その最大の理由は、参戦しているロボットアニメ作品の版権(著作権・放映権)が国ごとに複雑に分散しているためです。本作のように多数の異なる作品をコラボレーションさせるゲームを海外展開する場合、各作品ごとに海外での権利許諾をクリアする必要があります。しかし2005年当時、そのハードルは非常に高く、結果としてスーパーロボット大戦シリーズは長らく日本専売という形がとられてきました。以下、主要地域ごとの発売状況や仕様の違いをまとめます。
- 日本(国内版): 前述の通り2005年7月28日に通常版発売。CEROレーティングはB(12才以上対象)で、暴力描写はあるものの過度な残虐シーンはなくロボットアクションとして楽しめます。初回特典等は特にありませんが、同日発売のPREMIUM EDITIONではシリーズ前作3本を同梱した特装パッケージとなりました。ゲーム内容は通常版と同一です。また2006年6月8日にPlayStation2 the Best廉価版が発売されており、パッケージ表デザイン以外の違いはありません(価格が安い)。言語音声は日本語のみ、字幕やメニューも日本語表示です。
- 北米(米国): 未発売。 前述の版権事情に加え、スーパーロボット大戦シリーズは当時海外知名度が低かったこともあり、北米向けローカライズは行われませんでした。ただし例外的に、シリーズ中「OG(オリジナルジェネレーション)シリーズ」の一部は北米で発売された実績があります(版権キャラが登場しないため)。しかし本作は版権作品の集合体であるため、公式英語版は存在しません。したがって北米で本作を遊ぶには日本版を輸入するしかない状態でした。当時は在米日本人ファンや、一部有志による非公式英語翻訳の情報共有などでプレイする動きもありましたが、正規リリースはありません。
- 欧州(ヨーロッパ): 未発売。 北米同様に展開なしです。日本からハードごと輸入して遊ぶ熱心なファンもごく少数存在しましたが、市場的な広がりはありませんでした。なお近年になって、バンダイナムコが直接海外向けに英語字幕付きスパロボを発売するようになり(2016年以降のVXT三部作など)、欧米ファンも遊べる環境が整いつつあります。しかしαシリーズに関しては公式海外版は今なおリリースされていません。
- アジア圏: 日本以外のアジア地域(韓国・台湾・香港など)でも、2005年当時は本作の現地版発売は確認されていません。機器のリージョン的にはPS2本体とソフトの地域コードがあるため、日本版PS2が必要でした。ただアジアのスパロボ人気は高く、後年2016年以降は繁体字中国語や英語にローカライズされたシリーズ新作が公式発売されるようになります。しかし『第3次α』については公式中国語版・韓国語版などは存在せず、遊ぶには日本語版のみとなります。
以上のように、『第3次スーパーロボット大戦α』は実質日本限定のタイトルでした。これは本作に限らず、長らくシリーズ全体が抱えていた事情でもあります。そのため欧米では一部のマニア層を除き認知度が低かったものの、逆に言えば**「知る人ぞ知る幻のクロスオーバーゲーム」として海外ロボットアニメファンからも羨望の眼差しを向けられる作品でもありました。幸い近年は公式の英語ローカライズ展開が進んでいるので、将来もしαシリーズがリメイクされるようなことがあれば、世界中のファンがプレイできる日が来るかもしれません。










