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1993年8月6日、バンダイから発売された『ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画』は、ファミリーコンピュータ(ファミコン)における『ドラゴンボール』シリーズの最終作です 。当時、アニメではセルゲームが最高潮の盛り上がりを見せており、が絶頂期にあった中で、本作はこれまでのシリーズで確立されたカードRPGの形式から大胆に逸脱する、極めて実験的な一作として登場しました。
本作の核心であり、その評価を唯一無二のものとしている最大の革新は、RPGの根幹とも言えるレベルや経験値といった概念を完全に撤廃した点にあります 。この設計思想は、プレイヤーの思考を根本から変革させる。単調なレベル上げによるステータス強化で困難を乗り越えるのではなく、戦闘の度に手札という限られたリソースをいかに駆使するかという、純粋な戦術的思考が求められるようになっています。これにより、全ての戦闘、特にボス戦は、「パズル」のような戦略的様相を呈します。
カードアレンジメントの原理
本作の戦略的深淵を理解するためには、まずその根幹をなす戦闘システムの各要素を理解し、その機能を正確に把握する必要があります。
バトルカードの構造
戦闘の根幹をなすのは、各キャラクターが手札として持つバトルカードです。これらのカードは、3つの主要な要素で構成されています。
10種の漢字タイプ
攻撃の基本となるのは、カード中央に記された10種類の漢字です。これらは「拳(けん)」「蹴(しゅう)」「斬(ざん)」「投(とう)」「体(たい)」「瞬(しゅん)」「気(き)」「光(こう)」「爆(ばく)」「分(ぶん)」に分類され、各キャラクターのデッキに含まれる漢字の比率は異なり、これがキャラクターの個性と戦略的役割を決定づける重要な要素となっています。
星の数(攻撃力)
各カードの左上には、1から7までの漢数字で示される「星の数」が記されています。これはそのカードを攻撃の起点とした際の基本攻撃力を決定し、星の数が大きいほど威力は高くなり、「Z」マークが最大の攻撃力を持ちます。
特殊マーク
カードには漢字と星の数以外に、戦闘の流れを大きく左右する特殊なマークが存在します。
- 「拳」マーク(バトルマーク): おそらくダメージ計算において最も重要な単一要素。このマークを持つカードを攻撃の1枚目に選択すると、その行動で繰り出す技全体の最終ダメージが2倍になる 。これは高難易度の敵を打ち破るための基本戦術であり、上級戦略の要となります。
- 「!」マーク(イベントマーク): 従来のシリーズにおける「防」カードに代わって導入されたマーク。これを選択すると、手札の全入れ替えなど、4種類の効果の中からランダムで1つが発動する 。防御ができない代わりに、戦況を覆す可能性を秘めたリスクとリターンの要素を戦闘に加えています。
「アレンジメント」システム
本作の代名詞とも言えるのが、複数のカードを特定の順番で組み合わせることで必殺技を発動させる「アレンジメント」システムです 。例えば、孫悟空であれば「体」「爆」「光」のカードをこの順番で選択することで、「かめはめ波」を放つことができる 。手札に正しい組み合わせが揃っている場合、オート戦闘を選択するとコンピュータが自動で必殺技を見つけ出してくれることもあるが、これは確実な発見手段とは言えないでしょう 。
キャラクター別必殺技
ここでは、操作可能な5人のZ戦士、孫悟空、孫悟飯、ピッコロ、トランクス、ベジータのそれぞれについて、その戦略的役割、必殺技の全データ、そして最適な運用法を徹底的に分析していきます。
孫悟空
悟空は、攻守のバランスが取れたオールラウンダーとして位置づけられます。最大HPは9000と全キャラ中2位を誇り、攻撃力も高いのが特徴です。カードデッキは「拳」カードの比率が際立って高く、バトルマークによるダメージ2倍の恩恵を最も受けやすいキャラクターといえるでしょう。
悟空の真価は、高コスト技の圧倒的なカード効率にあります。「超気功波」と「超かめはめ波」は、戦況を覆す力を持ち、技の戦略は、バトルマークを最大限に活用しつつ、これらの必殺技に必要な「拳」「爆」「光」カードをいかに早く集めるかに集約されます。
| 技名 | カードの組み合わせ | カード枚数 | 基本威力* | 対象 | 習得方法 | 戦略的考察 |
| 気功波 | 拳光 | 2 | 308 | 単体 | 初期 | 最も基本的な2枚技。低コスト。 |
| 太陽拳 | 瞬光 | 2 | 0 | 単体 | 巻物 | 敵単体の行動を封じる。強力な敵を無力化する際に極めて有効。 |
| 気合砲 | 気体爆 | 3 | 440 | 単体 | 巻物 | 標準的な威力。使用カードの入手頻度は高い。 |
| かめはめ波 | 体爆光 | 3 | 572 | 単体 | 巻物 | 悟空を象徴する技。3枚技としては優れた効率を誇る。 |
| 気投砲 | 瞬瞬投投 | 4 | 660 | 単体 | 巻物 | 希少な「投」カードを要求するため、発動機会は限定的。 |
| 連気弾 | 拳分拳分 | 4 | 704 | 単体 | 巻物 | 強力だが、「分」カードが2枚必要となる。 |
| 超気功波 | 拳拳拳光 | 4 | 880 | 単体 | ヒント | 非常に高い効率を持つ4枚技。「拳」が豊富な悟空のデッキと完璧に噛み合う。 |
| 超かめはめ波 | 拳拳体爆光 | 5 | 1320 | 単体 | カットイン技 | 悟空の最大威力・最大効率技。カード管理の最終目標となる切り札。 |
孫悟飯
悟飯はパーティの「盾」役を担うキャラでもあります。最大HPは9500と全キャラ中最高値を誇りますが、その代償として基本攻撃力は他のキャラよりも低く、必殺技の効率も全体的に見劣りします 。孫悟飯の戦い方は、敵の猛攻を耐え抜き、一発の重い攻撃にかけるというものになるでしょう。
悟飯の戦略的価値は、彼の唯一の高効率技である「激烈魔閃光」に集約されます 。この5枚技をいかに発動させるかが、活かす鍵となります。また、威力は低いものの全体攻撃技「連続魔光砲」を持つため、雑魚戦での貢献も可能。
| 技名 | カードの組み合わせ | カード枚数 | 基本威力 | 対象 | 習得方法 | 戦略的考察 |
| 魔光砲 | 拳光 | 2 | 264 | 単体 | 初期 | 基本的な2枚技。威力は低い。 |
| 魔閃光 | 光気気 | 3 | 352 | 単体 | 巻物 | 効率が悪く、他の3枚技の繋ぎとして使う程度。 |
| 爆砕魔弾 | 気瞬爆 | 3 | 440 | 単体 | 巻物 | 比較的揃えやすい組み合わせ。 |
| 超魔弾 | 気瞬光 | 3 | 484 | 単体 | ヒント | 悟飯の3枚技の中では高威力。 |
| かめはめ波 | 体爆光 | 3 | 528 | 単体 | ヒント | 3枚技の中では最も効率が良い。 |
| 連続魔光砲 | 瞬瞬分爆 | 4 | 352 | 全体 | 巻物 | 威力は低いが、雑魚敵の一掃に使える全体攻撃 。 |
| 激烈魔閃光 | 拳拳光気気 | 5 | 1144 | 単体 | カットイン技 | 悟飯の最大威力・最大効率技。彼の唯一にして最大のダメージソース。 |
ピッコロ
ピッコロは、テクニカルなキャラクターです。最大HPはトランクスと並び最低の7000ですが、それを補って余りあるユニークな技構成を持ちます 。特に、3枚技である「爆裂魔光砲」「魔空波」「魔激砲」は、ゲーム全体を通しても屈指の効率を誇ります。
結果としてピッコロの戦略的価値は、ただ一点、「魔激砲」の存在にあります。この技は、わずか3枚のカードで、ゲーム中最高クラスの効率的な攻撃を叩き出し、他のキャラクターが5枚のカードを揃えるのに苦心している間に、ピッコロはコンスタントに高効率のダメージを供給できるでしょう。ピッコロの役割は、この「魔激砲」を連発し、パーティ全体のダメージ効率を底上げする中間火力支援といえます。
| 技名 | カードの組み合わせ | カード枚数 | 基本威力 | 対象 | 習得方法 | 戦略的考察 |
| 魔光砲 | 拳光 | 2 | 264 | 単体 | 初期 | 基本的な2枚技。 |
| 連続魔光砲 | 分光 | 2 | 308 | 単体 | 巻物 | 2枚技としては標準的な性能。 |
| 爆裂魔光砲 | 光光爆 | 3 | 528 | 単体 | 巻物 | 比較的使いやすい3枚技。 |
| 魔空波 | 爆爆光 | 3 | 572 | 単体 | ヒント | ピッコロの3枚技では最高威力。 |
| 激烈光弾 | 拳拳斬投 | 4 | 616 | 単体 | 巻物 | 効率は低いが、使い道の少ない「斬」「投」を消費できる。 |
| 魔激砲 | 気気爆 | 3 | 792 | 単体 | 巻物 | ピッコロの切り札。3枚技でありながら悟空やベジータの最強技に匹敵する驚異的な効率。 |
| 魔貫光殺砲 | 気気体体爆 | 5 | 704 | 単体 | カットイン技 | カットイン技だが威力・効率ともに低く、実用性に乏しい。 |
トランクス
ピッコロと同様、トランクスの最大HPも7000と低いのデメリットとなるキャラクターです 。トランクスの必殺技の数は少ないが、その中にゲーム屈指の実用性と威力を兼ね備えた技である「バーニングアタック」が一つ含まれています。デッキは「瞬」カードが多い一方で、「光」カードが極端に少ないという特徴を持つ 。
トランクスの戦略は、シンプルかつ極めて効果的である。「気」「瞬」「爆」の3枚を集め、「バーニングアタック」を放つこと。これに尽きます。この技は、わずか3枚で発動できるカットイン技でありながら、ゲーム最高峰の効率的な技を叩き出し、戦況を決定づけるほどに強力です。
| 技名 | カードの組み合わせ | カード枚数 | 基本威力 | 対象 | 習得方法 | 戦略的考察 |
| エネルギー波 | 拳光 | 2 | 264 | 単体 | 初期 | 基本的な2枚技。 |
| ゴッドブレイカー | 気体投 | 3 | 528 | 単体 | 巻物 | 標準的な3枚技。「体」「投」を消費できる。 |
| パルサークラッシュ | 瞬瞬気斬 | 4 | 660 | 単体 | 巻物 | 威力はそこそこだが、カードが2枚バーニングアタックと被る。 |
| 連続エネルギー波 | 瞬瞬分爆 | 4 | 352 | 全体 | ヒント | 雑魚散らし用の全体攻撃。 |
| バーニングアタック | 気瞬爆 | 3 | 792 | 単体 | カットイン技 | トランクスの代名詞。3枚技かつカットイン技でありながら最高効率を誇る。 |
| フィニッシュバスター | 拳拳気体投 | 5 | 1188 | 単体 | ヒント | 最大威力技だが、効率はバーニングアタックに劣り、発動も難しい。 |
ベジータ
ベジータは、パーティの最高攻撃キャラクターです。全キャラクター中最多の必殺技を持ち、10種類全ての漢字カードを駆使します。さらに、Z戦士の中で唯一、2種類の全体攻撃技を持ちます 。最大HPは8000と標準的だが、その攻撃性能は他を圧倒するのが特徴です。
- 集団制圧: わずか2枚の「分」「光」カードで発動する「れんぞくエネルギーは」は、道中の雑魚敵を一掃する上で比類なき効率を誇る 。
- 最高効率: 「ビッグバンアタック」と「ファイナルフラッシュ」は、どちらもゲーム最高の攻撃力を達成しており、ボス戦における主要なダメージとなる 。
- カード活用: 彼は、他キャラクターでは使い道のない「蹴」カードを「ビッグバンアタック」で有効活用できる唯一の存在である 。また、「気円斬」や「ギガブラスター」によって、「投」や「斬」といった余りがちなカードを高効率のダメージに変換できる。
| 技名 | カードの組み合わせ | カード枚数 | 基本威力 | 対象 | 習得方法 | 戦略的考察 |
| エネルギー波 | 拳光 | 2 | 308 | 単体 | 初期 | 基本的な2枚技。悟空より若干威力が高い。 |
| れんぞくエネルギー波 | 分光 | 2 | 352 | 全体 | ヒント | わずか2枚で発動できる高性能な全体攻撃。雑魚戦の神。 |
| 衝撃波 | 拳気 | 2 | 264 | 単体 | ヒント | 他に組み合わせがない時のための技。 |
| 爆発波 | 気爆 | 2 | 352 | 単体 | 巻物 | れんぞくエネルギー波と同威力。単体攻撃としても優秀。 |
| フォトンボンバー | 蹴蹴光 | 3 | 484 | 単体 | ヒント | 希少な「蹴」カードを消費できる。 |
| ギガブラスター | 体斬斬 | 3 | 528 | 単体 | ヒント | 希少な「体」「斬」カードを消費できる。 |
| 気円斬 | 気投斬 | 3 | 616 | 単体 | 巻物 | 効率の良い3枚技。「投」「斬」を使える点が優秀。 |
| ギャリック砲 | 拳瞬爆 | 3 | 660 | 単体 | 巻物 | 高効率な3枚技。かめはめ波よりも強力。 |
| ビッグバンアタック | 爆爆蹴拳 | 4 | 1056 | 単体 | ヒント | 最高効率の4枚技。発見が非常に困難だったことで有名 。 |
| ファイナルフラッシュ | 爆爆光光光 | 5 | 1320 | 単体 | カットイン技 | 全キャラ中最大威力かつ最大効率の究極技。カードの偏りが課題。 |
戦略的応用
集団制圧の技術:複数の敵を同時に攻撃する全体攻撃は、ゲームを効率的に進める上で不可欠なテクニックです。
- ベジータの2枚技「れんぞくエネルギーは」(分光)は、その圧倒的な低コストと十分な威力から、通常戦闘で最も頻繁に使用すべき技として際立っている 。
- 悟飯とトランクスが持つ4枚のカードを要する全体攻撃「連続魔光砲」「連続エネルギー波」は、よりコストが高い代替案と位置づけられる。ベジータが手札に恵まれない場合や、特定のカードが余っている場合に限定して使用すると効率よく敵を倒せます。
アイテム
戦闘を有利に進めるためには、アイテムをうまく運用し効率的に必殺技を打つことに集約されます。以下に挙げるアイテムは特に重要となるでしょう。
- 「必殺技」カード: このカードは、アレンジメントが判明している技を、星の数7の威力で確実に発動させるワイルドカードとして機能します。手札が揃わない時の保険として、また最大威力を狙うための切り札として極めて重要となります。
- 「神龍」と「ポルンガ」: それぞれ好きなカードを2枚、3枚入手できるこれらのアイテムは、戦況を決定づける5枚構成の究極技を意図的に作り出すための最強のツールとなります。最終ボス戦など、ここ一番という場面で温存すべきアイテム 。
- キャラクターアシスト: 「餃子」(敵単体を1ターン停止させる)や、「天津飯」「クリリン」(敵全体に165ダメージ)といったアイテムは、低コストで戦場をコントロールしたり、削りきれなかった敵を掃討したりするのに役立ちます。
- アイテムの使用は、そのキャラクターのそのターンの行動(カード使用枚数)を1枚分消費するという重要な制約があります 。これは確実な効果を持つアイテムを使うべきか、それともその1枚を攻撃カードとして使用し、より強力なアレンジメントの完成を目指すべきか。この判断が勝敗を分けることもあります。


