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『ゆみみみっくす』は、1993年にゲームアーツからメガCD向けに発売されたコマンド選択式アドベンチャーゲームです。ジャンルとしては「インタラクティブコミック」に分類され、アニメ番組を見ているような演出と、選択肢によって展開が変化するゲーム性が特徴となっています。
本作では、主人公の吉沢弓美が学校で起こる不思議な事件に巻き込まれ、体育館にまつわる噂や謎の光る物体、ユニコーンの夢など、現実と非現実が入り混じる奇妙な物語が展開されます。漫画家・竹本泉がシナリオや設定、絵コンテ、レイアウトなどに深く関わっており、独特のシュールな空気感も大きな魅力です。
この記事では、『ゆみみみっくす』の基本情報、ストーリー、登場キャラクター、機種別の違い、セガサターン版『REMIX』の追加要素、評価や関連作品についてわかりやすく解説します。
ゆみみみっくすとは?メガCDで発売されたインタラクティブコミック

『ゆみみみっくす』は、1993年1月29日にゲームアーツからメガCD用ソフトとして発売されたアドベンチャーゲームです。一般的なコマンド選択式アドベンチャーの要素を持ちながら、作品全体は「インタラクティブコミック」として作られており、プレイヤーがアニメーション作品の中に入り込んで物語を進めていくような構成になっています。
本作の大きな特徴は、漫画家・竹本泉が作品作りに深く関わっている点です。シナリオや設定だけでなく、絵コンテ、レイアウト、タイトル、ゲーム中の選択肢などにも携わっており、竹本泉作品らしい不思議でゆるやかな空気感と、どこかシュールな展開がゲーム全体に反映されています。
物語の主人公は、16歳の少女・吉沢弓美です。登校中に学校の体育館から現れた謎の光る物体と遭遇したことをきっかけに、弓美は奇妙な事件へ巻き込まれていきます。体育館に出るというオバケの噂、森下りえが語る謎の言葉、弓美が見るユニコーンの夢など、日常的な学園生活の中に非現実的な要素が入り込んでいく展開が魅力です。
また、『ゆみみみっくす』はマルチエンディング方式を採用しており、プレイヤーが選ぶ選択肢によって物語の結末が変化します。事件が解決へ向かう場合もあれば、状況が悪化する場合もあり、単に映像を眺めるだけではなく、プレイヤーの判断が物語に影響する作りになっています。
| 項目 | 内容 |
| タイトル | ゆみみみっくす |
| ジャンル | コマンド選択式アドベンチャー/インタラクティブコミック |
| 対応機種 | メガCD、FM TOWNS、セガサターン、Windows 95 |
| メガCD版発売日 | 1993年1月29日 |
| 開発元 | ゲームアーツ第三開発室 |
| 発売元 | ゲームアーツ |
| シナリオ・美術 | 竹本泉 |
| プロデューサー | 宮路洋一、上坂哲 |
| 音楽 | 上條有、國島憲一、松田明男 |
| プレイ人数 | 1人 |
メガCD版を原点としながら、その後はFM TOWNS版、セガサターン版『ゆみみみっくすREMIX』、Windows 95版にも展開されました。特にセガサターン版では、アニメーション表現や音響面の調整、ミニゲーム『ゆみみぱずる』の追加などが行われており、後発版ならではの要素も見どころになっています。
ゲームとしての派手な操作性よりも、アニメーション演出、キャラクターの会話、竹本泉らしい独特の世界観を楽しむ作品といえます。レトロゲームの中でも、メガCDならではの映像表現を活かしたタイトルとして印象的な存在です。
ストーリー|吉沢弓美が遭遇する奇妙な学校の事件

『ゆみみみっくす』の物語は、主人公・吉沢弓美が登校中に不思議な出来事へ遭遇するところから始まります。いつも通りの学校生活のはずが、体育館から正体不明の光る物体が現れたことで、弓美の周囲では少しずつ奇妙な事件が動き出していきます。
学校では、体育館にオバケが出るという噂が流れていました。新聞部に所属する松崎真一は、その噂を取材するために動いており、ただの怪談として片付けられない出来事が起こっていることを感じ取っていきます。一方で、森下りえは弓美に対して「体育館に大きな穴が開く」という謎めいた言葉を伝えます。
さらに、弓美はユニコーンにまつわる夢を見るようになります。現実の学校で起きる怪異、体育館に関する噂、りえの言葉、そして夢の中に現れるユニコーン。それぞれの出来事は一見ばらばらに見えますが、物語が進むにつれて少しずつつながりを見せていきます。
夜の体育館では、松崎真一と桜崎桜子が、普段とは異なる姿になった弓美を目撃します。弓美自身も自分の身に何が起きているのか分からないまま、学校を中心に広がる不可思議な事件へ巻き込まれていきます。日常的な学園風景の中に、突然非日常が入り込んでくる展開が、本作らしい魅力です。
本作はマルチエンディング方式を採用しており、プレイヤーが選ぶ選択肢によって結末が変化します。選び方によっては事件が無事に解決へ向かうこともありますが、逆に状況が悪化してしまう場合もあります。また、スタッフロールの一部にも選択肢の影響が反映されるため、物語の流れだけでなく細かな演出面にも分岐要素が用意されています。
| 物語の要素 | 内容 |
| 主人公 | 吉沢弓美 |
| 舞台 | 学校・体育館周辺 |
| 発端 | 体育館から現れた正体不明の光る物体 |
| 噂 | 体育館にオバケが出るという話 |
| 謎の言葉 | 森下りえが語る「体育館に大きな穴が開く」という発言 |
| 重要なモチーフ | ユニコーンの夢、変身した弓美 |
| 特徴 | 選択肢によって展開やエンディングが変化する |
『ゆみみみっくす』のストーリーは、ホラーやミステリーのような緊張感だけで押し切る作品ではありません。学園生活の軽い会話やキャラクター同士の掛け合い、不思議な現象が重なることで、どこか脱力感のある独特な空気を作り出しています。怖さよりも、奇妙さや先の読めなさを楽しむタイプの物語といえるでしょう。
そのため、ストーリー紹介では結末まで詳しく説明しすぎるよりも、「学校で起こる奇妙な事件」「弓美とユニコーンの謎」「選択肢によって変わる結末」といったポイントを中心にまとめると、未プレイの読者にも興味を持ってもらいやすくなります。
ゲームシステム|アニメを見るように進むコマンド選択式アドベンチャー

『ゆみみみっくす』は、コマンド選択式アドベンチャーでありながら、一般的なテキスト主体のアドベンチャーゲームとは少し異なる作りになっています。本作の特徴は、画面に表示される文章を読み進めるというよりも、アニメーションと音声を中心に物語を体験していく点です。そのため、ゲームを遊んでいるという感覚と、アニメ番組を見ているような感覚が重なった独特のプレイ感があります。
プレイヤーは、物語の途中で表示される選択肢を選びながら進行します。選択肢の内容によって、その後の展開やエンディングが変化するため、ただ映像を眺めているだけの作品ではありません。弓美たちが直面する奇妙な事件に対して、どのような行動を選ぶかが物語に影響していきます。
本作ではマルチエンディング方式が採用されており、選び方によっては事件が解決に向かう場合もあれば、状況がさらに悪化してしまう場合もあります。プレイヤーの判断によって物語の結果が変わるため、同じ場面でも別の選択肢を選んで再プレイする楽しみがあります。また、選択肢によってスタッフロールの画面の一部が変化するなど、細かな演出面にも分岐の影響が用意されています。
インタラクティブコミックという形式も、本作を語るうえで重要なポイントです。『ゆみみみっくす』は、一般的なコマンド総当たり型のアドベンチャーというより、アニメーションで描かれる物語の合間にプレイヤーが選択を挟んでいく構成になっています。テンポよく進む映像表現と、キャラクター同士の会話、そして選択による分岐が組み合わさることで、当時のゲームとしてはかなり個性的な作品になっていました。
| システム要素 | 内容 |
| ジャンル | コマンド選択式アドベンチャー/インタラクティブコミック |
| 進行形式 | アニメーションと音声を中心に物語が進行 |
| プレイヤー操作 | 場面ごとに表示される選択肢を選ぶ |
| 分岐要素 | 選択肢によって展開や結末が変化 |
| エンディング | マルチエンディング方式 |
| 演出面の変化 | 選択によってスタッフロールの一部が変化する場合がある |
| 特徴 | アニメ番組を見ているような感覚で遊べる |
特に印象的なのは、画面全体を使ったアニメーション演出です。『ゆみみみっくす』では、既存のアニメ映像をそのまま取り込むのではなく、原画や動画を開発機材に取り込み、ハードの仕様に合わせて修正や着色を行う手法が使われています。これにより、メガCDというハード上でありながら、フル画面サイズのクリアなアニメーション表現を実現していました。
総動画数は約7,000枚、全800カットにも及びます。これは、当時のゲームとしてはかなり手間のかかった作りであり、ゲームアーツの技術力と、竹本泉の作品世界を映像として再現しようとするこだわりが感じられる部分です。スプライトや背景スクロール機能を活用して表示することで、単なる紙芝居的な表現にとどまらず、動きのあるインタラクティブな映像作品として仕上げられています。
一方で、ゲームとしては複雑な操作や難しい謎解きを前面に押し出すタイプではありません。プレイヤーが行う主な操作は選択肢の決定であり、アクション性や高度なパズル性を求める作品ではなく、キャラクターの会話やアニメーション、物語の分岐を楽しむ作品です。そのため、レトロゲームの中でも「遊ぶアニメ」「見るアドベンチャー」に近い感覚で楽しめます。

また、セガサターン版『ゆみみみっくすREMIX』以降では、アニメ表現の一部が強化され、音響面にも調整が加えられています。さらにミニゲーム『ゆみみぱずる』が追加されているため、オリジナル版とは違った遊びの要素も楽しめるようになりました。特に『REMIX』版は、メガCD版の雰囲気を残しつつ、より完成度を高めたバージョンとして紹介しやすい内容です。
『ゆみみみっくす』のゲームシステムは、現在の目線で見るとシンプルに感じる部分もあります。しかし、アニメーションとゲームを組み合わせた表現、選択肢によって物語が変化する構成、そして竹本泉らしい独特な世界観をプレイヤー自身が体験できる点は、今見ても十分に個性的です。メガCD時代のインタラクティブコミックを知るうえで、外せない作品のひとつといえるでしょう。
竹本泉が担当した制作面の特徴

『ゆみみみっくす』を語るうえで欠かせないのが、漫画家・竹本泉の存在です。本作では、竹本泉が脚本や設定だけでなく、絵コンテ、レイアウト、タイトル、ゲーム中に登場する選択肢、一部フォントなど、作品の根幹に関わる多くの要素を担当しています。そのため、単にキャラクターデザインに参加した作品というよりも、竹本泉の作風がゲーム全体に強く反映されたタイトルといえます。
竹本泉作品といえば、日常の中に不思議な出来事が自然に入り込んでくるような雰囲気や、どこかとぼけた会話、シュールで奇妙な展開が特徴です。『ゆみみみっくす』でも、学校生活を舞台にしながら、体育館の怪異、正体不明の光る物体、ユニコーンの夢、変身する弓美といった非日常的な要素が次々と現れます。しかし、それらは重苦しいホラーとして描かれるのではなく、キャラクター同士の軽妙なやり取りや、少女漫画的な空気感の中で展開されていきます。
本作の作中ナレーションでは、作品が少女漫画に分類されていることにも触れられています。実際に『ゆみみみっくす』は、学園を舞台にしたキャラクター同士の関係性や、恋愛感情、日常会話をベースにしながら、不思議な事件へ巻き込まれていく構成になっています。ゲームでありながら、漫画やアニメのような文脈で楽しめる点は、本作ならではの魅力です。
また、制作期間は約2年とされており、当時のメガCD用ソフトとしてはかなり手の込んだ作品でした。アニメーション表現も、既存の映像をビデオキャプチャーで取り込む方式ではなく、原画や動画をスキャナで取り込み、ハードの仕様に合わせて手作業で修正・着色するという方法が取られています。竹本泉の絵柄をゲーム画面上で表現するために、多くの工程が重ねられていたことが分かります。
| 担当要素 | 内容 |
| 脚本 | 物語全体の流れや展開を担当 |
| 設定 | 世界観やキャラクターの基本設定に関与 |
| 絵コンテ | 映像演出や場面構成に関わる部分を担当 |
| レイアウト | 画面構成や見せ方に関わる部分を担当 |
| タイトル | 作品タイトルまわりにも関与 |
| 選択肢 | ゲーム中に表示される選択肢の一部を担当 |
| フォント | 一部フォントにも関わっている |
このように、竹本泉は『ゆみみみっくす』の雰囲気作りに大きく関わっています。特に、選択肢の作り方やキャラクターの会話には、竹本泉らしい独特の間やユーモアが感じられます。プレイヤーが選択肢を選ぶことで物語が進む形式だからこそ、単なる文章や映像ではなく、竹本泉の世界観に参加しているような感覚を味わえるのです。
キャラクター面でも、主人公の吉沢弓美をはじめ、桜崎桜子、松崎真一、森下りえといった人物たちは、それぞれに分かりやすい個性を持っています。弓美は優柔不断で妄想癖のある少女、桜子は現実主義的なツッコミ役、真一は新聞部に所属する少年、りえは事件の鍵を握る中等部の女生徒として登場します。キャラクター同士の関係性が物語を動かしていくため、単なる事件解決ものではなく、登場人物の掛け合いそのものも楽しめる作品になっています。
さらに、本作には竹本泉の別作品に由来するカメオ的な要素も含まれています。たとえば『あおいちゃんパニック!』に関連するキャラクターや小ネタがわずかに登場しており、竹本泉作品を知っている読者であれば、より深く楽しめる作りになっています。こうした要素は、単体のゲームとしてだけでなく、竹本泉作品群の中のひとつとして『ゆみみみっくす』を見るうえでも重要です。
『ゆみみみっくす』は、ゲームアーツの技術と竹本泉の作家性が組み合わさった作品です。メガCDという映像表現に強みを持つハードを活かしつつ、漫画家ならではの発想やテンポをゲームに落とし込んだことで、他のアドベンチャーゲームとは異なる個性を持つタイトルになりました。レトロゲームとして見るだけでなく、「漫画家が深く関わったインタラクティブコミック」として紹介すると、本作の魅力がより伝わりやすくなります。
アニメーション表現のすごさ|約7,000枚・全800カットの映像演出
『ゆみみみっくす』の大きな魅力のひとつが、アニメーションを前面に押し出した映像表現です。本作はインタラクティブコミックとして作られており、プレイヤーが文章を読み進めるだけのアドベンチャーゲームではなく、アニメ番組を見ているような感覚で物語を体験できる作品になっています。特にメガCDというハードで、フル画面サイズのアニメーションを多用している点は、当時のゲームとしても印象的です。
本作のアニメーションは、既存のアニメ映像をビデオキャプチャーで取り込む方式ではありません。原画や動画を開発機材にイメージスキャナなどで取り込み、そこからハードの仕様に合わせて手作業で修正や着色を行うという、非常に手間のかかる方法が採用されています。これにより、竹本泉の絵柄やキャラクターの雰囲気を保ちながら、ゲーム画面上で動きのある表現を実現していました。
総動画数は約7,000枚、カット数は全800カットに及びます。現在の感覚では動画演出の多いゲームも珍しくありませんが、1990年代前半のメガCD用タイトルとして考えると、この規模のアニメーション表現はかなり意欲的です。単に静止画を切り替えるだけではなく、ハードのスプライト機能や背景スクロール機能を活用し、キャラクターの動きや場面転換を見せることで、漫画やアニメに近いテンポを生み出しています。
また、映像の見せ方にも本作らしさがあります。『ゆみみみっくす』は、派手な戦闘シーンや大規模なアクションで見せる作品ではなく、キャラクターの表情、会話の間、場面ごとの空気感によって物語を進めていくタイプのゲームです。そのため、アニメーション表現は単なる飾りではなく、キャラクターの個性や不思議な世界観を伝えるための重要な要素になっています。
| 映像表現の要素 | 内容 |
| 総動画数 | 約7,000枚 |
| カット数 | 全800カット |
| 制作方法 | 原画・動画をスキャナで取り込み、手作業で修正・着色 |
| 表示方法 | スプライトや背景スクロール機能を活用 |
| 特徴 | フル画面サイズでクリアなアニメーションを実現 |
| 作品性 | アニメ番組を見ているような進行感がある |
特に重要なのは、アニメーションがゲームシステムと結びついている点です。プレイヤーは物語の途中で選択肢を選び、その結果によって展開やエンディングが変化します。つまり本作では、アニメをただ見るだけではなく、プレイヤーが選択を行うことで物語の流れに関わっていきます。この「映像を見る楽しさ」と「選択して進める楽しさ」が組み合わさっているところに、インタラクティブコミックとしての個性があります。
メガCDはCD-ROMメディアを活かした音声や映像表現に強みを持つハードでしたが、『ゆみみみっくす』はその特徴を活かした作品のひとつといえます。声優による音声、主題歌、アニメーション演出が組み合わさることで、当時の家庭用ゲームとしてはアニメ作品に近い没入感を生み出していました。テキストウィンドウ中心のアドベンチャーとは違い、キャラクターの声や動きで物語を感じられる点は、本作ならではの魅力です。
一方で、映像表現に力を入れているからこそ、ゲームとしての操作は比較的シンプルです。アクションゲームのような細かい操作や、難解な謎解きを求める作品ではありません。むしろ、アニメーションを楽しみながら、要所で選択肢を選び、物語の変化を見ていくタイプの作品です。そのため、『ゆみみみっくす』はレトロゲームの中でも「映像作品としてのゲーム」に近い位置づけで紹介できます。
後発のセガサターン版『ゆみみみっくすREMIX』では、メガCD版からさらに一部のアニメ表現が強化されています。メガCD版の制約によって削られた表示キャラクターの復活、ゲーム中の矛盾点の修正、音響面の作り直しなどが行われており、より完成度を高めたバージョンとして楽しめます。さらにミニゲーム『ゆみみぱずる』も追加されているため、アニメーションを見るだけでなく、おまけ要素を遊ぶ楽しみも加わりました。
『ゆみみみっくす』のアニメーション表現は、単に「よく動く」というだけではありません。竹本泉の絵柄、ゲームアーツの技術、メガCDの表現力が重なり、キャラクターたちの会話や奇妙な事件を、アニメのように見せるための工夫が詰め込まれています。現在のゲームと比べれば技術的な制約はありますが、その制約の中でどのようにアニメらしさを出すかという試みが、本作の魅力につながっています。
レトロゲームとして『ゆみみみっくす』を紹介する場合、このアニメーション表現は必ず触れておきたいポイントです。約7,000枚の動画、全800カットという物量だけでなく、手作業による修正や着色、ハード機能を活かした表示方法まで含めて説明することで、本作がなぜインタラクティブコミックとして特別な存在だったのかが伝わりやすくなります。
登場キャラクター一覧|吉沢弓美を中心に動く個性的な人物たち
『ゆみみみっくす』では、主人公の吉沢弓美を中心に、学校で起こる不思議な事件に関わるキャラクターたちが登場します。物語の舞台は学園ですが、単なる日常系の会話劇ではなく、体育館の怪異やユニコーンの夢、変身した弓美の謎など、奇妙な出来事が次々と重なっていきます。その中で、弓美、桜崎桜子、松崎真一、森下りえといった人物たちが、それぞれの立場から事件に関わっていく構成になっています。
主人公の吉沢弓美は、放送部と園芸部に所属する16歳の少女です。普段は三つ編み姿で、妄想癖があり、優柔不断な性格として描かれています。クラスメートの松崎真一に恋心を抱いているものの、積極的に行動できるタイプではなく、物語の中でも彼女らしい迷いや反応が見どころになります。一方で、ユニコーンに身体を支配された際には、リボンが外れてロングヘアーになり、普段とは異なる大人びた印象へ変化します。この変化は、本作の物語における重要なビジュアル要素のひとつです。
桜崎桜子は、弓美のクラスメイトで英語部に所属する少女です。いつも何かを食べている大食いキャラクターでありながら、現実主義者としてツッコミ役を担っています。弓美とは対照的に、状況に対してはっきり反応するタイプで、奇妙な事件が起こる中でも会話のテンポを作る存在です。幼なじみの松崎真一に好意を向けているものの、なかなか相手にされないという関係性も描かれています。
松崎真一は、新聞部に所属する少年です。新聞部は部員が少なく、潰れかけている状態ですが、真一はカメラ担当として体育館のオバケ騒動を取材しています。機械に強そうな役割でありながら、実際にはメカオンチという一面もあり、キャラクターのギャップになっています。弓美に対して密かに興味を持っている人物でもあり、弓美や桜子との関係性が物語の中で重要な位置を占めています。
森下りえは、弓美たちより下の中等部に所属する女生徒です。制服の色が弓美たちとは異なり、年下のキャラクターとして登場します。彼女もまた異世界の存在と身体を共有しており、弓美に「体育館に大きな穴が開く」という謎の言葉を伝えるなど、事件のきっかけに深く関わっています。弓美に甘える場面も多く、物語の不思議さを強める役割を持つ人物です。
| キャラクター | 声優 | 概要 |
| 吉沢弓美 | 平松晶子 | 本作の主人公。放送部と園芸部に所属する16歳の少女で、奇妙な事件に巻き込まれる。 |
| 桜崎桜子 | 篠原恵美 | 弓美のクラスメイト。英語部所属で、現実主義者のツッコミ役。 |
| 松崎真一 | 関俊彦 | 新聞部に所属する少年。体育館のオバケ騒動を取材している。 |
| 森下りえ | 西原久美子 | 中等部の女生徒。弓美と同じく異世界の存在と関わりを持つ。 |
| 部長 | 梅津秀行 | 複数の部や委員長を兼任する人物。作中では「部長」と表記される。 |
| 弓美のママ | 安永沙都子 | 弓美の母親。少し過激な性格の専業主婦として登場する。 |
| 生徒 | 岩浪美和 | 登場場面は少ないが、エンディングのキャストに名前がある人物。 |
| ナレーター | 玄田哲章 | 作中のナレーションを担当する。 |
部長は、本名不明のキャラクターです。放送部の委員長、英語部の副部長、新聞部の部長など、さまざまな役職を兼任している人物として登場します。弓美からは「委員長」、桜子からは「副部長」と呼ばれることもありますが、キャラクター紹介やエンディングでは「部長」と表記されています。軽い性格で女生徒たちにちょっかいを出す場面もあり、そのたびに反撃されるようなコミカルな役回りです。
弓美のママは、主人公・吉沢弓美の母親です。下の名前は明かされておらず、少し過激な性格の専業主婦として登場します。弓美がユニコーンに身体を支配されていたことに気づかなかった様子も描かれており、日常パートの雰囲気を作るキャラクターのひとりです。声を担当した安永沙都子にとって、本作は出演した唯一のゲーム作品とされています。
また、本作には竹本泉作品に関連するカメオ的な要素もあります。作中に登場する「生徒」は、セリフや出番こそ少ないものの、エンディングのキャストに名前が入っています。このキャラクターは、竹本泉の作品『あおいちゃんパニック!』に登場する早川あおいが元ネタとされており、同作に関係する小ネタもわずかに含まれています。竹本泉作品を知っている人にとっては、こうした細かな遊びも楽しめるポイントです。
『ゆみみみっくす』のキャラクターは、それぞれの個性がはっきりしており、事件の謎を追うだけでなく、会話や関係性そのものが作品の魅力になっています。弓美の優柔不断さ、桜子の現実的なツッコミ、真一の取材行動、りえの謎めいた言動が重なることで、学園ものとしての軽さと、奇妙な事件に巻き込まれていく不安定さが同時に描かれています。
キャラクター紹介を記事に入れる場合は、単に名前と声優を並べるだけでなく、「物語の中でどのような役割を持つ人物なのか」を添えると読みやすくなります。特に吉沢弓美、桜崎桜子、松崎真一、森下りえの4人は、ストーリーの中心に関わるため、個別に少し詳しく紹介しておくと、未プレイの読者にも作品の雰囲気が伝わりやすくなります。
機種別の違い|メガCD・FM TOWNS・セガサターン・Windows版
『ゆみみみっくす』は、最初にメガCD用ソフトとして発売された後、FM TOWNS、セガサターン、Windows 95へと展開されました。基本となる物語やキャラクターは共通していますが、機種ごとに追加要素や収録内容、表現面の違いがあります。特にセガサターン版『ゆみみみっくすREMIX』以降は、アニメ表現や音響面の調整、おまけ要素の追加などが行われており、オリジナル版とは違った楽しみ方ができる内容になっています。
オリジナルとなるメガCD版は、1993年1月29日にゲームアーツから発売されました。メガCDのCD-ROMメディアを活かし、音声や主題歌、アニメーション演出を大きく取り入れたインタラクティブコミックとして作られています。『ゆみみみっくす』の基本形はこのメガCD版で完成しており、吉沢弓美を中心とした奇妙な学園事件、選択肢によって変わるマルチエンディング、竹本泉らしい独特な世界観を楽しめます。
FM TOWNS版は、1993年12月10日にCSK総合研究所から発売されました。ハードウェア機能として搭載されていなかった回転拡大縮小処理を除き、ほぼ完全な形で移植されたバージョンとされています。また、FM TOWNS版には特典として、絵コンテや設定資料などを見ることができる「メイキング」や、ステージクリア時に未公開カットを見られる「ゆみみクイズ」が収録されています。資料性を重視するなら、FM TOWNS版ならではの魅力があります。
セガサターン版は、1995年7月28日に『ゆみみみっくすREMIX』として発売されました。もともとはセガサターンでのアニメーション研究開発の一環として移植されたものとされており、単純な移植ではなく、いくつかの改良が加えられています。メガCD版の制約で削られていた表示キャラクターの復活、ゲーム中の矛盾点の修正、音響の作り直しなどが行われ、より完成度を高めたバージョンになっています。
さらに、セガサターン版にはミニゲーム『ゆみみぱずる』が追加されています。これは同じ図柄のカードを2枚ずつ取り除いていくパズルゲームで、全40面が用意されています。クリア時にはおまけCGやパスワードが表示されるため、本編とは別にコレクション要素も楽しめます。また、32ページのオールカラー設定資料集とマニュアルが付属したA5判パッケージで発売されており、パッケージ面でも資料性の高い内容になっています。
Windows 95版は、1998年3月27日にCSK総合研究所から発売されました。タイトルに「REMIX」は付きませんが、セガサターン版の移植に近い内容で、『ゆみみぱずる』も収録されています。さらに『だいな♥あいらん 予告編』がセットになっている点も特徴です。描き下ろしコミック入りのマニュアルや壁紙集、全3種類のうち1種類が付属するマウスパッドなど、パソコン版らしい特典も用意されていました。
| タイトル | 機種 | 発売日 | 発売元 | 主な特徴 |
| ゆみみみっくす | メガCD | 1993年1月29日 | ゲームアーツ | オリジナル版。アニメーションと音声を活かしたインタラクティブコミック。 |
| ゆみみみっくす | FM TOWNS | 1993年12月10日 | CSK総合研究所 | ほぼ完全移植。メイキングやゆみみクイズを収録。 |
| ゆみみみっくすREMIX | セガサターン | 1995年7月28日 | ゲームアーツ | 表現や音響を改良。ミニゲーム『ゆみみぱずる』を追加。 |
| ゆみみみっくす&だいな♥あいらん 予告編 | Windows 95 | 1998年3月27日 | CSK総合研究所 | セガサターン版ベースに近い内容。予告編や壁紙集などを収録。 |
機種ごとの違いを整理すると、物語そのものを楽しむならメガCD版、資料や未公開カットに興味があるならFM TOWNS版、追加要素や改良点を重視するならセガサターン版『REMIX』、関連作品の予告編やパソコン版特典も含めて楽しみたいならWindows 95版という見方ができます。特に『ゆみみみっくすREMIX』は、オリジナル版の雰囲気を残しながら、表現面やおまけ要素が強化されているため、後発版として紹介しやすい存在です。
ブログ記事では、「どの機種で遊べるのか」「REMIX版は何が違うのか」「FM TOWNS版やWindows版にはどんな特典があるのか」を分けて説明すると、検索から来た読者にも分かりやすくなります。『ゆみみみっくす』はレトロゲームとしてだけでなく、機種ごとの違いや移植内容にも見どころがある作品です。
セガサターン版『ゆみみみっくすREMIX』の追加要素

『ゆみみみっくすREMIX』は、1995年7月28日にセガサターン用ソフトとして発売されたバージョンです。メガCD版をそのまま移植しただけではなく、アニメーション表現や音響面、ゲーム内の細かな矛盾点などに手が加えられており、後発版らしい改良が施されています。そのため、オリジナル版の雰囲気を残しながら、より見やすく、遊びやすく整えられたバージョンとして紹介できます。
もともとセガサターン版は、発売タイトルとして最初から企画されたものではなく、セガサターンにおけるアニメーション研究開発の一環として移植されたとされています。そのため、単なる商品展開というよりも、メガCDで実現していたインタラクティブコミック表現を、セガサターン上でどのように再構築するかという技術的な意味合いも持っていました。
『REMIX』で特に大きいのは、アニメーション表現の強化です。メガCD版ではハードの制約によって表示できなかったキャラクターが復活しているほか、一部の動きや演出にも調整が加えられています。『ゆみみみっくす』は映像演出そのものが作品の魅力になっているため、この表現面の強化は大きなポイントです。
また、ゲーム中の矛盾点が修正されている点も見逃せません。物語の展開や演出のつながりをより自然にするための調整が行われており、後発版としての完成度を高めています。初期版ならではの味わいを楽しむならメガCD版、より整えられた内容で遊びたいならセガサターン版という見方もできます。
音響面も作り直されており、セガサターン版では音の印象にも変化があります。『ゆみみみっくす』は、声優による音声、主題歌、ナレーション、効果音が作品の雰囲気を作る重要な要素になっているため、音響の調整は単なる細部の変更ではなく、作品体験全体に関わる改良点といえます。
さらに、セガサターン版にはミニゲーム『ゆみみぱずる』が追加されています。これはメニュー画面の「おまけ」から遊べるパズルゲームで、全40面が用意されています。本編のアドベンチャーとは異なり、同じ図柄のカードを2枚ずつ取り除いていくルールになっており、『上海』に近い感覚で楽しめる内容です。クリア時にはおまけCGやコンティニュー用パスワードが表示されるため、追加要素としてのボリュームもあります。
| 追加・変更点 | 内容 |
| アニメ表現の強化 | 一部のアニメーション表現に動きが追加・調整されている。 |
| 表示キャラクターの復活 | メガCD版の制約で削られていた表示キャラクターが復活している。 |
| 矛盾点の修正 | ゲーム中の細かな矛盾点が修正され、展開がより自然になっている。 |
| 音響の作り直し | 音響面が調整され、後発版として整えられている。 |
| ゆみみぱずるの追加 | 全40面のパズルゲームが追加され、おまけCGも楽しめる。 |
| 声優コメントの変更 | CDのおまけトラックに収録された声優コメントにBGMが追加されている。 |
| 資料集の付属 | 32ページのオールカラー設定資料集とマニュアルが付属している。 |
パッケージ面でも、『ゆみみみっくすREMIX』は資料性の高い内容になっています。32ページのオールカラー設定資料集とマニュアルが付属したA5判パッケージで発売されており、ゲーム本編だけでなく、設定やビジュアル面を楽しめる構成になっています。竹本泉の作風や制作資料に興味がある人にとっては、この付属資料も大きな魅力です。
『ゆみみみっくすREMIX』の要点をまとめると、次のようになります。
- メガCD版をベースにしたセガサターン向けの後発版
- アニメーション表現や音響面が改良されている
- メガCD版で削られていた表示キャラクターが復活している
- 本編の矛盾点が修正され、完成度が高められている
- 追加ミニゲーム『ゆみみぱずる』を収録している
- 設定資料集付きで、資料性の高いパッケージになっている
このように、セガサターン版『ゆみみみっくすREMIX』は、オリジナル版の魅力を引き継ぎつつ、映像・音響・追加要素を強化したバージョンです。特に、インタラクティブコミックとしての見せ方や、竹本泉作品らしい雰囲気をより整った形で楽しめる点は大きな魅力です。ブログ記事では、単に「移植版」と書くだけでなく、「REMIX版では何が追加・修正されたのか」を表で整理すると、読者にも違いが伝わりやすくなります。
ゆみみぱずるとは?REMIX版に追加されたミニゲーム
『ゆみみぱずる』は、セガサターン版『ゆみみみっくすREMIX』およびWindows 95版に収録された追加ミニゲームです。本編のアドベンチャーパートとは異なり、同じ図柄のカードを2枚ずつ取り除いていくパズルゲームになっています。メニュー画面から「おまけ」を選ぶことで最初から遊ぶことができ、本編クリア後の隠し要素というよりも、追加コンテンツとして気軽に楽しめる作りです。
基本ルールは、上に別のカードが重なっていないカードの中から、同じ図柄のカードを2枚選んで取り除いていくというものです。すべてのカードを取り除くことが目的で、ルールの感覚としてはパズルゲーム『上海』に近い内容です。得点や制限時間はなく、ゲームオーバーの判定もありません。そのため、時間に追われるアクション性よりも、じっくり考えながらカードを消していくタイプのパズルとして楽しめます。
『ゆみみぱずる』には「LEVEL」という形で全40面が用意されています。各面をクリアすると、次の面へ進むためのコンティニュー用パスワードと、おまけCGが表示されます。このおまけCGには、ボツカットや作中の名場面などが含まれており、単なるミニゲームにとどまらず、ビジュアル資料を集めるような楽しみもあります。
パズル中の背景には、クリア時に見られるCGが暗くモザイク表示されています。ゲームを進めてカードを取り除いていくと、そのモザイクが少しずつ薄くなっていく演出があり、クリア後に表示される画像への期待感を高める作りになっています。『ゆみみみっくす』本編のアニメーションやビジュアルを楽しんだ人にとっては、おまけCGを集める要素も大きな魅力です。
| 項目 | 内容 |
| 収録版 | セガサターン版『ゆみみみっくすREMIX』、Windows 95版 |
| 遊べる場所 | メニュー画面の「おまけ」 |
| 面数 | 全40面 |
| 基本ルール | 同じ図柄のカードを2枚ずつ取り除く |
| 特徴 | 『上海』に近いパズル性 |
| 制限時間 | なし |
| ゲームオーバー | なし |
| クリア特典 | おまけCGとコンティニュー用パスワードが表示される |
カードの種類は、ESPカードに似た「○」「△」「□」「☆」「+」「ミ(三重の波線)」の6種類の図柄に、黒、赤、青、緑、橙の5色を組み合わせた計30種類が基本になります。LEVEL2からは黄色い「?」カードも登場します。この「?」はジョーカーのようなカードで、どのカードとも組み合わせて取り除くことができます。ただし、もう一方の「?」カードも同じ種類のカードと組み合わせなければ手詰まりになる可能性があるため、使いどころを考える必要があります。
LEVELが上がるごとにカードの枚数や組み合わせが増えていきます。序盤は比較的簡単にクリアできますが、後半になると同じカードの枚数が増え、どの組み合わせから消していくかを考える必要が出てきます。LEVEL33では「?」を含む31種類のカードが4枚ずつになり、それ以降は同じカードが最大6枚ずつ登場します。最終面となるLEVEL40では、カード全体で138枚に達し、かなりのボリュームになります。
また、各LEVELの初期配置はランダムで決まるため、同じLEVELでもプレイするたびにカードの並びが変わります。ただし、プレイ中であれば同じ初期配置のままそのLEVELを最初からやり直すことができます。制限時間やスコアのプレッシャーがないため、失敗を気にせず、じっくり考えながら進められるのも特徴です。
- 全40面構成で、長く遊べるミニゲームになっている
- 同じ図柄のカードを2枚ずつ取り除くシンプルなルール
- 制限時間やゲームオーバーがないため、落ち着いて遊べる
- クリア時におまけCGが表示される
- 後半になるほどカード枚数が増え、手詰まりの可能性も高くなる
- 最終面クリア後には『だいな♥あいらん』の宣伝CGが表示される
『ゆみみぱずる』は、本編とは別ジャンルの遊びでありながら、『ゆみみみっくす』のビジュアル面を補完するおまけ要素としてよくできています。特に、未使用グラフィックや名場面を見られる点は、作品ファンにとってうれしい要素です。セガサターン版『REMIX』やWindows版を紹介する際は、この『ゆみみぱずる』の存在を入れておくと、オリジナルのメガCD版との違いがより分かりやすくなります。
音楽・主題歌|高橋由美子が歌う「アチチッチ」

『ゆみみみっくす』は、アニメーション演出や声優による音声だけでなく、音楽面にも特徴があります。特に印象的なのが、オープニングテーマ「アチチッチ」です。この曲は高橋由美子が歌っており、作品の明るく少し不思議な雰囲気を引き立てる主題歌として使用されています。
高橋由美子は、当時『テラドライブ』の広告や『ゲームギア』のCM、『ソニック・ザ・ヘッジホッグ2』の販促ビデオなどにも起用されていた人気女性アイドルです。その高橋由美子が主題歌を担当している点は、『ゆみみみっくす』を語るうえで見逃せないポイントです。ゲームアーツのインタラクティブコミックとしての作りに、アイドルソング的な明るさが加わることで、作品全体に独特の印象を与えています。
オープニングテーマ「アチチッチ」は、作詞を秋元康、作曲を本島一弥、編曲を岩本正樹が担当しています。ゲームの主題歌として使われただけでなく、高橋由美子が出演していた明星食品のカップ麺「夜食亭」のCM内でも使用されました。その後、一部歌詞とアレンジを変更した「アチチッチ~fire version~」がシングルCDとしてリリースされています。
エンディングテーマは「元気!元気!元気!」です。こちらも高橋由美子が歌っており、作詞は秋元康、作曲は筒美京平、編曲は清水信之が担当しています。明るく前向きなタイトルの通り、エンディングを締めくくる楽曲として作品の雰囲気に合った曲になっています。
| 楽曲 | 担当 | 内容 |
| オープニングテーマ | アチチッチ | 高橋由美子が歌う本作の主題歌。 |
| 作詞 | 秋元康 | 「アチチッチ」「元気!元気!元気!」の作詞を担当。 |
| 作曲 | 本島一弥 | 「アチチッチ」の作曲を担当。 |
| 編曲 | 岩本正樹 | 「アチチッチ」の編曲を担当。 |
| エンディングテーマ | 元気!元気!元気! | 高橋由美子が歌うエンディング曲。 |
| 作曲 | 筒美京平 | 「元気!元気!元気!」の作曲を担当。 |
| 編曲 | 清水信之 | 「元気!元気!元気!」の編曲を担当。 |
当初は、竹本泉が作詞した楽曲を使用する予定もありました。しかし、高橋由美子の起用により、その案は採用されなかったとされています。セガサターン版に付属する設定資料集には、「まっている」「カーニバル」「夢時計」という題名で竹本泉が作詞した詩が掲載されています。こうした未使用要素も、本作の制作背景を知るうえで興味深い部分です。
また、『ゆみみみっくす』のゲームCDには、サウンドトラック部分に声優陣のコメントが隠し付録として収録されています。セガサターン版『REMIX』以降では、この声優コメントにBGMが追加されており、後発版ならではの違いもあります。ゲーム本編だけでなく、CDメディアならではのおまけ要素が用意されている点も、当時の作品らしい魅力です。
- オープニングテーマは高橋由美子の「アチチッチ」
- エンディングテーマは「元気!元気!元気!」
- 「アチチッチ」はCMでも使用され、別アレンジ版もリリースされた
- 当初は竹本泉作詞の楽曲案も存在した
- ゲームCDには声優陣のコメントが隠し付録として収録されている
- セガサターン版では声優コメントにBGMが追加されている
『ゆみみみっくす』の音楽は、単にBGMとして物語を支えるだけではありません。高橋由美子による主題歌、声優コメント、CDメディアならではのおまけ要素が組み合わさることで、アニメ作品やアイドルソング文化とも近い雰囲気を持っています。レトロゲームとして紹介する場合でも、音楽や主題歌の情報をしっかり入れることで、作品の時代性や魅力がより伝わりやすくなります。
評価|当時のゲーム誌レビューと読者評価
『ゆみみみっくす』は、メガCDの映像表現を活かしたインタラクティブコミックとして、当時のアドベンチャーゲームの中でも個性的な位置にある作品です。一般的なゲーム性の高さよりも、アニメーション演出、キャラクターの掛け合い、竹本泉らしい不思議な世界観を楽しむタイプのタイトルであり、評価を見る際もその点を意識すると分かりやすくなります。
ゲーム誌『ファミコン通信』のクロスレビューでは、メガCD版が7・5・7・5の合計24点、セガサターン版が6・6・7・7の合計26点となっています。点数だけを見ると突出した高得点ではありませんが、映像表現やオリジナリティ、キャラクター性に魅力を持つ作品として、レトロゲームファンの間では独自の存在感を持っています。
また、『メガドライブFAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」では、メガCD版が24.1点を記録しています。項目別ではキャラクターが4.7点と高く、オリジナリティも4.1点となっており、竹本泉の作風やアニメーションを活かした表現が支持されていたことが分かります。一方で、熱中度やお買得度はやや控えめな評価となっており、ゲーム性そのものよりも作品世界を楽しむタイプの評価になっています。
セガサターン版については、『SATURN FAN』の読者投票で23.0点となっています。こちらもキャラクター評価が4.5点と高く、登場人物の魅力が作品の大きな強みだったことが読み取れます。セガサターン版はアニメ表現や音響の改良、『ゆみみぱずる』の追加などがある一方で、基本的なゲーム進行はコマンド選択式のインタラクティブコミックであるため、プレイヤーによって評価が分かれやすい作品ともいえます。
| 媒体 | 対象版 | 評価 | 内容 |
| ファミコン通信 クロスレビュー | メガCD版 | 24/40点 | 7・5・7・5の合計点。 |
| ファミコン通信 クロスレビュー | セガサターン版 | 26/40点 | 6・6・7・7の合計点。 |
| メガドライブFAN ゲーム通信簿 | メガCD版 | 24.1/30点 | 読者投票による評価。 |
| SATURN FAN ゲーム通信簿 | セガサターン版 | 23.0/30点 | 読者投票による評価。 |
メガCD版の読者評価では、キャラクター、音楽、操作性、オリジナリティなどの項目が採点されています。特にキャラクター評価が高く、吉沢弓美や桜崎桜子、松崎真一、森下りえといった登場人物の個性が作品の印象を強めていたと考えられます。アニメーションを多用した作りも、キャラクターの魅力を伝えるうえで大きな役割を果たしています。
| 項目 | メガCD版 | セガサターン版 |
| キャラクタ | 4.7 | 4.5 |
| 音楽 | 3.9 | 3.6 |
| お買得度 | 3.8 | 3.9 |
| 操作性 | 4.0 | 3.8 |
| 熱中度 | 3.8 | 3.6 |
| オリジナリティ | 4.1 | 3.6 |
| 総合 | 24.1 | 23.0 |
この評価から見ると、『ゆみみみっくす』は万人向けの高得点タイトルというよりも、作品の雰囲気やキャラクター、アニメーション表現に強く惹かれる人に刺さるタイプのゲームです。アクション性や複雑な謎解きを求める人よりも、竹本泉作品の空気感、レトロゲームならではの映像表現、声優による音声付きのアドベンチャーを楽しみたい人に向いています。
- メガCD版はファミコン通信クロスレビューで24/40点
- セガサターン版はファミコン通信クロスレビューで26/40点
- 読者評価ではキャラクター項目が高め
- メガCD版はオリジナリティも比較的評価されている
- ゲーム性よりも映像演出や作品世界を楽しむタイプ
- 竹本泉作品やインタラクティブコミックが好きな人に向いた作品
現在の視点で見ると、『ゆみみみっくす』は当時の技術的な挑戦が感じられる作品でもあります。約7,000枚の動画、全800カットのアニメーション、音声中心の演出、選択肢によるマルチエンディングなど、メガCDの特徴を活かそうとした作りは非常に意欲的です。点数だけでは測りにくい個性があり、レトロゲーム記事では「評価点」と「作品の独自性」を分けて紹介すると魅力が伝わりやすくなります。
関連作品|だいな♥あいらんとのつながり

『ゆみみみっくす』を語るうえで、関連作品として触れておきたいのが『だいな♥あいらん』です。『だいな♥あいらん』は、ゲームアーツによるインタラクティブコミック系の作品であり、『ゆみみみっくす』と同じく竹本泉らしい独特の作風や、アニメーションを活かした演出を楽しめるタイトルとして知られています。
『だいな♥あいらん』には、『ゆみみみっくす』の主人公である吉沢弓美をはじめとしたキャラクターたちがカメオ出演しています。そのため、『ゆみみみっくす』を知っていると、関連キャラクターの登場をより楽しめます。物語が直接的に続いているというよりも、竹本泉とゲームアーツによる作品世界のつながりを感じられる要素として見ると分かりやすいでしょう。
また、Windows 95版『ゆみみみっくす&だいな♥あいらん 予告編』では、タイトルの通り『だいな♥あいらん』の予告編がセットになっています。『ゆみみみっくす』単体の移植版というだけでなく、次の関連作品へつながる内容も含まれているため、シリーズ的な流れを知りたい人にとっても重要なバージョンです。
| 関連作品 | 関係性 | ポイント |
| だいな♥あいらん | 後に発売された関連作品 | 吉沢弓美たちがカメオ出演している。 |
| ゆみみみっくす&だいな♥あいらん 予告編 | Windows 95版 | 『ゆみみみっくす』に『だいな♥あいらん』の予告編をセットにした内容。 |
| ゆみみみっくすコミックス編 | 漫画関連作品 | 竹本泉による漫画が『メガドライブFAN』で短期連載された。 |
| ゆみみみっくすアンコール | 漫画関連作品 | 『コミックマスター』に掲載された関連漫画。 |
漫画関連では、竹本泉による『ゆみみみっくすコミックス編』も存在します。こちらは『メガドライブFAN』で短期連載されたもので、『コミックマスター』に掲載された『ゆみみみっくすアンコール』とともに、アスキーから発売された竹本泉の単行本『しましま曜日』に収録されています。ゲーム本編だけでなく、漫画として展開された点も、本作ならではの広がりといえます。
さらに、『電撃王』に掲載された『でんげきパソコン海賊版 ゆみみみっくす』は、講談社から発売された竹本泉の単行本『苺タイムス』に収録されています。こうした漫画版や関連掲載作品を追うことで、『ゆみみみっくす』がゲームだけにとどまらず、竹本泉作品として複数の媒体に広がっていたことが分かります。
- 『だいな♥あいらん』には吉沢弓美たちがカメオ出演している
- Windows 95版には『だいな♥あいらん』の予告編がセットで収録されている
- 『ゆみみみっくすコミックス編』は『メガドライブFAN』で短期連載された
- 『ゆみみみっくすアンコール』も関連漫画として存在する
- 竹本泉の単行本に収録された関連作品もある
『ゆみみみっくす』は、単独のメガCD用アドベンチャーゲームとしてだけでなく、『だいな♥あいらん』や漫画版とのつながりも含めて見ると、より立体的に楽しめる作品です。特に竹本泉作品が好きな人にとっては、ゲーム本編の内容だけでなく、カメオ出演や関連漫画、単行本収録作品などもチェックしたいポイントになります。
まとめ|ゆみみみっくすはアニメ演出と竹本泉ワールドが魅力の意欲作
『ゆみみみっくす』は、1993年にゲームアーツからメガCD用ソフトとして発売されたインタラクティブコミックです。コマンド選択式アドベンチャーの形式を取りながら、アニメーションと音声を中心に物語を進めていく作りになっており、当時の家庭用ゲームの中でも個性的な存在でした。単に文章を読み進めるアドベンチャーではなく、アニメ番組を見るような感覚で遊べる点が大きな特徴です。
本作では、主人公の吉沢弓美が学校で起こる奇妙な事件に巻き込まれていきます。体育館から現れる正体不明の光る物体、オバケの噂、森下りえが語る謎の言葉、ユニコーンの夢など、日常の学園生活に不思議な出来事が入り込む構成になっています。選択肢によって展開やエンディングが変化するマルチエンディング方式も採用されており、プレイヤーの判断が物語に影響する作りです。
また、漫画家・竹本泉が脚本、設定、絵コンテ、レイアウト、タイトル、選択肢など多くの要素に関わっている点も、本作の大きな魅力です。竹本泉作品らしい、ゆるやかで不思議な空気感、少しシュールな展開、キャラクター同士の独特な掛け合いがゲーム全体に反映されています。レトロゲームとしてだけでなく、竹本泉作品のひとつとしても注目できるタイトルです。
映像面では、総動画数約7,000枚、全800カットという手の込んだアニメーション表現が特徴です。原画や動画をスキャナで取り込み、ハードの仕様に合わせて手作業で修正・着色し、スプライトや背景スクロール機能を活用して表示することで、メガCD上でクリアなアニメーションを実現しています。現在のゲームとは違う技術的制約の中で、アニメらしさを表現しようとした意欲が感じられます。
機種展開も豊富で、メガCD版を原点に、FM TOWNS版、セガサターン版『ゆみみみっくすREMIX』、Windows 95版が存在します。特にセガサターン版では、アニメーション表現や音響面の改良、ゲーム中の矛盾点の修正、ミニゲーム『ゆみみぱずる』の追加などが行われています。オリジナル版の雰囲気を楽しむならメガCD版、追加要素を重視するなら『REMIX』版という見方もできます。
音楽面では、高橋由美子が歌うオープニングテーマ「アチチッチ」や、エンディングテーマ「元気!元気!元気!」も印象的です。主題歌や声優コメントといったCDメディアならではのおまけ要素も含めて、1990年代前半のゲームらしい魅力があります。アニメ、アイドルソング、声優、レトロゲームが交差する作品としても面白い存在です。
- 『ゆみみみっくす』はメガCDで発売されたインタラクティブコミック
- 主人公・吉沢弓美が学校で起こる奇妙な事件に巻き込まれる
- 竹本泉が脚本や設定、絵コンテなど多くの制作要素を担当
- 約7,000枚・全800カットのアニメーション表現が特徴
- 選択肢によって展開が変わるマルチエンディング方式
- セガサターン版『REMIX』では追加要素や改良点が多い
- 関連作品『だいな♥あいらん』とのつながりもある
評価面では、ゲーム誌レビューの点数だけを見ると突出した高得点ではありません。しかし、キャラクター性やオリジナリティ、アニメーションを活かした演出には独自の魅力があります。アクション性や複雑なゲームシステムを楽しむ作品というよりも、竹本泉の世界観、キャラクターの掛け合い、アニメのように進む物語を味わう作品といえるでしょう。
『ゆみみみっくす』は、メガCD時代の技術と、ゲームアーツの映像表現、竹本泉の作家性が組み合わさった意欲作です。レトロゲーム、インタラクティブコミック、竹本泉作品、セガサターン版『REMIX』の違いなどに興味がある人にとって、今でも語る価値のある一本です。