【ストリートファイター リアルバトル オン フィルム】プレイステーション・セガサターン 1995年発売
2024.08.21投稿
広告
「ストリートファイター リアルバトル オン フィルム」は、1995年8月11日にカプコンから発売された対戦型格闘ゲームです。
このゲームは、1994年に公開されたアメリカ映画「ストリートファイター」をベースにしており、映画の映像やキャストを取り込んで作られています。特に、ジャン=クロード・ヴァン・ダムが演じるガイル大佐が主人公として登場します。
ゲームプレイは、「ストリートバトル」「ムービーバトル」など、複数のモードに分かれており、映画のストーリーを追体験できる「ムービーバトル」では、選択肢によって進行が変わるシステムが採用されています。また、キャラクターごとに映画のシーンが再現された必殺技が特徴的で、特定の条件を満たすと豪鬼を使用できるなどの裏技も存在します。
このゲームは、セガサターンやPlayStation向けに発売され、実写を取り込んだ格闘ゲームとしては異色の存在です。ゲームとしての評価は賛否両論ありますが、そのユニークなアプローチは今でも話題になることがあります。
機種 | セガサターン / PlayStation |
発売元 | カプコン |
開発元 | カプコン |
発売日 | 1995年8月11日(SS) / 1995年8月12日(PS) |
ジャンル | 対戦型格闘ゲーム |
ゲーム概要
「ストリートファイター リアルバトル オン フィルム」のシステムは、基本的に「スーパーストリートファイターIIX」をベースにしていますが、いくつかの新要素が追加されています。
スーパー必殺技
このゲームの目玉となるのが「スーパー必殺技」です。通常の必殺技を強化したもので、「ヴァンパイア」シリーズの「ES必殺技」や「ストリートファイターIII」の「EX必殺技」に似ています。
スーパー必殺技は、スーパーコンボゲージが半分以上溜まった状態で、特定のコマンド入力を行うことで発動します。ゲージが満タンになると、無制限に使用できるのが特徴です。このシステムによって、攻撃のバリエーションが増え、戦略の幅も広がります。
ゲームモード
ゲームモードについてさらに詳しく掘り下げていきます。
ムービーバトル
ムービーバトルは、このゲームの中でも特に注目されるモードで、映画のストーリーに沿った展開が特徴です。プレイヤーはガイル大佐を操作し、バイソン将軍のアジトを攻略するシナリオを進めます。
このモードでは、プレイヤーの選択によってストーリーが分岐し、複数のエンディングが存在します。
例えば、選択肢次第でバトルが発生する敵キャラクターやルートが変わり、戦略的なプレイが求められます。また、ストーリーを進めると、CHAGE & ASKAが歌う主題歌『Something There』のビデオクリップが流れるエンディングも含まれています。
ストリートバトル
ストリートバトルは、従来の「ストリートファイターII」のシステムをベースにしたモードです。
プレイヤーは好きなキャラクターを選び、次々と敵を倒していく形式です。
ただし、映画の設定に基づいてキャラクターの配置が若干異なり、通常の敵キャラクターが映画版のストーリーに対応しています。また、最終ボスとしてバイソン将軍が登場し、特定の条件を満たすと、代わりに隠しキャラクターの豪鬼が出現する仕掛けが施されています。
バーサスバトル
バーサスバトルは、2人対戦専用のモードです。友人や家族と対戦する際に使用されるモードで、1試合ごとにキャラクターやステージを変更できます。また、対戦をより楽しむためにハンディキャップを設定できる機能も搭載されています。このモードは、従来のストリートファイターシリーズの対戦モードに近い仕様です。
トライアルバトル
トライアルバトルは、全キャラクターと順番に戦い、どれだけの勝ち抜きができるかを競うモードです。難易度は固定されており、挑戦的なプレイを楽しむことができます。また、プレイ後にはその成績に応じて「格闘家指数」が表示され、自分の実力を評価することが可能です。このモードは、シングルプレイの腕試しに最適です。
これらのモードはそれぞれ異なる特徴を持ち、映画のストーリーを再現したいプレイヤーから、純粋に対戦を楽しみたいプレイヤーまで、幅広いニーズに応える内容となっています。
登場キャラクター
以下は、映画版『ストリートファイター』をベースにしたキャラクターと、その演じた俳優を一覧にした表です。
キャラクター名 | 演じた俳優 | 特徴と背景 |
---|---|---|
ガイル大佐 (Colonel Guile) | ジャン=クロード・ヴァン・ダム | 主人公。連合シャドルー派遣軍を率いる大佐で、バイソン軍壊滅作戦を成功させる。 |
キャミィ (Cammy) | カイリー・ミノーグ | イギリス軍情報部将校。ガイル大佐の部下で、電子・情報部門を担当する。 |
キャプテン・サワダ (Captain Sawada) | 沢田謙也 | 日本人将校で、国連軍コマンド部隊を率いる。新技を備えたキャラクターとして登場する。 |
チュンリー (Chun-Li Zang) | ミンナ・ウェン | 中国の格闘家であり、レポーター。父の仇であるバイソン将軍に復讐するために行動する。 |
E.本田 (E. Honda) | ピーター・トゥイアソソポ | ハワイ出身の元スモウレスラーで、バイソン将軍に恨みを持つ。チュンリーの仲間として行動する。 |
バルログ (Balrog) | グランド・L・ブッシュ | 元ボクシングヘビー級チャンピオンで、バイソン将軍にボクサー生命を奪われた。 |
リュウ (Ryu Hoshi) | バイロン・マン | 香港出身の流浪の空手家で、義賊として活動している。バイソン軍壊滅後はシャドルーの復興に尽力する。 |
ケン (Ken Masters) | ダミアン・チャパ | リュウのコンビであり、楽天的な性格のストリートファイター。シャドルー復興に協力する。 |
ブランカ (Carlos Blanka) | ロバート・マンモン | ガイルの親友であり、バイソン将軍の実験により改造されたキャラクター。本作ではプレイヤーキャラクターとして登場。 |
ベガ (Vega) | ジェイ・タバーレ | サガット配下の闇の格闘家であり、シャドルー闘技場で無敗を誇る。仮面を装着していない姿で登場。 |
ザンギエフ (Zangief) | アンドリュー・ブライアンスキー | バイソン軍の幹部で、バイソン将軍のボディーガード。正義感は強いが、バイソン将軍に騙されている。 |
ディージェイ (Dee Jay) | ミゲル・A・ヌネス・ジュニア | バイソン軍の幹部であり、コンピュータのエキスパート。金払いが良いためバイソン将軍に従う。 |
サガット (Viktor Sagat) | ウェス・ステュディ | バイソン将軍と手を組む、シャドルー・ギャングの首領。武器を供給し、バイソン軍壊滅後はシャドルー復興に力を注ぐ。 |
バイソン将軍 (General Bison) | ラウル・ジュリア | シャドルーの君臨者であり、世界征服を企むテロリスト集団のボス。本作の最終ボスとして登場。 |
豪鬼 (Gouki) | アーニー・レイズ・シニア | 隠しキャラクターであり、条件を満たすと登場する。 |
『ストリートファイター』シリーズで名前が変更されたキャラクターとその理由【日本と海外で異なるキャラ名】
『ストリートファイター』シリーズで、日本と海外で名前が変更されたキャラクターは以下の3人です:
- バイソン (M. Bison)
日本名: バイソン (Bison)
海外名: バルログ (Balrog)
理由: マイク・タイソンと名前が似ているため、訴訟リスクを避けるために変更されました。 - バルログ (Balrog)
日本名: バルログ (Balrog)
海外名: ベガ (Vega)
理由: 海外版でバイソンの名前をバルログに変更したため、元のバルログの名前が必要となり、「ベガ」に変更。 - ベガ (Vega)
日本名: ベガ (Vega)
海外名: M. バイソン (M. Bison)
理由: 日本でのバイソンの名前が海外で「バルログ」に変更されたため、ボスキャラクターの名前が「M. Bison」に変更、海外ではベガが女性の名前に多いため。
これらのキャラクターの名前の入れ替えは、特に『ストリートファイターII』の海外リリース時に行われたもので、法的なリスク回避とキャラクターのイメージの調整を目的としています。