広告/Amazon のアソシエイトとして、遊びゴコロは適格販売により収入を得ています。
1989年7月27日に任天堂からファミリーコンピュータ用ソフトとして発売された【MOTHER】は、糸井重里氏が手がけたRPGで、独特の世界観とストーリー性が評価され、名作として現在も多くのファンに愛されています。
現代を舞台にした珍しいRPGで、魔法ではなく超能力(PSI)がバトルで使用される点や、主人公の少年の成長が描かれています。
機種 | ファミリーコンピュータ(ファミコン) |
発売元 | 任天堂 |
開発元 | APE(エイプ) |
発売日 | 1989年7月27日 |
ジャンル | ロールプレイングゲーム(RPG) |
ゲーム概要
物語は、主人公の少年が家族と平穏に暮らしていたところから始まります。
ネスは冒険を通じて仲間を集め、様々な街やダンジョンを探索し、困難に立ち向かっていく過程が描かれます。
『MOTHER』は、任天堂が発売したロールプレイングゲーム(RPG)で、1989年にファミリーコンピュータ用ソフトとしてリリースされました。ゲームは糸井重里氏によって企画・シナリオが手掛けられ、そのユニークな世界観とストーリーで多くのプレイヤーに愛されています。
『MOTHER』の物語は、従来のファンタジーRPGとは異なり、現代社会を舞台にしたストーリーが展開される点が大きな特徴です。
あらすじ
アメリカ風の架空の国に住む主人公の少年は、ある日、家で奇妙な現象が発生します。
その原因を探るために冒険が始まります。ニンテンの祖父は科学者であり、彼が残した研究に「PSI」という超能力が関わっていることが判明していきます。
この超能力を持つ主人公は、家族や友人、そして世界を救うため、異常現象の根源を突き止めるべく旅に出ます。
物語の途中で、さまざまな仲間と出会い、共に冒険を続けます。まず、聡明な少年「ロイド」が加わり、続いて勇敢で知恵のある少女「アナ」も仲間に入ります。そして最後に、強靭な体力を持つ「テディ」という不良少年が仲間として加わります。
彼らは協力して、世界に広がる奇妙な現象の原因を解明し、最終的には強大な敵「ギーグ」と対峙します。
主なテーマと要素
『MOTHER』は、冒険や戦闘を通じて友情や家族愛、そして人間関係の大切さを強調しています。
また、ゲーム内ではシュールでコミカルな場面が多く、糸井重里独特のユーモアが随所に散りばめられているのが特徴です。
フィールドや町でも現代的な風景が描かれており、ファンタジー世界の冒険とは一線を画する独自の雰囲気が漂います。
このゲームのもう一つの特徴は、「PSI」と呼ばれる超能力のシステムです。
PSIは戦闘だけでなく、ストーリーを進める上でも重要な役割を果たします。特に、プレイヤーが感情移入しやすいシナリオの展開や、意外なストーリーの結末が、長年にわたり多くのファンを魅了し続けています。
『MOTHER』は、1989年のリリース以来、その独創的なシナリオと現代を舞台にした新しいRPGの形態として高く評価されています。ファンからの支持を受け、その後に続編である『MOTHER2 ギーグの逆襲』や『MOTHER3』が制作され、いずれもシリーズの名作として知られていきます。
- 関連記事
- 【MOTHER】攻略
ゲームシステム
『MOTHER』のゲームシステムは、当時の他のRPGと同様、ランダムエンカウント方式を採用しています。
プレイヤーはトップダウンビューで現代風の街やダンジョンを探索し、敵に遭遇するとバトル画面に切り替わります。
戦闘はターン制で、プレイヤーはメニューから「攻撃」「ガード」「PSI(超能力)の使用」「アイテムの使用」などを選択します。
バトルは、従来の魔法の代わりに「PSI」という超能力を使います。
PSIには攻撃用や回復用があり、キャラクターごとに異なる技を持っています。たとえば、主人公ニンテンは補助系のPSIを多く使う一方で、仲間のアナは攻撃力の高い「PKフリーズ」「PKファイヤー」などの攻撃PSIを得意とします。また、ロイドはPSIを使えないものの、武器や爆弾などのアイテムを駆使して戦います。
- 関連記事
- 【MOTHER】PSI一覧と習得方法
戦闘の特徴
戦闘中に特定のステータス異常が発生することがあり、これはアイテムや病院で治療が可能です。たとえば「毒」「麻痺」「混乱」などがプレイヤーを苦しめ、麻痺すると行動不能になる一方で、混乱すると味方を攻撃する可能性があります。また、プレイヤーキャラクターが全滅するとお金が半減し、最後にセーブした場所からやり直すシステムが採用されています。
装備とアイテム
『MOTHER』では、剣や鎧といったファンタジー風の武器の代わりに、現代的な道具が使用されます。例えば、ニンテンは「バット」、アナは「フライパン」を武器として使用します。また、アイテムの中には体力を回復する「パン」や「ハンバーガー」などの食べ物、あるいはステータスを強化する「ペンダント」や「ブレスレット」なども登場します。これらは主に町の店や自動販売機などで購入できます。
- 関連記事
- 【MOTHER】アイテム/装備一覧
レベルアップと通貨
戦闘に勝利すると経験値を獲得し、キャラクターはレベルアップすることで能力が向上します。プレイヤーは敵を倒すごとにドル($)で報酬を得て、このお金を使って武器やアイテムを購入したり、病院やホテルの利用料を支払ったりします。ホテルでは全体のHPとPP(PSIを使うためのポイント)を回復でき、病院では状態異常の治療が可能です。
このように、『MOTHER』は独自の世界観と現代的なアイテム、そしてユニークなPSIシステムを組み合わせたゲーム体験を提供し、1989年のリリース以来、多くのファンに支持されています。シリーズ全体としても、特にストーリーやキャラクターの深みが強調され、後の『MOTHER2』や『MOTHER3』にもその特徴が引き継がれています。
- 関連記事
- 【MOTHER】効率的なレベル上げ箇所
現代風のユニークな舞台設定
『MOTHER』シリーズの舞台設定は、従来のRPGの多くがファンタジーや中世風の世界を採用していたのに対し、現代のアメリカをベースにしたユニークな設定が特徴です。
この設定は、日常生活を舞台にしながらも、超自然現象やサイエンスフィクション的要素を融合させたものです。
ゲームの舞台は、アメリカに似た架空の国です。プレイヤーは住宅街、学校、デパート、ファストフード店など、私たちの生活に近い場所を探索しますが、これらの場所に奇妙な出来事や異常現象が発生します。
敵として登場するのは、動物やゾンビ、さらには「ヒッピー」や「おじさん」など、風刺的かつユーモラスなキャラクターが多く、現代社会を皮肉るような要素が随所に散りばめられています。
また、登場する武器もユニークです。通常のRPGでは剣や弓矢が使われるのに対し、『MOTHER』では「バット」「フライパン」「ヨーヨー」など、日常的な道具が武器として使用されます。これにより、非現実的な物語でありながら、現代的な舞台と日常生活との奇妙な対比がプレイヤーに強い印象を与えます。
さらに、この現代風の舞台設定の中で「PSI」と呼ばれる超能力が登場し、サイキックな要素が加わることで、より独特なゲーム体験が提供されています。この組み合わせにより、プレイヤーは日常的な空間で超常的な力を駆使して戦うという、異色のゲームプレイを楽しむことができます。
このような現代的な舞台設定は、『MOTHER』シリーズを特別な存在にしており、他のRPGとは一線を画す要素としてファンに長く支持されています。
キャラクター
ゲームには、主人公をはじめ、様々なキャラクターが登場します。仲間となるキャラクターは、それぞれが独自の能力や背景を持っており、物語に奥行きを与えます。例えば、天才少年や謎めいた少女など、各キャラクターの個性がストーリーを豊かにしています。
『MOTHER』のキャラクターたちは、それぞれがユニークな個性と背景を持っており、物語の進行に深く関わっています。主要キャラクターは以下の4人です。
ニンテン
主人公であるニンテンは、普通の12歳の少年に見えますが、祖父から受け継いだ超能力「PSI」を駆使して冒険します。彼は家族を守るために旅に出て、異常現象の原因を調べながら、世界を救う使命を背負います。家族愛が強調されており、父親との電話でのやり取りを通じて物語が進行する点も特徴的です。
ゲーム中では最初にプレイヤーが名前を決めることが出来ますが、ニンテンという名前は「Nintendo(任天堂)」に由来しており、ゲーム開発元である任天堂の名前を反映しています。
この名前は、ゲームの公式設定というよりも、FC版の取扱説明書のステータス画面画像では、平仮名表記のにんてんが使われていたり、片仮名表記の「ニンテン」が使われた公式ガイドブック「MOTHER百科」で表記されていたためファンの間で定着したものです。
ロイド
ロイドは11歳の天才的な少年で、機械やガジェットに強い興味を持っています。PSIは使えませんが、武器や爆弾といった道具を使って戦闘に参加します。内気でいじめられっ子ですが、ニンテンとの出会いを通じて勇気を持ち、冒険の重要な仲間となります。
アナ
アナは雪の町スノーマンに住む12歳の少女で、強力なPSI能力を持っています。彼女は失踪した母親を探すためにニンテンたちに加わります。アナは精神的に強く、攻撃系PSI「PKファイヤー」や「PKフリーズ」でバトルに貢献します。また、物語の進行において、ニンテンに恋心を抱く場面も描かれています。
テディ
テディは街の不良グループ「BB団」のリーダーで、肉体的に非常に強いキャラクターです。彼は両親を山のモンスターに殺された過去を持ち、その復讐を果たすためにニンテンたちと共に旅に出ます。
テディは一時的にパーティに加わり、持ち前の攻撃力を駆使して戦闘を行いますが、彼の物語は復讐と癒しがテーマとなっており、キャラクター成長が描かれています。
このように、各キャラクターは異なるスキルや背景を持ち、物語や戦闘システムにおいて重要な役割を果たしています。彼らの個性が豊かであるため、プレイヤーは感情移入しやすく、それぞれのキャラクターの成長を追体験することができます。
魅力的な音楽
『MOTHER』の音楽は、その独特な世界観と深い感情を見事に表現しており、ゲーム全体の魅力を高める要素の一つです。このサウンドトラックは、鈴木慶一と田中宏和によって作曲され、シンプルながらも豊かなメロディが特徴です。ゲーム音楽としては非常に異例で、ロック、ポップ、クラシックの要素が巧みに織り交ぜられています。
代表的な曲である「Pollyanna(I Believe in You)」は、軽快で希望に満ちたメロディが印象的で、プレイヤーにポジティブな気持ちを与えます。
また、「Eight Melodies」は感情に訴えるシンプルな旋律が、ゲーム内でも重要な役割を果たし、プレイヤーに深い感動を与える名曲です。特に、作中のクライマックスで使用されることで、この曲はストーリーと強く結びついています。
さらに、『MOTHER』の音楽は、シンセサイザーやギター、ウクレレといった多様な楽器を使用し、各曲が異なる雰囲気を持つように構成されています。「Snowman」や「Magicant」といったトラックは、幻想的かつ感情的なサウンドでプレイヤーをゲームの世界に引き込みます。これらの楽曲は、ゲームのシーンに合わせて使われ、物語の進行とともに感情を高める役割を担っています。
このように、『MOTHER』の音楽は単なるバックグラウンドミュージックにとどまらず、ゲーム体験の一部としてプレイヤーの心に残る、非常に重要な要素となっています。
続編とシリーズ展開
『MOTHER』シリーズは、1989年の初作『MOTHER』から始まり、続編『MOTHER2 ギーグの逆襲』(海外では『EarthBound』として知られる)や、『MOTHER3』へと展開しました。各作品は、独特の世界観、深いストーリーテリング、そして斬新なゲームデザインで、根強いファン層を築いています。
『MOTHER2』(1994年)
『MOTHER2』は、スーパーファミコンでリリースされ、最も知名度が高い作品です。主人公ネスが地球を脅かす異星人「ギーグ」との対決に挑む物語で、現代風の町並みとユーモア、奇抜なキャラクターが特徴的です。特に米国では、リリース当初は販売が伸び悩みましたが、後に「スーパースマッシュブラザーズ」シリーズでのネスの登場を機に再評価され、カルト的な人気を博しました。
『MOTHER3』(2006年)
長年の開発の遅れを経て、2006年にゲームボーイアドバンス向けにリリースされた『MOTHER3』は、日本のみで展開されました。この作品は、ポーキー(ポーキー・ミンチ)が敵として再登場し、壮大な物語が展開されます。リュカを主人公とするこの物語は、複雑な家族の絆や悲劇的な展開を中心に描かれており、これまでの作品以上に感情的な内容となっています。
開発は当初、Nintendo 64の64DD向けに進められていましたが、技術的な問題やハードの失敗により一度中止され、その後GBA向けに開発が再開されました。最終的には2DスタイルのRPGとして完成し、シリーズの集大成として高く評価されています。また、公式な英語版はリリースされていないものの、ファンによる翻訳版が大きな話題となり、世界中のプレイヤーから支持を受けました。
シリーズの展開と遺産
『MOTHER』シリーズは、3作目で完結していますが、その影響力は今でも大きく、他のゲームやメディアに多くのインスピレーションを与えています。特に『MOTHER2』は、ユニークなストーリーとゲームプレイで後の多くのRPGに影響を与え、人気シリーズ「Undertale」などにも影響を及ぼしています。また、『MOTHER』シリーズは任天堂の仮想コンソールを通じて再リリースされ、新しい世代のファンにも楽しまれています。
MOTHER 1+2 ゲームボーイアドバンス
『MOTHER 1+2』は、2003年にゲームボーイアドバンス向けに発売されたコンピレーションソフトで、オリジナルの『MOTHER』と『MOTHER2 ギーグの逆襲』を1つのカートリッジに収録しています。
このリリースは日本限定で、当時開発中だった『MOTHER3』の前に、過去作品をより手軽にプレイできる形で提供する目的がありました。
収録タイトルと変更点
『MOTHER』
オリジナル版は1989年にファミコン向けにリリースされた作品で、今回の移植ではいくつかの変更が加えられています。たとえば、英語版のプロトタイプ(未発売の「EarthBound Beginnings」)で使用された変更点が反映されており、敵キャラクターのグラフィックやエンディングシーンが拡張されています。また、動きがタイルベースから自由な移動へと変更され、プレイ感が向上しました。
『MOTHER2』
『MOTHER2』の移植は、オリジナルのスーパーファミコン版とほぼ同じですが、ゲームボーイアドバンスのハードウェアに合わせて一部の操作や画面表示に調整が加えられています。特に音楽は、移植の際にオリジナルのサウンドから若干の劣化が見られました。また、バグ修正や一部のテキスト表示に変更が加えられています。
特徴的な機能
『MOTHER 1+2』には、携帯機ならではの「スリープモード」が追加されています。Lボタン、Rボタン、セレクトボタンを同時に押すことでゲームを一時停止し、バッテリーを節約できる機能です。
グッズ展開
『MOTHER』シリーズのグッズ展開は、ゲーム自体の人気とともに、ファンにとって重要な文化的要素として広がり続けています。
特に、クリエイターである糸井重里氏が運営する「ほぼ日MOTHERプロジェクト」は、シリーズの多彩な公式グッズを展開しており、多くのファンを魅了しています。
主なグッズラインナップ
- ぬいぐるみ: 「MOTHER3」に登場するキャラクターのぬいぐるみセットが人気で、ルーカスやクマトラ、スターマンなどがラインナップに含まれています。これらはファンの間で特に好評で、国内外からの購入も可能です。
- アクセサリー: 「フランクリンバッジ」や「ホテルの鍵」を模したキーホルダー、ピンバッジなどが販売されています。これらはゲーム内のアイテムを実際の形にしたもので、ファンにとってはコレクション性の高いアイテムです。
- アパレル: 「SMAAAASH!!」と書かれたキャップや、キャラクターをデザインしたTシャツなど、日常で使用できるファッションアイテムも展開されています。これらは、シリーズを象徴するデザインが施され、普段使いにも最適です。
限定ショップとポップアップイベント
さらに、『MOTHER』シリーズは毎年のようにポップアップショップや限定イベントも開催しています。2020年には渋谷パルコでのポップアップショップが話題となり、現地でしか手に入らない限定グッズが多くのファンを集めました。これらのイベントはシリーズの30周年を祝う活動の一環としても位置付けられており、今後も続く予定です。