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2018年3月16日に発売されたNintendo Switch用ソフト『星のカービィ スターアライズ』は、横スクロールアクションゲームであり、星のカービィ本編シリーズの一作品です。
カービィが銀河に飛散した邪悪な闇の力から世界を救うための冒険が描かれます。
最大の特徴は、カービィが“フレンズハート”というハートを敵に投げつけることで、一瞬で敵を仲間「フレンズヘルパー」にできてしまう点です。これによりカービィと最大3人の仲間による4人パーティープレイが可能となり、複数人でワイワイ協力プレイを楽しめる作品になっています。
「Star Allies(スターアライズ)」というタイトルの“Allies”は「同盟」や「仲間」を意味し、その名の通り仲間との共闘がテーマです。
ゲームシステム
『星のカービィ スターアライズ』のゲームシステムは、伝統的な2Dアクションにシリーズならではの新要素を加えたものです。基本操作としてカービィは敵を吸い込み、吐き出すか飲み込むことでコピー能力を得ることができます。
本作ではコピーできる能力がシリーズ最多の28種類も登場し、過去作からおなじみの能力に加えて新能力も4種類追加されています。
さらにフレンズヘルパーと呼ばれる仲間システムにより、最大4人での協力プレイが可能になりました。以下に本作の主な特徴を箇条書きでまとめます。
コピー能力の多彩さ
カービィシリーズの代名詞であるコピー能力は、『スターアライズ』でシリーズ史上最多の28種類が登場します。
定番の「ソード」「ファイア」「アイス」はもちろん、例えば「ヨーヨー」や「スープレックス」「コック」といった懐かしい能力も健在です。
新能力としては、絵筆で描いたものを実体化させて攻撃する「アーティスト」、クモの糸を操る「スパイダー」、如意棒のように伸びる棒で戦う「スティック」、画面内の敵を一掃できるお祭り騒ぎの「フェスティバル」の4種類が初登場しました。敵ごとに能力が異なるため、場面に応じて多彩な戦い方を楽しめます。
フレンズヘルパー(仲間)システム
本作最大の特徴である新要素がこのフレンズヘルパーです。
カービィがハートを敵キャラにぶつけると、その敵はフレンズヘルパーとなり味方に加わります。
カービィ+仲間3人という編成で最大4人プレイが可能で、Joy-Conのおすそわけ機能により一台のSwitchで手軽に協力プレイができます。
仲間の操作は基本的にコンピューター(AI)が担当しますが、プレイヤーが操作キャラを入れ替えることもでき、シングルプレイでもあたかも友達と一緒に冒険しているような体験が得られます(このAIは非常に優秀で、導火線に火を付けるなど自発的に仕掛けを解いてくれる場面もあります)。
Switch 協力プレイ おすすめタイトルとしてもしばしば名前が挙がるほど、家族や友人とローカル協力で遊ぶ楽しさが魅力です。
フレンズ能力(コピー能力の合体)
カービィのコピー能力と仲間(フレンズヘルパー)の能力を組み合わせることで、合体技「フレンズ能力」を発動できます。
例えばカービィがコピーした「ソード」に、フレンズヘルパーであるバーニンレオ(炎属性)が協力して火を付与すると、「メラーガソード」という炎をまとった剣にパワーアップし、草木を燃やしたり攻撃力を高めたりできます。
属性の異なる能力同士で組み合わせは多数存在し、敵に大ダメージを与えたり仕掛けを解いたりと効果は様々です。プレイヤーは色々な組み合わせを試し、発見する楽しみも味わえます。
4人で繰り出すフレンズアクション
冒険の道中、特定の場面では4人の力を合わせた「フレンズアクション」という大技が発動できます。
例えば、4人が手をつなぎ輪になって転がる「フレンズころがり」、肩車のように縦一列に繋がって暴走列車と化す「フレンズれっしゃ」、全員で橋渡しになる「フレンズつりばし」、星型の乗り物に4人で乗り込み空を飛ぶ「フレンズスター」+「スターショット(シューティング攻撃)」などです。
これらのフレンズアクションはダイナミックで迫力満点であり、通常のアクションでは壊せない壁を破壊したり、新たな道を切り開いたりするのに使用します。仲間と力を合わせる演出が強調されており、4人で画面狭しと暴れ回る様子は本作ならではの爽快感を生み出しています。
このように、『スターアライズ』は初心者でも遊びやすいアクション性と多彩な能力によるバリエーション、そして協力プレイの楽しさが融合した作品です。カービィを操作して敵を吸い込みコピーし、仲間にして力を合わせる――シンプルながら奥深いゲームシステムが老若男女に訴求し、発売当時は幅広いプレイヤーから好評を博しました。
ストーリー(ネタバレあり)

プロローグ
はるか遠くの宇宙で行われた謎の儀式が失敗し、邪神の封印が解かれかけたことで“ジャマハート”と呼ばれる無数の闇の心が銀河中に飛び散りました。
その邪悪な力の影響で各地に異変が発生し、プププランド(ポップスター星)でもデデデ大王やメタナイトといったおなじみの強敵たちが闇に操られて暴走を始めます。
一方その頃、いつものんびり昼寝をしていたカービィのもとに1つの不思議なピンク色のハート(フレンズハート)が降り注ぎます。
その力で他者と“なかよし”になる不思議な力**を得たカービィは、奪われた食べ物を取り戻すためデデデ大王の城へ向かい、闇の陰謀から世界を救う冒険へ旅立つこととなりました。
序盤〜中盤

冒険の序盤ではカービィの故郷プププランドが舞台となり、カービィは道中で出会う敵にフレンズハートを投げて仲間を増やしつつ進みます。
最初のボスである森の主「ウィスピーウッズ」も闇の力に操られていましたが、カービィ達に倒され正気を取り戻します。
カービィはさらに城に籠城するデデデ大王のもとへ乗り込み、筋骨隆々にパワーアップして暴走する大王を撃破して食べ物を取り返します。
しかし闇の心は空へ逃げ去り、プププランド上空に突然巨大な黒い要塞が出現しました。カービィ達はワープスターで空へ飛び、侵略者の本拠地である謎の巨大要塞「ジャマハルダ(Jambastion)」(闇の要塞)に突入します。

ジャマハルダ内部を進むカービィ一行の前に立ちはだかったのは、「三魔官シスターズ」と呼ばれる3人組の司祭でした。氷を操る長女フラン・キッス(フランシスカ)、炎を操る次女フラン・ルージュ(フランベージュ)、雷を操る三女ザン・パルルティザーヌ。
彼女ら三魔官は、闇の心(ジャマハート)の欠片を集め儀式を完遂することが使命だと語り、カービィ達に「邪魔をするな」と警告して襲いかかります。
カービィ達はまずフラン・キッスを撃破し、続くエリアでフラン・ルージュ、さらに最上部でザン・パルルティザーヌを撃破していきます。
それぞれ戦闘後に取り逃したジャマハートの欠片は三魔官たちに持ち去られますが、カービィ達は懸命に追跡を続けます。
激闘の末、要塞内部の全てのボスを退けたカービィ一行でしたが、要塞の奥深くで待ち構えていたのは三魔官の主である黒幕「司祭ハイネス」でした。
クライマックス
ハイネスは異空間から現れた謎の狂信的な司祭であり、三魔官シスターズの主導者です。
彼はかつて闇の一族を率いていたものの迫害を受け、その復讐のために邪神復活の儀式を目論んでいました。
ハイネスは闇の力で自らも異様な姿に変貌しカービィ達に襲いかかります。
激戦の末ハイネスが打ち倒されると、彼はなおも狂気に駆られ、自身と倒れた三魔官たちの力を生贄として捧げてしまいます。
その結果、封印されていた邪神「エンデ・ニル」(海外名:Void Termina)が完全に復活してしまいました。
エンデ・ニルは超巨大な闇の化身であり、本作のラスボスです。カービィ達は星型戦艦フレンズスターに乗り込み、邪神の巨体と空中戦を繰り広げます。
エンデ・ニルの体表を撃破して内部に突入すると、核である赤黒い眼球状のコアとの最終決戦が始まりました。
カービィは仲間たちと力を合わせ、コピー能力と仲間の力を次々とぶつけてコアを攻撃します。死闘の末、ついに邪神の核が崩壊すると、エンデ・ニルは轟音とともに崩れ落ち、闇の力は宇宙の彼方へ消え去っていきました。
エンディング
邪神消滅後、カービィ達は無事にポップスターへ帰還します。
闇に囚われていたデデデ大王やメタナイトも正気を取り戻し、プププランドには平和がよみがえりました。
エンディングでは、カービィと仲間たちが和やかにダンスを踊り、夜空には美しい星々が輝きます。
空にはハート型に光る星くずが瞬き、カービィが振り返って手を振るシーンで物語の幕が下ろされます。
スタッフロール後、意味深なイラストが一瞬映し出され、本作のテーマである「友情の絆」と、シリーズに受け継がれる星のカービィの希望の象徴が示唆されて物語は完結します。
※なお、発売後の無料アップデートにより追加された高難度モード「アナザーディメンションヒーローズ」では、三魔官シスターズのその後や、ラスボス・エンデ・ニルの真の姿(虚夢の最終ボス「VOID(ヴォイド)」)が描かれ、より深いストーリーが補完されますが、本記事ではメインストーリーの流れを中心に解説しました。
発売地域ごとの相違点
『星のカービィ スターアライズ』は、日本・北米・欧州ほか世界各地域で同時期に発売されました。
日本では2018年3月16日に発売され、北米・欧州でも同日付近でのローンチとなっています(実質的に世界同日発売)。
以下に主要地域(日本・北米・欧州)のバージョン間で見られる違いを、発売日や仕様の観点から比較表にまとめます。その前後に各項目の解説も記述します。
地域 | 日本(JP) | 北米(NA) | 欧州(EU) |
---|---|---|---|
発売日 | 2018年3月16日 | 2018年3月16日 | 2018年3月16日 |
タイトル | 『星のカービィ スターアライズ』 (日本語) | Kirby Star Allies (英語) | Kirby Star Allies (英語 ※各国語版あり) |
言語表示 | 日本語表示。音声はキャラクターの掛け声程度で日本版独自のボイス有。 | 英語表示(米国版)。主要テキストは英語。 | 欧州版は英・仏・独・伊・西などマルチ言語対応。 |
音声 | カービィの「ぽよ!」などボイスは日本版音源。 | カービィの声は日本版と同じ音源を使用。 | 欧州版も基本的に日本版と同じ声・音響。 |
レーティング | CERO:A(全年齢対象) | ESRB: E10+(10歳以上対象、Cartoon Violence) | PEGI: 7(7歳以上対象) |
翻訳・表現 | 日本語版の脚本・テキスト。固有名詞:三魔官シスターズ等。 | 英語版はテキスト全編英訳。一部の設定や台詞が変更・簡略化。 | 欧州各言語に翻訳。国によって細かなニュアンスに差異あり。 |
規制 | – (CERO:A相当の表現) | – (E10+相当の表現。過度な変更なし) | – (PEGI7相当の表現。一部表記のみ変更) |
販売・売上 | 国内初週22.2万本を販売。以降も順調に売上を伸ばし累計100万本超。 | シリーズ最高の初月販売を記録(従来記録の約1.9倍)。北米累計もシリーズ上位。 | 欧州でも堅調に販売。世界累計は2022年までに約438万本。 |
上記の表より、まず発売日については日本・北米・欧州でほぼ同時(2018年3月16日)にリリースされました。
これは星のカービィシリーズでは初期の作品を除き珍しい世界同日発売となり、任天堂のグローバル展開の強化が感じられる点です。
タイトル名は日本では「星のカービィ」に副題「スターアライズ」を付けた形で、欧米版タイトルKirby Star Alliesも直訳ながら同一の意味合いです(「Allies」は仲間・同盟の意)。
各地域版ともゲーム内容自体に大きな差異はありませんが、言語・テキスト面でいくつか違いがあります。
北米版は英語表記が標準で、欧州版ではフランス語・ドイツ語など複数言語に対応しています。
キャラクターの声については、カービィの「ポヨ」や攻撃時の掛け声など音声自体は各国版共通で、日本の声優「大本眞基子」さんによるボイスがそのまま使用されています(星のカービィシリーズではキャラに明確なセリフ音声がないため、吹き替えの違いはありません)。
表現規制の面では、大きな変更や検閲は報告されていません。
星のカービィは全体にコミカルで全年齢向けの表現が多いため、日本版と海外版で暴力表現や宗教的シンボルの削除といった差異は見られないようです。
ただし翻訳上の違いとして、ストーリー終盤の一部テキストや設定に微妙な変更があります。
例えば英語版では黒幕ハイネスの自己紹介シーンで、日本語版にあった自身の「一族」への言及が曖昧な表現に置き換えられるなど、ローカライズの過程で設定やニュアンスが簡略化・改変されている箇所があります。
また、ボス戦前後のポーズ画面の説明文(いわゆる裏設定テキスト)も各国版で文章が異なり、英語版では日本語版に比べて抑えめの表現になっているとの指摘があります。これらは任天堂のローカライズポリシーによるもので、文化圏によって伝わりづらい要素を調整した結果と考えられます。
販売・売上の動向では、日本では発売週に約22万本を売り上げてシリーズ好調なスタートを切りました。
最終的に日本国内ではミリオンセラー(100万本超え)を達成し、2022年時点で約120万本(出荷)に到達しています。
北米では本作の初月売上がシリーズ過去最大となり、特にGame Boyの初代『星のカービィ』以来の記録を塗り替える勢いでした。
Switchというハードの人気も後押しし、北米チャートで発売月4位に入る健闘を見せています。欧州市場でも安定した売れ行きを示し、全世界累計では2019年3月時点で256万本、2022年末までに約438万本を販売しシリーズ屈指のヒット作となりました。
開発背景
『星のカービィ スターアライズ』の開発は、シリーズ従来の魅力を継承しつつNintendo Switchならではの新規性を打ち出すことを目指して行われました。
開発元はシリーズお馴染みのハル研究所で、ゼネラルディレクターを務めた熊崎信也氏を中心にプロジェクトが進められました。
Switch向けタイトルとしては本作が初のカービィ本編となるため、チームは「据置機でのHD映像」と「Joy-Conを用いた手軽な協力プレイ」に注力されます。
本作の企画段階では、過去作『星のカービィ Wii(Return to Dream Land)』で一度検討されながら不採用となった「ヘルパーシステム」を再検討した経緯があります。
スーパーファミコンの名作『星のカービィ スーパーデラックス』では、カービィがコピー能力を捨てることで敵を仲間にするヘルパーシステムが人気を博しました。
本作ではそれを進化させ、直接敵にハートを投げるという形で簡便に仲間化できる「フレンズヘルパー」が考案されたといいます。
開発初期この仕組みは昔話『桃太郎』にちなみ「きびだんご」を敵に与えて仲間にするアイデアと呼ばれていたことが明かされています。
最終的に視覚的に分かりやすいハート型のアイテムに落ち着きましたが、一人でも多人数プレイの醍醐味を味わえるユニークなコンセプトとしてゲームの核となりました。
また、開発チームはシリーズ25周年記念を強く意識していました。
過去作の人気キャラクターたちが数多く登場し、一部は「ドリームフレンズ」としてプレイアブルキャラになるなど、本作はシリーズの集大成ともいえる内容になっています。
発売後も無料アップデートで歴代キャラ(例:リック&カイン&クー、マルク、グーイ、アドレーヌ&リボン、マホロア、タランザ、スージーなど)が次々と追加され、シリーズオールスター的なお祭り要素がファンを喜ばせました。
これは当初から計画された施策で、発売後も長く遊んでもらうためのコンテンツ拡充として実装されました。
無料アップデートは計3回行われ、最終的には13体ものドリームフレンズが揃い、追加モード「アナザーディメンションヒーローズ」も含めボリューム満点の内容となりました。
開発技術面では、初のHDプラットフォーム向けということで苦労もあったといいます。
敵キャラクターを美麗な3Dモデルで多数表示しながらも処理落ちしないよう最適化が図られました。
例えば、三魔官シスターズのデザインに関しては「同じフォルムで属性違いの3人」にすることで新規モデル制作の負担を抑える工夫もあったようです。
またUI(ユーザーインターフェース)面でも、4人分の体力バー表示や能力アイコンの見やすさなど、画面情報が多くても直感的に理解できるデザインが追求されました。
音楽面ではシリーズおなじみの石川淳氏や安藤浩和氏らが参加し、新曲はもちろん過去の名曲アレンジも多数盛り込まれています。
グリーングリーンズなどお馴染みのテーマが新録音源で楽しめ、歴代ファンへのサービス精神が発揮されています。サウンドトラックも後に発売され、ファンに高く評価されました。
総じて、『スターアライズ』の開発背景には「シリーズ25周年の総決算」と「新ハードでの新しいカービィ体験」**という2つの大きな目標がありました。その両方を見事に両立させ、結果として本作は古参ファンにも新規プレイヤーにもアピールできる内容となったのです。
評価・影響
『星のカービィ スターアライズ』は発売当初、シリーズファンから新人ユーザーまで幅広い層に受け入れられました。
特に4人協力プレイの楽しさやド派手な演出、可愛らしいキャラクターたちの共闘が好評を博し、国内外のレビューでも概ね高い評価となりました。
日本のゲーム誌『週刊ファミ通』のクロスレビューでは9/9/9/8の合計**35点(満40点)**を獲得し、新要素のフレンズヘルパーによる協力アクションが「新鮮で楽しい」と評価されています。
一方で指摘点として「CPUヘルパーが優秀すぎて、プレイヤーがコピーしたい敵を先に倒してしまうことがある」といった細かな不満も挙げられました。
総合的には「カービィらしい安心感のあるゲーム性に、みんなで遊べる賑やかさが加わった良作」という好意的な論調が多かったようです。
海外に目を向けると、レビュー集積サイトMetacriticで本作のメタスコアは73/100(レビューワー83件時点)となり、シリーズ過去作と同程度の健闘を示しました。
アメリカのDestructoidでは10点満点中9点という高スコアが付けられ、「ビジュアルとサウンドが素晴らしく、協力プレイが格別の体験」と賞賛されています。
一方、イギリスのEDGE誌は10点中7点とやや辛口で、「難易度が低く歯応えに欠ける」と指摘しました。総じて海外レビューでは「グラフィックや演出のクオリティ」「マルチプレイの楽しさ」は評価されつつも、「ゲーム自体の難易度がシリーズでも特に易しく、上級者には物足りない」という声が散見されました。
しかしこれは星のカービィシリーズの伝統ともいえる部分であり、「誰でもエンディングまでたどり着ける優しさ」はむしろ長所だとする意見もあります。
販売面での影響も注目すべき点です。
本作は前述のとおり世界累計400万本超を売り上げ、これはシリーズ歴代でもトップクラスの数字です(2022年発売の後継作『星のカービィ ディスカバリー』が500万本超でシリーズ新記録となるまで、『スターアライズ』は『初代星のカービィ(GB版)』に次ぐ売上を記録しました)。
特にNintendo Switchというハードの普及期に発売されたこともあり、多くの新規プレイヤーが本作でカービィデビューを果たしました。
任天堂の発表によれば、北米における初月売上はシリーズ前作(3DS『ロボボプラネット』)の約1.9倍に達し、北米市場でシリーズ史上最大のローンチになったとのことです。
Switchならではのローカル協力プレイが家族層に強くアピールしたこと、また発売前に行われた体験版配信やTVCM展開など宣伝効果もあり、売上・知名度の面でカービィシリーズを一段押し上げる役割を果たしたといえます。
発売後の評価の推移にも触れておくと、本作はアップデートによる評価向上の好例でもあります。
初期バージョンではエンディング到達までのボリュームがやや少ないとの意見もありましたが、2018年3月から11月にかけて実施された3回の無料アップデートでドリームフレンズ追加や新モード実装が行われた結果、「今ではシリーズ有数の充実した内容になった」と再評価する声が上がりました。
また、本作の影響として、以降のシリーズ作品・派生作品への波及が挙げられます。2019年に配信されたF2Pタイトル『スーパーカービィハンターズ』(Super Kirby Clash)や、2020年発売の対戦ゲーム『カービィファイターズ2』は、本作のゲームエンジンやアセットを活用して開発されており、スターアライズで培われた技術が活かされています。
さらに2022年発売のシリーズ初3D作品『星のカービィ ディスカバリー』では、本作で好評だった協力プレイ要素が2人プレイという形で踏襲されました。
スターアライズの「みんなでカービィを遊ぶ楽しさ」というコンセプトは、その後の作品にも脈々と受け継がれていると言えるでしょう。
最後に、本作はシリーズ25周年の集大成としてファンの記憶に残る作品となりました。
多数の過去キャラクター登場やBGMアレンジ、隠し要素のイラストピース(過去作のパズル絵)などファンサービス精神が随所に感じられ、レトロゲームファンからも「懐かしさと新しさが同居した傑作」と評価されました。
一方でカービィ未経験のライト層にも、可愛らしい見た目と簡単操作で遊びやすいゲームとして受け入れられ、Switchの協力ゲームとして家族で楽しんだという声も多く聞かれました。
総合すると、『星のカービィ スターアライズ』はシリーズの魅力を再確認させるとともに、新規ファン層を開拓した意欲作として高く評価されたのです。今なお「Switchの協力プレイおすすめゲーム」の一本に挙がることも多く、発売から数年経た現在でも色褪せない人気を保っています。
現代における遊び方提案
2025年現在でも『星のカービィ スターアライズ』は十分に楽しめるタイトルであり、いくつかの視点から現代的な遊び方・おすすめポイントをご紹介します。
- みんなでワイワイ4人プレイ: 本作最大の魅力は何と言っても最大4人での協力プレイです。Nintendo Switch本体とJoy-Conさえあれば、テレビ画面を囲んで家族や友人とローカルマルチプレイが可能です(Joy-Con横持ちでおすそわけプレイにも対応)。小さなお子さんから大人まで一緒に楽しめる難易度設計のため、パーティゲームとしても最適です。「Switch 協力プレイ おすすめ」のキーワードで検索しても本作がしばしば上位に挙がるほどで、例えば誕生会や休日の団らんにみんなでカービィを操作して盛り上がるのはいかがでしょうか。
- 一人でも充実の仲間冒険: 仮に一人プレイで遊ぶ場合でも、本作はAI操作の仲間(フレンズヘルパー)がプレイヤーをしっかりサポートしてくれるため十分楽しめます。フレンズヘルパー達は仕掛けの解決や敵討伐を自主的に行ってくれるので、ストレスなく冒険を進められます。一人でプレイしていてもあたかも3人の仲間と協力しているような不思議な感覚が味わえ、「常に賑やかな冒険」を体験できるでしょう。また操作キャラを随時交代して仲間キャラ自体を動かすことも可能なので、自分の好きなキャラクター(例:デデデ大王やマルクなどドリームフレンズ)で冒険する楽しみ方もできます。
- オンライン要素について: 残念ながら本作はオンラインプレイ非対応で、インターネット経由の協力プレイはできません。発売当時、「オンラインにも対応してほしかった」という声もありましたが、その代わりにオフライン協力プレイの完成度を高めているのが特徴です。もし遠方の友人と遊びたい場合は、画面共有ツールを使ったリモートプレイなど非公式な手段も考えられますが、基本的には同じ場所に集まって遊ぶゲームと割り切ったほうが良いでしょう。逆に言えば通信環境を気にせず手軽に始められるため、スイッチ本体を持ち寄ってのローカル通信プレイや、大画面テレビでのオフライン協力に向いています。
- 充実したゲーム内容: 現在購入すれば、発売後に追加された全てのアップデートコンテンツが初めから収録されています。物語本編に加え、高難度モード「星の○○でGO!」や「アナザーディメンションヒーローズ」、そして13名ものドリームフレンズが最初から使用可能です。コンテンツ量が非常に多いため、本編クリア後もやり込み甲斐があります。各キャラクターごとのお祝いイラスト(ピース集め要素)や、タイムアタック要素のある「The アルティメットチョイス」(ボスラッシュ)など、長く遊べる要素が満載です。特にドリームフレンズで歴代キャラを操作できる点は往年のファンには堪らないポイントで、**「スターアライズ = カービィシリーズオールスターゲーム」**として今遊んでも新鮮な発見があります。
- 入手性と価格: 『スターアライズ』はNintendo Switchの人気タイトルの一つであり、パッケージ版・ダウンロード版ともに入手は容易です。中古市場でも多く出回っているほか、任天堂公式のニンテンドーカタログチケット(2本セット引換券)の対象ソフトにもなっています。Nintendo Switch Online加入者であれば、このチケットを使って他の対象ソフトと組み合わせ、実質的に定価より割安で入手することも可能です。セール期間中にはNintendo eShopで割引販売されることもあります。予算に合わせて購入形態を選べるのも嬉しい点でしょう。
まとめると、『星のカービィ スターアライズ』は現在でも色あせない魅力を持った一作です。
4人プレイでの協力アクションは他のゲームにはない体験ですし、一人で遊んでも心強い仲間AIのおかげで快適です。
グラフィックや演出も可愛らしく華やかで、HD機初のカービィとして完成度の高い映像美を楽しめます。
もしまだプレイしたことがないなら、ぜひこの機会にスイッチでカービィと仲間たちの大冒険に繰り出してみてください。
家族や友人とプレイすれば笑顔になること間違いなしですし、レトロゲームファンなら随所に散りばめられた過去作へのオマージュに心が温まるでしょう。
オンライン全盛の時代にオフライン協力プレイの楽しさを再発見させてくれる本作は、まさに今でも「おすすめのSwitch協力プレイゲーム」として自信を持って提案できるタイトルです。