【飛龍の拳II ドラゴンの翼】ファミコン 1988年

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【飛龍の拳II ドラゴンの翼】ファミコン 1988年

『飛龍の拳II ドラゴンの翼』は1988年にファミコンで発売された名作格闘アクションゲームです。

封印された大魔神の脅威を背景に、龍飛と仲間の龍戦士たちが秘宝「ドラゴンの翼」を巡り、闇の勢力と激突する壮大な物語が展開します。

革新的なシステムはアクションと格闘、RPG要素を融合し、戦略と爽快感を両立。レトロファンはもちろん初心者も楽しめる魅力あふれる作品です。

多彩なキャラクターと緻密に描かれたドット絵、戦略性と爽快感を両立する革新的システムが、当時のゲーマーの心をとらえ、今なおコレクターや初心者にも愛される逸品として評価され続けている。この名作は時代を超え、語り継がれる不朽の名品といえる作品です。

機種ファミコン
発売元カルチャーブレーン
発売日1988年7月29日
ジャンルアクションRPG
created by Rinker
ノーブランド品
¥35,160 (2025/03/21 05:32:36時点 Amazon調べ-詳細)

ストーリーの詳細

古代――世には「光」と「闇」の二つの力が満ちていた。魔界の大王である大魔神が天界征服に乗り出し、黒い鎧の軍勢を率いて激しい戦いを起こします。
天界の英雄龍天大聖によって大魔神は打ち倒され、「曼荼羅(まんだら)」の力で封印されました。
しかし大魔神は「赤き凶星が現れる時、我は必ず復活する」と予言を残し、龍天大聖はその復活に備えて五人の龍戦士を地上に送り込んだのです。

時は流れ現代。前作『飛龍の拳 奥義の書』で、主人公の龍飛(りゅうひ)は養父の仇である龍魔王フーズ・フーを倒し復讐を遂げました。
それから4年後、龍飛は中国の秘境「龍飛峰」で修行中に不思議な宝玉を手に入れ、自身が伝説の五人の龍戦士の一人であることを知ります。
邪悪な大魔神の復活を阻止すべく、龍飛は再び暗黒結社「龍の牙」軍団をはじめとする闇の勢力に立ち向かう旅に出発します。

物語は章立てで進行し、道中で仲間となる他の龍戦士たち(後述)と合流しながら、各地で暗躍する敵を打ち破っていきます。
龍飛たちは曼荼羅のパーツでもある秘宝(タイトルにもなっている「ドラゴンの翼」を含むアイテム)を探索・収集し、大魔神封印の力を蘇らせようと奔走します。

物語後半では、龍飛たちは龍の牙の総統フーズ・フーとの死闘に挑みます。激戦の末にフーズ・フーを打ち破った後も、闇の脅威は去りません。今度は大魔神復活を目論む新たな強敵、魔界四天王月光衆四殺王が立ちはだかります。

四天王(ダリタラー、ビラダーカ、ビルークシャ、バイシュラ)を退けた龍飛たちの前に、月光衆のリーダー格である朱雀(すざく)が姿を現し、「自分独自の手段で大魔神を復活させてみせる」と宣言するのです。かくして龍戦士たちは魔宮殿で朱雀率いる月光衆との最終決戦に挑むことになります。

なお、本作には物語の難易度分岐があり、「マニア用」(高難度)でプレイしなければこの真のラストバトルとエンディングを見ることはできません。
逆に低難度の「ちびっこ用」では朱雀戦が発生せず、簡易的なエンディングで物語が終了します。真のエンディングに辿り着くためには腕を磨いてマニア用に挑戦する必要があるのです。

ゲームシステム

『飛龍の拳II ドラゴンの翼』はアクション対戦格闘、そして軽いRPG要素が融合したユニークなシステムを持っています。

ストーリーモードは大きく分けて、ステージを探索しながら雑魚敵と戦う「道中編(アクションパート)」と、ボスや大会の相手と1対1で対決する「対決編(格闘パート)」に分かれており、この二つが交互に織り交ざる形でゲームが進行します。

道中編では横スクロール主体だった前作から大きく進化し、上下左右に自由に移動できる探索型アクションになりました 。各所に洞窟や分岐があり、立ち寄るとNPCからアドバイスやヒントをもらえることもあります。時間経過の概念も導入されており、朝・昼・夕・夜とシームレスに場面が移り変わって、時間帯によって出現する敵やBGMが変化します。
イベントによっては夜間にしか起こらないものもあり(例:昼間不在の仙人が夜になると現れる等)、当時としては凝った演出でファミコン作品ながら世界観への没入感を高めていました。

また、敵を倒すことで経験値が入りレベルアップしていく成長システムも搭載されており、アクションRPG的な手応えを味わえます。

道中編での基本操作はファミコンのオーソドックスなスタイルで、Aボタンがキック、Bボタンがパンチ、上でジャンプです
攻撃を当てるたびに画面下のKOゲージが蓄積し、ゲージが100(最大値)に達すると、以降の攻撃時に拳から闘気弾(エネルギー弾)を飛ばすことができます。
この闘気(とうき)は前作にもあった要素で、遠距離から敵を攻撃できる便利な能力です。
KOゲージは被ダメージで減少しますが、溜まった状態は次の対決パートにも引き継がれます 。
そのため、道中編をうまく立ち回ってゲージ満タンのままボス戦に入れば、開幕早々に強力な必殺技を繰り出して有利に戦闘を始めることも可能です。

さらに、本作では残機制を廃止し体力が0になると即ゲームオーバーとなりましたが、代わりにパスワードによるコンティニューが強化され、ゲームオーバーでなくともいつでもパスワードを取得できる親切設計になっています。長丁場の冒険でも進行状況を細かく記録できたため、当時としては遊びやすい工夫と言えるでしょう。

対決編(格闘パート)では、心眼システムと呼ばれる独特の戦闘方式が採用されています。
心眼システムとは、敵の隙や殺気を“心の目”で察知し、その部位に対応した攻防を瞬時に繰り出すというものです。

具体的には、1対1の対決中、敵または自分の体の上段・中段・下段のいずれかに「心眼マーク」が一瞬表示されます。
プレイヤーはそのマークの位置に応じて防御を固めたり攻撃を叩き込んだりします。例えば相手の上段にマークが出たら上段攻撃のチャンス、もしくは上段へのガードを入力するといった具合です。マークの表示は一瞬で消えるため、素早い判断と入力が要求されます。このシステムにより、当時の格闘ゲームとしては異色の読み合いが楽しめる戦略的なバトルが展開されました。

対決編では体力のほかにKOゲージも駆使して戦います。ゲージが満タンであれば、「飛龍の拳」と呼ばれる必殺技(シリーズおなじみの飛び上がりつつ拳を突き出す超攻撃)を放つことが可能です。操作方法は上+A+Bボタン同時押しで、命中すれば大ダメージを与えます。

ゲージが満ちていない場合でも、上+A+Bで放つ「旋風脚(せんぷうきゃく)」という飛び回し蹴り技などが存在し、状況に応じて多彩な必殺技を繰り出せます。

また、本作から追加された新要素として変身(龍戦士化)と法力があります。
龍戦士たちは対決中に一定条件で変身することで鎧のようなコスチュームを纏いパワーアップし、仙術じみた法力(ほうりき)を使用可能になります。

法力とはいわば奥義的な魔法攻撃で、画面全体に効果を及ぼす強力な技です。発動時には「オンバサラ…」といった各キャラクター固有の真言(マントラ)が画面に表示される演出があり、ファミコンながら非常に派手で中二心をくすぐるものでした。敵キャラクターも暗黒系の法力を使ってくるため、場合によっては対応する鏡アイテムを装備して防御し、バリアを張ることでダメージを無効化するといった対策も必要になります。
このように肉弾戦に加えて超人的・超自然的な攻防が繰り広げられる点も、本作の戦闘の特徴と言えるでしょう。

ゲームモードは全部で3種類用意されています。
メインとなるストーリーモードでは上記のアクションパートと対決パートを交互にプレイしますが、この対決パートの遊び方として「アクションモード」「アニメRPGモード」の2通りが選択可能です。

アクションモードは自分でタイミング良くパンチやキックを繰り出し心眼システムを駆使して戦う従来型の操作方式です。
一方、アニメRPGモードでは対決がコマンド選択式になり、「攻撃」「防御」などのコマンドを選ぶと自動で行動してくれる半自動戦闘となります。
アクションが苦手なプレイヤーでも物語を楽しめる親切設計で、当時としては画期的なモードでした。なお、アニメRPGモードでは難易度調整はありませんが、アクションモード時には前述のとおり「ちびっこ用(Easy)」「マニア用(Hard)」の2段階の難易度選択が可能です。
繰り返しになりますが、真のエンディングを見るためにはアクションモードのマニア用をクリアする必要があります。

最後に対戦モードについて。本作はストーリーとは別にVSモードを搭載しており、プレイヤー同士で対決パートの格闘バトルを楽しむことができます。
使用キャラクターやトーナメント形式を設定して、最大8人までのトーナメント戦を開催可能です。

ファミコン時代の家庭用ゲームながら対戦格闘ツールとしても遊べる点が当時話題を呼び、発売当時にはゲーム雑誌主催の全国大会が開かれるほどの盛り上がりを見せました。
8ビット機のファミコン後期に登場した本作は、限られたハード性能の中でこれら多彩なシステムを実現し、レトロゲームファンの記憶に強く刻まれる意欲作となっています。

キャラクター

主人公と仲間キャラクター(龍戦士)

  • 龍飛(りゅうひ) – 本作の主人公。少林寺拳法の使い手で、22歳の青年です。前作にて師匠であり育ての親でもあった寿安老師を殺したフーズ・フーを倒し、その復讐を果たしました。
    今作では自らが龍戦士のリーダー「黄金龍の化身」であることに目覚め、仲間を導いていきます。門外不出の秘技「飛龍の拳」を会得するほどの実力者で、変身後は青い鎧を纏い双剣を使った天属性の法力を駆使します。熱血漢で一人称は「おれ」。基本衣装の色は前作では緑でしたが、本作『II』では青に変更されています。
  • ミンミン – 龍戦士の紅一点で麒麟(きりん)の化身。20歳。拳法界きっての天才少女と評される実力者で、初代『飛龍の拳』では龍飛のライバル的存在でした。父親を龍の牙に殺された過去を持ち、龍飛同様に敵対組織に因縁があります。本作から髪型が前作のシニヨン(お団子頭)からポニーテールに変わり心機一転。生真面目で凛とした性格の持ち主です。昇龍とは行動を共にする場面が多く、年長者らしく彼をサポートします。一人称は「わたし」。変身前の基本カラーはピンクで、変身後は白いコスチュームに身を包みます。武器は双剣、法力は炎系の技を使用します。
  • ハヤト(剛ハヤト) – 龍戦士の一人で鳳凰(ほうおう)の化身。24歳。日本出身の空手家で、熊とスパーリングをするほどの猛者です。独自の流派を極めるため各地を修行しており、龍飛とはかつてライバル関係にありました。初代では実直で素朴な武道家という印象でしたが、本作『II』以降は長髪の美男子キャラに路線変更され、女性キャラクターとの掛け合いも増えるなど若干キザな性格付けがされています。一人称は「わたし」。変身後は紫の衣装に身を包み、武器は棍(こん)を操りながら風系の法力を使った技を繰り出します。龍飛とは衝突しつつも信頼できる戦友となっていきます。
  • ワイラー – 龍戦士の一人で獅子(しし)の化身。29歳で龍戦士チームの最年長かつ最も大柄な体格の持ち主です。アメリカの情報機関CIAに所属するエージェントでもあり、他の3人とは異なり伝統武術ではなく近代的な軍隊格闘術の使い手という異色の経歴を持ちます。物語中盤、南米ペルーの生物兵器研究所で起きた事件に関与し、そこで龍飛たちと出会って龍戦士として覚醒しました。生真面目な性格で一人称は「おれ」。ステータス上ではHP(生命力)や攻撃力に秀でており、パワーファイターとして活躍します。変身後の基本カラーは青。武器は棍を使用し、雷系の法力技を得意とします。
  • 昇龍(しょうりゅう) – 龍戦士の一人で白金(はっきん)龍の化身。15歳と最年少の少年戦士です。体術の未熟さを超能力でカバーする天才児で、世界的なゴーストハンター組織「征魔団(せいまだん)」の総帥も務めるという異能の経歴を持ちます。年上のハヤトから「生意気なガキ」と評される生意気盛りですが、その若さゆえの身軽さで敵を翻弄します。ゲーム中では法力の才に長けたキャラクターとして位置付けられており、強力な術でチームを援護します。一人称は「ぼく」。変身後は黄緑色のコスチュームを纏い、双剣を巧みに扱って光系の法力を操ります。年少ながら龍戦士の一員として重要な役割を果たします。

敵キャラクター

  • 龍魔王フーズ・フー – 暗黒結社「龍の牙」を率いる総統にして、龍飛の永遠のライバルです。かつて龍飛の師を殺した仇敵であり、前作・今作を通じて宿敵として立ちはだかります 。普段は人間の姿をしていますが、その正体はドラゴンのような頭部を持つ怪物です。狡猾かつ執念深い性格で、一人称は「わし」。本作冒頭では龍飛との前作の決戦シーン(フーズ・フーとの対決)から物語が始まり、以降も陰で暗躍して龍飛たちを苦しめます。武器は双剣を操り、高い格闘能力と邪悪な闘気・法力で主人公の前に立ち塞がる強敵です。
  • 大魔神 – はるか昔に封印された魔界の大王。龍天大聖によって曼荼羅の力で封印されましたが、「赤き凶星」が空に輝く時に復活すると予言されています。龍の牙や朱雀たち暗黒勢力がその復活を目論む本作の黒幕的存在です。ゲーム中盤ではまだ封印されていますが、物語を通してプレイヤーにその脅威が語られ、プレイヤーは各地で「ドラゴンの翼」をはじめとする封印の鍵となるアイテムを集め、大魔神の復活阻止に奔走します。なお、大魔神そのものとは本作では直接対決しませんが、その存在感がストーリー全体の緊張感を高めています。
  • 魔界四天王 – 大魔神復活を企む龍の牙の幹部クラスの刺客たちで、暗黒界からの使者でもあります。名前はダリタラー、ビルークシャ、バイシュラ、ビラダーカの4人(4体)で、それぞれ妖術や格闘術に長けた強敵です。ゲーム中ではトーナメントの選抜試合にダリタラーやビラダーカが出現し、生物兵器研究所ステージでビルークシャやバイシュラが待ち受けるなど、中ボス的存在として龍飛たちの前に立ちはだかります。彼らは暗黒系の法力も操り、多彩な攻撃でプレイヤーを苦しめます。
  • 月光衆四殺王 – 四天王をも凌ぐもう一つの闇の勢力。フーズ・フー亡き後に台頭する朱雀(すざく)率いる4人衆で、朱雀のほか玄武、白虎、青狼(せいろう)のメンバーが確認されています。彼らは魔界勢力でありながら朱雀の独自行動で大魔神復活を進めようとする異端の集団です。最終ステージとなる魔宮殿で龍飛たちと激突し、本作における真のラストボス的存在となっています。中でもリーダーの朱雀は金剛系の強力な法力「月光拳」を使いこなし、そのカリスマ性で他のメンバーを従えています。朱雀は本作以降のシリーズ作品にも度々登場し、龍戦士たちを苦しめる宿敵として存在感を放つキャラクターです。

以上が主な登場キャラクターです。主人公側の龍戦士たちはそれぞれ属性や能力が異なり、変身後のデザインや必殺技演出も個性的です 。敵キャラクターも人間大の格闘家から怪物じみた魔人までバラエティ豊かで、ファミコン時代ならではのドット絵と相まってレトロゲームらしい味わい深さを醸し出しています。

当時のプレイヤーにとって、本作のキャラクターたちは玩具人形やカードダスなどでも展開されるほど身近な存在であり、現在でもレトロゲームファンやコレクターの間で語り継がれる魅力となっています。ストーリーの熱さ、ゲームシステムのユニークさ、そしてキャラクターの個性が三位一体となった『飛龍の拳II ドラゴンの翼』は、ファミコン末期の名作として今なお色褪せない輝きを放っています。

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