スラッグ(ドラゴンボール)徹底解説――“超ナメック星人”として地球を侵略した劇場版オリジナルの強敵
2025.10.31投稿
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スラッグは、1991年公開の劇場版『ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空』に登場する映画オリジナルの敵キャラクターです。ナメック星人でありながら、善性を欠いた“超ナメック星人”として描かれ、地球を氷の世界に変えようとした征服者でもあります。
その存在は、ドラゴンボール映画群の中でも中期を代表する「強敵型ボス」の典型であり、ピッコロの対となるキャラクター造形として根強い人気を誇ります。
劇場版の“見る順”と本編のどの辺かは、公開年表つきの総合早見ガイドでまとめています。初見の方や並行世界の扱いが気になる方はこちらからどうぞ。
スラッグの基本データ

| 初登場作品 | ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空(1991年3月9日公開) |
| 監督 | 橋本光夫 |
| 種族 | ナメック星人(超ナメック星人) |
| 出身 | ナメック星 |
| 特徴 | 巨大化・四肢伸縮・再生能力・ドラゴンボールでの若返り |
| 配下 | アンギラ/メタマッチャ/ドロダボ |
| 代表技(ゲーム等の情報より) | ダークスラッシュ/エネルギーブラスト/巨大化パンチ |
| 声優 | 屋良有作/内海賢二(老年期) |
| 関連ゲーム登場 | Sparking! ZERO、スーパードラゴンボールヒーローズ など |
| 再登場作品 | 超サイヤ人絶滅計画(OVA) |
スラッグ登場ストーリー概要(ネタバレあり)

1991年公開の劇場版『ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空』は、Z映画の第4作。地球を“惑星型クルーザー”に改造しようと襲来した超ナメック星人・スラッグと悟空たちの死闘を描きます。公開は1991年3月9日、上映時間は約50分。春の「東映アニメフェア」の1本として上映されました。
物語は、悟飯がピッコロの前で口笛を披露する小さな日常から始まります。ところがその音色はピッコロの聴覚にはつらく、すぐに制止が入る——この“口笛”が、のちの決戦で重大な意味を持つ伏線です。同時に、地球へ巨大隕石(実は生命体をはらむ天体)が接近。悟空とクリリンは気功波で軌道を逸らそうと挑み、爆散させるものの、その直後にスラッグの宇宙船が都市部へ着陸、侵略を宣言します。
スラッグ配下(アンギラ/メダマッチャ/ドロダボ/ゼエウン)は、地球を“最新型惑星クルーザー”に転用する計画を明かし、太陽光を遮断する暗雲発生装置を稼働。地表は急速に凍え、生命活動が脅かされていきます。スラッグは悟飯の帽子に縫い付けられた四星球からドラゴンボールの存在を見抜くと、テレパシーでブルマの頭からドラゴンレーダーの情報を読み取り、手下に一気に探索・回収させます。やがて神龍を召喚し、「永遠の若さ」を願い、全盛期の力を取り戻します。以後、地球は“氷の地獄”と化していきました。
悟飯は単身で住民を守ろうと戦いますが、メダマッチャの分身体攻撃に追い詰められ、そこへピッコロが身を挺して庇って負傷。悟空とクリリンも戦線に合流し、悟空は手下を一掃してスラッグ本人と対峙します。しかし若返ったスラッグの力は圧倒的で、悟空は防戦一方に。怒りに呼応するように悟空は金色のオーラをまとう“超サイヤ人風”の覚醒を見せ、流れが傾きかけます(後年“擬似超サイヤ人”と整理される段階的覚醒)。
ここでスラッグはヘルメットを外し、自らがナメック星人であることを露わに。巨大化(超巨身化)してパワーで押し潰しにかかります。悟空は握り潰されかけ、形勢は再び逆転。満身創痍のピッコロは自分の耳(触角の根元付近)を引きちぎり、悟飯に「口笛を吹け!」と叫ぶ——ナメック星人は高周波の口笛が苦手という本作ならではの設定が、ここで決定打になります。スラッグは激しい痛みにうずくまり、ピッコロはその隙に残る全気力を悟空へ譲渡。再起した悟空は一気に肉薄し、腹部を貫く一撃でスラッグを大きく削ります。
決着は元気玉。地上の生命エネルギーを集めにくい極限状況ゆえ、太陽から“元気”を受け取る形で巨大なエネルギー球を形成。暗雲装置へと叩き込まれたスラッグは装置もろとも消滅し、地球は陽光を取り戻します。なお、本作の“口笛”は原作者・鳥山明のアイデアが反映された劇場版独自要素で、悟空の“金色の覚醒”も正式な超サイヤ人ではなく擬似段階と解説されています。
- 補足:作品位置づけと登場勢力の小ネタ
- 本作はZ本編のフリーザ決戦前とされる並行的な外伝位置づけで、劇場版定番の“本編とは矛盾を孕み得る別軸”の物語です。スラッグ配下の幹部はアンギラ/メダマッチャ/ドロダボ/ゼエウン。メダマッチャは分身を飛ばしてエネルギー吸収を行い、アンギラは奇襲と口内エネルギー弾、ドロダボは巨体パワーと飛行、ゼエウンは統制役として登場します。いずれも太陽光に弱く、当初は遮光装備を着用していました。
スラッグの能力・特徴

映画本編での描写を基準にすると、スラッグは“超ナメック星人(Super Namekian)”として、肉体操作・再生・読心・巨大化など多面的な能力を示します。とくに「若返りで全盛期に戻る→巨大化で圧倒→高周波(口笛)に弱い」という強みと弱点が明確で、劇場版でもキャラ性がはっきり伝わる設定です。
近年のゲームでも「通常」と「巨大化(Great Namekian)」の2形態が別枠で実装され、重量級かつ豪腕タイプという操作感で再解釈されています。
能力(映画で確認できるもの

- 超ナメック星人:界王様が“暴力的で力に執着する血統”と説明。通常のナメック星人より戦闘特化。
- 再生・肉体操作:折られた腕を再生、触角を露わにする描写あり。四肢伸縮系のナメック特性も示唆。
- 巨大化(Great Namekian):終盤で巨大化し悟空を圧殺寸前まで追い込む代名詞能力。
- 読心・テレパシー:ブルマの思考を読み、ドラゴンレーダーの情報を把握。
- 高周波への弱点:ナメック星人特有の鋭敏な聴覚が裏目に出て、笛(口笛)の高音で著しく弱体化。
- 飛行・気功・近接格闘:気弾・突進・打撃などDBZ標準の戦闘行動を行う(映画の戦闘描写として)。
物語上の“戦術”
- 若返りによるブースト:神龍に“永遠の若さ”を願い、戦闘力を大幅回復→地球支配を本格化。
- 地球の寒冷化計画:大気を操作して日光を遮り、地球を凍結状態へ(ゲーム内イベント解説でも“厚い雲で太陽光遮断”と説明)。
ゲーム等で明文化された・補強される要素
- 形態の分離実装:最新作『Sparking! ZERO』で「スラッグ」「スラッグ(巨大化)」が別キャラクターとして収録。巨大化=重量級の差別化が公式に反映。
- 技名の整理指先ビーム、目からのビームなど名称付きで列挙されることがある(主に資料・ゲーム由来の呼称)。
スラッグ配下の幹部まとめ――アンギラ/メタマッチャ/ドロダボの能力

| タイトル | 役割 | 主な能力・特徴 | 劇中の最期 |
| アンギラ(Angila) | 右腕格の幹部 | 口からのエネルギー波、気弾連射、腕伸ばし | 悟空に口ビームを弾き返され頭部が吹き飛ぶ |
| メダマッチャ(Medamatcha) | 奇襲型の幹部 | 分身「メダス」生成→接触で気力吸収、連続エネルギー弾、牙での直接吸収 | 悟空の拳で致命打(落下で脊椎損傷) |
| ドロダボ(Wings) | 怪力・飛行戦の幹部 | 怪力・飛行、打撃主体(資料では「Evil Gravity」名義)/※「ドロダボ」は別名 | ピッコロの至近距離エネルギー波で頭部消失 |
| ゼエウン(Commander Zeeun) | 艦内の司令官 | 惑星クルーザー計画の進行管理 | スラッグの怒りを買い艦内で粛清 |
| ギョーシュ&カクージャ(Gyoshu & Kakuja) | 科学担当 | 装置の施工・技術管理 | 作業遅延を巡りスラッグに処分される描写あり(資料・作中演出) |
個別解説
アンギラ(Angila)
スラッグの右腕ポジション。気弾の連携と腕の伸縮(Mystic Attack)で間合いを崩し、トドメには口からのエネルギー波を用いる(ゲーム資料では“Evil Quasar”名義)。地上では住民からドラゴンボールを殺害奪取する冷酷さも描写。終盤は悟空のカウンターで口ビームを反射され、爆散して退場。
メダマッチャ(Medamatcha)
背中から小型分身「メダス」を最大4体放出し、触れるだけで相手の気力を吸い取る搦め手が中心。連続エネルギー弾との併用で悟飯を追い詰め、ピッコロにも重傷を与えるが、悟空には通用せず一撃で戦闘不能に。牙で直接エネルギーを吸う描写も資料に整理されている。
ドロダボ=ウィングス(Wings / 別名:ドロダボ)
巨大なガーゴイル風の体格と飛行で押すパワーファイター。日本語表記では「ドロダボ」とも呼ばれ、資料上も別名として整理される(Wings=Dorodabo)。劇中ではピッコロに片腕を破壊され降伏めいた発言をするが、直後に至近距離の気功で頭部を消し飛ばされる。
ゼエウン(Commander Zeeun)
艦内の指揮役。テラフリーズ計画の進行を巡る口論の最中、スラッグの年齢に触れたことで逆鱗に触れ、その場で処刑される。スラッグ一味の“恐怖政治”を端的に示すシーン。
ギョーシュ&カクージャ(Gyoshu & Kakuja)
同型の科学者ペア。大気を覆う“テラフリーズ”装置の施工・制御を担う非戦闘員。装置の進捗遅延に苛立ったスラッグにより容赦なく処分される(資料系での整理・劇中演出)。
メディア登場・ゲームでの扱い

スラッグは映画以降、複数のメディアで再登場しています。特にカードゲーム『スーパードラゴンボールヒーローズ』では、巨大化をバトルシステムに落とし込み、映画さながらの演出が実現されています。
また、最新作『ドラゴンボール Sparking! ZERO』では「スラッグ」「スラッグ(巨大化)」がそれぞれ選択可能キャラとして実装されており、重量級ファイターとしての特性が明確に描かれています。
登場メディア一覧
| 作品名 | 登場形態 | 特徴 | 備考 |
| ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空 | 本体・巨大化形態 | 初登場・映画ボス | 1991年3月公開 |
| 超サイヤ人絶滅計画(OVA) | ゴースト戦士 | 過去の強敵再登場 | 怨念的存在 |
| スーパードラゴンボールヒーローズ | 通常/巨大化カード | 巨大化効果あり | 2ラウンド目以降巨大化可能 |
| ドラゴンボール Sparking! ZERO | プレイアブルキャラ | 重量級ファイター | スラッグ/巨大化スラッグの両方実装 |
まとめ:スラッグは“映画ボス”の原型的存在

スラッグは、映画オリジナル悪役の中でも最も印象的なキャラクターの一人です。ナメック星人という設定を拡張し、“悪のピッコロ”ともいえる純戦闘的存在として描かれました。
彼の若返り、巨大化、氷の地球征服といった要素は、以降の映画ボスにも受け継がれており、ドラゴンボール映画史における重要な転換点となっています。
また、近年のゲーム展開によって再び脚光を浴びており、「スラッグ=巨大化」というイメージは現代でも確立されています。
他の劇場版も含めた“公開順+どの辺?”の総覧は、劇場版の見る順ガイドに掲載しています。迷ったら年表と対応ゾーンを確認してください。